表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハンカチを返せない!  作者: リュー・チョピン
2/4

かめにゃんと駆ける――1

 柏原さんは友達が多いと思う。

 彼女はいつだって、誰かと元気に話していた。コンビニスイーツだとか、芸能人の話をしていたと思うけど、僕はどちらもあまり知らない。お菓子は自分で作ったほうが楽しいと思うし、テレビを見るよりかめにゃんを作ったり集めるほうが好きだ。

 ともかく、彼女は恐らく誰とだって友達だ。だから、誰に聞いたって彼女の行方を知っているに違いない。

 放課後の廊下は、いつだって生徒がたくさんいる。その誰もが自分から話しかけたことのない人たちだから、緊張してしまうけれど、早くしないと柏原さんが帰ってしまうかもしれない。それにしても、もう一ヶ月も経つのに、まともに話したことがあるのが柏原さんだけなのはやっぱり少なすぎだろうか。僕はもっと彼女を見習うべきなのかもしれない。

 僕は廊下を通り過ぎて、自分のクラスである一年三組の教室に入った。廊下だけではなく、ここにだって暇を持て余した生徒たちがまばらにいる。彼らはただ談笑していたり、スマホを持ち寄ってゲームをしていたりしている。もちろん、彼らが教室に戻ってきた僕を気に留めるはずはない。

 しかしただ一人、こちらをじっと眺めている男子生徒がいた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ