表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/51

ィ゛エ゛イ゛メ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ン!

「おお、五郎様よ。死んでしまうとは情けない」


「え、ああすいません……あ」


 あああああああああ!


 クソッ、クソッ!


 記念すべき初の話し相手がじいさんになってしまった……あーもう、いいや何でも。


「あなたを次のレベルにするには0の経験が必要です。それではさらに高みへと上るのです……ィ゛エ゛イ゛メ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ン!」


 なんで最後だけ気合い入れて叫ぶんだよ。


「あー神父さん、俺何でここにいるんですか?」


「えー、君が死んだ理由なんてわかんないよねー」


 ウソ、急に話し方がフランクになった。


「…あーそうなんスね。まあいいや、じゃあ行きまーす」


「ちょっとまちなよ君ー。全裸で外に出るのはまずいよー」


「は? え!?」


 自分の体を見ると本当に何も着てなかった。


 なんでなんで!? さっきまで村人みたいな服着てたじゃん!


 装備ロストするのか、マジか!


「教会が施すことのできる衣類はこれだけだから。ごめんねーハイ」


 そう言って神父はパンツ一枚だけ差し出した。


「ああ……うんどうも、ハァ……」


 なんか知らんが前途多難だぞ。


 ていうか普通MMO的に言うならランニングとパンツはデフォなんだが。


「君さー、細いけど長いよね」


「見るな!」


 さっさとパンツをはき終えて教会の門を開けた。


 とにかくさっきの服を何とかして取り戻さないと。


 そして外に一歩踏み出すと俺は教会の中に居て、目の前にはさっきの神父がいた。


「おお、五郎様よ。死んでしまうとは情けない」



 ◇     ◇     ◇ 



「いやいやいや、いやいやいやいや。おかしいでしょ」


「あなたを次のレベルにするには0の経験が必要です。それではさらに高みへと上るのです…ィ゛エ゛イ゛メ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ン!」


「なんで最後だけ気合い入れて叫ぶんだよ」


「早速死んじゃったねー、やばいねー君」


「あのさ神父さん、俺何でここにいるの?」


「えー、君が死んだ理由なんてわかんないよねー」


「それはさっき聞いた」


「そう言われてもねー、あえて言うならバイタリティのポイントが1なのと何か関係があるとかー」


「はぁ!? なんで!!」


「えー、なんでって言われても君以上には知りえないよねー。僕が知ってるのは君のちん」


「あ、それ以上言わなくていいです」


 ステータスを確認する。


 ……確かにバイタリティポイント1だわ、よく考えたら体力0でバイタル1ってのも変だけど。


 でも毒ってたわけでもじゃないし、なんか理由があって減ったんだよな?


 今は生きてるけど、バイタルが減って死んだんだよな?


 ……えー怖ーい。


「んふふ♪」


 神父の目線に気づいて俺はすぐに悩むのをやめ、パンツを貰った。


「じーっとしててもどーにもならねぇ! とにかくもう一度外に出るぜ」


 俺は教会の扉を開けた。


「ん?」


 扉を開けた目の前にはパンツが落ちていた。


「汚ねぇパンツ……誰だよこんな所に、変質者でもいるのか?」


 パンツをよけて外に出るとまた全裸で神父の前に居た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ