ィ゛エ゛イ゛メ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ン!
「おお、五郎様よ。死んでしまうとは情けない」
「え、ああすいません……あ」
あああああああああ!
クソッ、クソッ!
記念すべき初の話し相手がじいさんになってしまった……あーもう、いいや何でも。
「あなたを次のレベルにするには0の経験が必要です。それではさらに高みへと上るのです……ィ゛エ゛イ゛メ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ン!」
なんで最後だけ気合い入れて叫ぶんだよ。
「あー神父さん、俺何でここにいるんですか?」
「えー、君が死んだ理由なんてわかんないよねー」
ウソ、急に話し方がフランクになった。
「…あーそうなんスね。まあいいや、じゃあ行きまーす」
「ちょっとまちなよ君ー。全裸で外に出るのはまずいよー」
「は? え!?」
自分の体を見ると本当に何も着てなかった。
なんでなんで!? さっきまで村人みたいな服着てたじゃん!
装備ロストするのか、マジか!
「教会が施すことのできる衣類はこれだけだから。ごめんねーハイ」
そう言って神父はパンツ一枚だけ差し出した。
「ああ……うんどうも、ハァ……」
なんか知らんが前途多難だぞ。
ていうか普通MMO的に言うならランニングとパンツはデフォなんだが。
「君さー、細いけど長いよね」
「見るな!」
さっさとパンツをはき終えて教会の門を開けた。
とにかくさっきの服を何とかして取り戻さないと。
そして外に一歩踏み出すと俺は教会の中に居て、目の前にはさっきの神父がいた。
「おお、五郎様よ。死んでしまうとは情けない」
◇ ◇ ◇
「いやいやいや、いやいやいやいや。おかしいでしょ」
「あなたを次のレベルにするには0の経験が必要です。それではさらに高みへと上るのです…ィ゛エ゛イ゛メ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ン!」
「なんで最後だけ気合い入れて叫ぶんだよ」
「早速死んじゃったねー、やばいねー君」
「あのさ神父さん、俺何でここにいるの?」
「えー、君が死んだ理由なんてわかんないよねー」
「それはさっき聞いた」
「そう言われてもねー、あえて言うならバイタリティのポイントが1なのと何か関係があるとかー」
「はぁ!? なんで!!」
「えー、なんでって言われても君以上には知りえないよねー。僕が知ってるのは君のちん」
「あ、それ以上言わなくていいです」
ステータスを確認する。
……確かにバイタリティポイント1だわ、よく考えたら体力0でバイタル1ってのも変だけど。
でも毒ってたわけでもじゃないし、なんか理由があって減ったんだよな?
今は生きてるけど、バイタルが減って死んだんだよな?
……えー怖ーい。
「んふふ♪」
神父の目線に気づいて俺はすぐに悩むのをやめ、パンツを貰った。
「じーっとしててもどーにもならねぇ! とにかくもう一度外に出るぜ」
俺は教会の扉を開けた。
「ん?」
扉を開けた目の前にはパンツが落ちていた。
「汚ねぇパンツ……誰だよこんな所に、変質者でもいるのか?」
パンツをよけて外に出るとまた全裸で神父の前に居た。