表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/67

北の国の紅い蜘蛛15

それにしてもこの依頼、重要な落とし穴があった。

「青麗様、貴女ほどの人が高弟を連れて追い払うしかなかった邪鬼を、このオレがどうにかできるとでも?」

最大の懸念はそこにあった。この依頼、梅岩には明らかに荷が重すぎる。

「だって~、ねえ梅岩。(あたし)たち攻めるのは得意だけど、守るのはからきしなの。あなたたちとは逆なの。可愛い下僕(しもべ)がもっと死んじゃったら、かよわい妾は泣いちゃうもの」

泣く子も黙る西の女王が嘯いた。冷酷極まりないと悪名高い女狐に、生娘に化けられて甘ったるい声をかけられる。こんなにゾッとするシチュエーションもない。

「守るのが得意なあなたたちなら、あの子に憑いてる怖いのもパパーっと祓えちゃうとおもうの。

もしかして、無理なの?東はそんなに人がいないの?」


青麗もただの色惚け老婆ではない。甘ったれる振りをして、しっかり探りを入れてきた。敵に人材を貸してくれなどと頼ってしまったのだから、これ以上の弱みを晒すのは危険だ。


「そんなことはありませんがね。ただ、貴女たちが始末できない程の邪鬼を退治するには、事前知識が足りないんですよ」

梅岩も鉄面皮(ポーカーフェイス)を保ちながら答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ