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第30話(情報(笑)が入り)

 それから、先ほどの会話でリーフェイアに僕が異世界人だと気づかれてしまった。


「異世界の人には、頭に獣耳がない人がいると聞いたけれど本当?」


 と、目を輝かせながら好奇心旺盛に聞いてくるリーフィアに、僕は断れませんでした。

 猫耳カチューシャを取ると、


「わー、女の子みたいに耳がない! ……タクミは本当に女の子じゃないのかな?」

「うにゃああああ」


 そこで僕はリーフィアに服の上から胸を揉まれました。

 

「わー、胸はないみたいだね」

「ふ、ふぇ、ど、どうして君たち兄弟は僕の胸を揉んで男だって確認するのですか!」

「? 胸がなかったら多分男だし? 下の方が良かった?」

「無邪気にそういうリーフィアに僕は危機感を覚えた、まる」


 そう言いながら僕は、リーフィア達と距離を取り、それから猫耳カチューシャを装着した。

 この兄弟の魔の手から逃れられる距離まで移動した僕。

 そんな僕にリーフィアが、


「うん、感度が凄くいいみたいだから、あまり手を出さないようにしておくね。でも、この能力で異界の書物も結構読んだことがあるけれど、兄さん達が読んでみたそれが気になるな」

「! 新たな仲間召喚のチャンス!」


 というわけで獣耳女の子萌を布教すべく、あの僕が大好きな漫画を取り出しました。

 そしてそれらを見ていた結果は、


「この猫耳の子、スウィンに似ている気がする」

「……」


 メルが黙ってリーフィアを見た。

 リーフィアは気づいていないようだったが、そんなメルの肩を僕は叩き、


「ブラコンもほどほどに」

「ブ、ブラコンじゃないし! というか、僕はこの鳥に獣化する子が好きだし!」

「……レイト」


 ボソリと口にした言葉に、メルが顔を赤くしてから次に、きっと僕を睨みつけて、


「タクミだって狼耳の子が好きじゃないか!」

「? それがどうしたの?」

「……カイル」


 ボソリとメルが呟いた。

 そういえばカイルも銀色毛並みの狼耳だったなと思いだした僕は、気づいた。


「そうか、ボクは狼耳の子が好きだからカイルの側にいると安心するんだ!」

「……これ以上言ってもダメそうだから僕は言うのをやめよう」


 メルがどことなく失礼な事を言っていたが、そこでリーフィアが、


「でもその名前、まえ、ミストフィア兄様のお客様で来られた、銀狼の国フェンリルの王子様と宮廷魔法騎士団の副団長の名前と同じだね」

「そうなんだ……でも王子様があんな風に旅をしたり生活力がありそうではないから、カイルは違うと思う。メルみたいに行き倒れしないし」


 とても納得の行く論理だと僕は思ったのだが、そこでメルが、


「なんだと! 僕はただ空腹に耐えかねて倒れていただけだ!」

「……それを行き倒れというのです。でもその御蔭でレイトに拾ってもらえたのだから、“運”がいいのでは?」

「う、うにゃぁ……く、タクミが扱いにくくなってきたぞ。チョロそうだったのに!」

「な、チョロそうって、ふ、だがそういうということは僕が、ちょっとはしっかりしてきた証拠!」

「……それはないな。うん」


 メルがそう言って一人で納得してしまう。

 そこでメルは僕が言い返す前にリーフィアに、


「でもリーフィア、どうしてそんな情報を知っているんだ?」

「たまたま窓の外を見ていたら、綺麗な人達がいっぱい帰っていくのを見かけたからミストフィア兄様に聞いただけだよ。確かその日メル兄様は、屋根の上で猫化してひなたぼっこをしていて、ミストフィア兄様にすごく怒られたんだったよね」


 追加のメル情報(笑)が入り、メルがもうここにいるのが嫌だと逃げ出したので、僕もメルを追いかけるようにこの部屋を失礼したのだった。

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