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チョコレート至上主義のこの世界で、持ち武器が「チョコスティック」の俺  作者: 鷺ノ宮修
永続氷河大国=モールスモール
7/9

一触即発?

「あの馬鹿!」

ボルドはその聞きなれた声を聴くと、すぐに階段を駆け下りて、売り場に向かった


「あの暴れている方はお知合いですか?」

「えぇ、まぁ、仲間というか、知人というか、他人というか…」

どうせ、ばれることだったが、はい知り合いですとは言いたくなかった


「あ!ボルド!何勝手に僕をおいてグリコールに行ってるんだよ!」

ボルドを見るやいな、ものすごい剣幕で話しかける


「お前が、丸一日寝てて起きないからだろ!」

周りの目線がすごーく痛かった


「まぁ、いいや、はい」

「なんだその右手」

ニュルっと手の平をマーブルは向けてきた


「金だよ金!ここのチョコ買うんだから」

「まったく、それだけのためにこんな騒ぎにしやがって」

こうなることは予想すれば、分かっていたはずなのにと肩を落とす


「買う金ならないぞ、大半は宿においてきた」

「噓でしょ…嘘だと言ってよボルド」

本当、なんで持ってきてないんだろうとボルドも後悔する



「カーミラさん!カーミラさんは!」

「私もないですね、すみません」


「そんなー」

がっくりと膝を床につける


「マーブルさん、そんな恰好では、風邪を引いてしまいますよ」

マーブルを追いかけてきたのかヴァローナが店に入ってきた


「あ、ヴァローナさん!」

「これは、ボルドさん達もご一緒で!」

「わざわざ、こんな馬鹿のために」

俺だったら、絶対持ってかないのにと心の中で呟いた



「これは、これはベルメット製菓のお嬢さん」

「バローズ」

ヴァローナの声のトーンが下がった


「いいのですか、こんな所で油を売っていて、店の方は大丈夫なんですか」

「うるさいですね、あんた達には関係ないでしょ」

この二人は知り合いのようだった


「いやーベルメット製菓さんは、切磋琢磨し合うライバル的な存在ですから、

気に掛けるのは当然かと」

「もう、うちのことなんかライバル店なんて、思ってないくせに」


「いやいや、もうこの国で、我々と肩を並べられる店なんて、ベルメット製菓さん

しか思い浮かびませんよ」

と逆に本音が分かるような返答をしてきた


「もういいわ、ボルドさん仕事は終わった?」

こんなやつと話していても無駄だと感じたヴァローナはこちらを振り向いた


「あ、ええ、まぁ」

「帰りましょう」

「そ、そうですね帰りますか…」

こんな雰囲気になってしまった以上帰らなくてはとボルド達は思ってたし、バローズも内心、帰れ帰れと思っていたに違いない、しかし


「えーねぇ試食だk」

「馬鹿、もう帰るぞ」

「ぐうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」

やはりこの男は空気がよめていなかった


「またのご来店お待ちしておりまーす」

バローズの厭味ったらしい声を後に店から退出した

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