【東北編完結】最後の言葉の意味は、異世界の女神さまにはムズすぎます!。
──もう。大宮か。
帰りの新幹線の中でいつの間にか眠っていた杏は、社内アナウンスで目が覚めた。
「あ。あーちゃん起きた?」
「うん。もう大宮なんだね」
このまま東京に出て、そこから横浜。
在来線で乗り継いで、約1時間半で家につく。
そしたらこの旅行も終わり。
そうしたら、レイネはもうこの世界に居る理由はなくなる。
レイネとの旅も終わる。
「あーちゃん。あのさ……」
珍しくレイネの言葉がよどんでいる。
杏は静かに待った。
「改めていろいろありがとう……その……」
別れか何かだろうと杏は思った。
覚悟はしている。
寂しくもなる。
誰もいない部屋に一人で私は帰るのだろうか。
「元の世界に帰る件なんだけどね……もうちょっとこっちに居て良いかな?」
「──え?」
杏は耳を疑った。
「ちょっと事情がありまして……」
「もうちょっとって、どのくらい?」
レイネの事だ。
時間単位がおかしいはずと杏は思った。
「一か月ぐらいかな」
長いような短いような……。
それでも──
「もちろんよ。私もいてくれた方が嬉しい」
杏は思わずレイネの手を取った。
「ほんとに?ありがとう」
「うん。一緒に帰るよ」
* * *
──そして
マンションに帰ってくるなり杏は言ってしまうのだった。
「あー、やっぱりおうちが一番」
(旅行から帰るたびに毎回言ってるけど、どういう意味だ?)
困惑するレイネであった。
東北旅行編は終わりましたが、まだまだ続きます




