新宿迷宮へようこそ

ある日、世界で同時多発的に八つのダンジョンが出現した。
そこから五年の歳月をかけ、人々はそれぞれのやり方でダンジョンと向き合い、社会の一部へと取り込んでいった。

その内の一つである新宿迷宮を、国津カズヤという青年が訪れる。
彼が新宿迷宮へやって来た理由は、多くの者達とは違いダンジョン攻略などではなく、命の恩人を殺した仇を討つための復讐であった。

人には言えない目的を胸に秘め、しかし生活費のためにダンジョンへ挑む探索者の道を踏み出すカズヤ。
そして早速ダンジョンの洗礼を浴びて消沈する彼に声を掛けてきたのは、ひと癖もふた癖もありそうな謎の美女、新宮寺圭。

「あなた、ダンジョンを守る仕事に興味はない？」

これは、ダンジョン攻略を目論む侵略者とそれを迎え討つ守護者、そしてどちらでもない混ざり者が織り成す物語である。

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