2/3
4月って難しい
俺の通う高校は高専と言って、簡単に言うと、5年制の工業高校だ。ちなみに女子は皆無に等しい。
そんな学校に俺が通う訳は...就職が有利だからだ...なのかな?
「大登((ひろと))ー。飯いこーぜー!」
「ああ、うん。奏矢((そうや))、今日何にする?」
こいつの名前は奏矢。中学の時に部活で知り合って、たまたま高校も同じだったって感じかな。
「楠本さん、honyararahonyarara...。」
「そーだね。まるhonyararahonyarara。」
俺らののクラスは少ない女子が集められたラッキーなクラスなだ。休み時間には女子の、透き通ったような美しい声...と言ったようなラノベ的展開がある訳でもなく、高専の女子はブサイクだった泣泣
俺は、人間を見るのが好きだ。
「大登?だっけ?」
斜め後ろに座る楠本さんが話しかけて来たことに驚きつつも、
「ああ、楠本さんだよね。よろしく」
とまあ、無難に返してみた。あまりに無難すぎたからか、会話はそこで終わってしまった。
(俺はどう思われたのだろうか)