表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

第3自摸「すらいどちーってなんだろう」

第3自摸

「すらいどちーってなんだろう」



 今日は『スライドチー』についてです。


「サキちゃんあのね、このまえ麻雀友達の『ネガ子』ちゃんが「あー『すらいどちー』すればよかった〜」と言ってたの……その時は分かったふりして相槌打って聞き流したんだけど。実際、すらいどちーってなんですか?」


「あー、スライドチーね。それはね要するに『ツモ番パスチー』のことだね。基本的には」


「ツモ番パスチー? パクチーの仲間かな。コリアンダーは好きです」



◉正解と解説


「当然パクチーは関係ないけど…そう、例えば……ちょっと紙とペンないかな?」


「はい。これでいい?」


 そう言って肉ちゃんが渡してきたのはボールペンと1月9日の回転寿司のレシートだった。


「…寿司食べたの?」

「うん、誕生日だったからね」

「えーー?! 言ってよー! そしたらお祝い用意したのにーー!」

「いいのいいの気を使わないで。それで、ツモ番パスチーって?」

「うん、ちょっと待ってね」


 そう言ってサキはレシートの裏にサラサラと牌姿を書き始めた。


二三四伍六七①①⑨⑨444 北家 16巡目 ドラ⑤


「ま、こんな感じでいいか。①は1枚切れ⑨は2枚切れの状況とする。こんな時、テンパイ料さえ貰えりゃいいわ、という手の時にね上家が伍を切ったとして…。一は場に4枚見えでカンチャン二待ちはありえない。としたらこれは六七でチーして打二とする。これがツモ番パスのスライドチー」


「ああ、つまり引いてしまうと危険なものを引く可能性がありせっかくのテンパイを崩すハメになるかもしれないから安全にテンパイキープするために鳴くってことね。で、面子の構成が二三四から三四伍と、ひとつ横にズレるからスライドかあ」


「そういうこと。ちなみにスライドチーするのはなにもパス目的とは限らないよ。ごく稀に攻撃力増加の為のスライドチーもある……例えば」


二三四(アカ)六七3488(③④(チー)) ドラ八


「この2000点をテンパイしてたとしたらドラの八は出たらチーして打二とすることで高目マンガンの手に化けるでしょ。これもスライドチーの使い方」


「なるほど〜。とにかくチーして面子をズラすのがスライドチーなのね」


「そう! だけどね。234を5チーして2切りとかしちゃダメだからね」


「え、なんで? 三色になる時とかやればいいんじゃないの?」


「それができないの。これは『喰いかえ』と言ってね禁止されてること。だから2面子連続形の部分でしかスライドはできないわけ」


「なーるほど、でもなんでダメなんだろ。よくわかんないや」


「それは私にも分かんないけど……肉ちゃん。遅くなったけど、誕生日おめでとう」


「ありがとうございます♪」


ーーーー


《サキちゃんと肉ちゃんの麻雀専門用語辞典》


その3『スライドチー』

読み方【スライドチー】

出来ている面子をチーして構成をひとつズラすこと。主にツモ番パスに使われるが、稀に打点上昇のために行うこともある。一発消しやハイテイずらしに使うことも。


〈合わせて覚えたい専門用語〉


『喰いかえ』

読み方【クイカエ】

例えば123ならここで4のチーをして1を切ること。明らかに完成しているものを鳴きでズラすことは出来ない。123456で7チーの1切りは56を晒して1を捨てているので鳴きでズラしているかどうかは鳴きからは判断出来ないためズラすことが出来る。

サキの一言メモ


喰いかえなしというのはあくまで一般的なルールであり、グループの決め次第ではアリのルールもある可能性があります。ルールの確認はして下さいね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ