ケイバ
突然だが、私の親父の話を少しだけしよう。
親父は高卒で東証一部上場企業に入社した。
結構汚れ仕事とかも多かったらしい。
転居を伴う転勤も何回かあったし、赤字の子会社に出向とかもあったな。
普通さ、子会社に出向とか、クサるじゃん……なんでオレがとか思うじゃん。
でも親父は違ったみたいなんだな。
「この会社はこんなにも伸びしろがある! オレの努力次第でいくらでもよくなるぞ!」
と思ったらしい。マジでポジティブだな、この人。
周りの従業員を巻き込みながら、実際三年で子会社を黒字体質にして、自分は全くやってもらえなかった(だからこそ次の人には自分はきちんとやりたいと思ったらしい)引き継ぎをしっかりして、本社へと戻っていった。
自分は高卒で苦労したから、子どもには学歴をつけさせてやりたいと、子ども二人(私と妹)を大学まで行かせてくれた。
休日は、釣りやキャッチボールやサッカーとかよく一緒に遊んでもらったな。
ビジネスマンとしても、親としても尊敬している。
拙作『歌姫と銀行員 第二幕』に出てくる主人公佐伯くんの父親も、ガッツリうちの親父がモデルだからね。まだの人、読んでみてね。きっと感動するから(さりげなく宣伝)
そんな親父が教えてくれたものの一つが「競馬」だった。
人生、白か黒か決めなきゃ行けない時が来る。
その時に備えて勝負勘を養うために、ギャンブルを教える。
そんなことを言っていた。(本当か……)
ちなみに、麻雀も親父から教わった。
ギャンブルに関しては、うちは英才教育だったな……。
妹なんか、今だに競馬にハマっているからな。
まあ、私は根がケチだからレジャーの範囲でしかやらないけどね。
パチンコもしないしね。
あれはダメだ。第一タバコの煙がつくのがイヤだ。
という訳で競馬の話である。
今からもう二十年以上前の話になるか……
当時、「ダービースタリオン」(通称ダビスタ)というゲームが流行っていた。
競走馬を育成するシミュレーションゲームだ。
だから結構中学、高校と周りでやたら競馬に詳しいヤツもいた。
私はちなみに「サラブレッドブリーダーⅡ」というゲームに非常にハマっていた。
これもシミュレーション系で、昭和39年から平成5年までの競馬三十年史にプレイヤーが挑戦するという壮大なゲーム。昭和39年といえばコアな競馬ファンは知っているかもしれないが、ナタの切れ味五冠馬シンザンがいきなり登場するという胸熱な展開。もちろんそのあとミスターシービーやシンボリルドルフといった名馬と、自分が配合したオリジナル馬の対決ができる。
血統もほぼこのゲームで覚えたね。今でこそサンデーサイレンス系(アメリカの競走馬だ)が主流だけど、当時はヨーロッパ系全盛期。ナスルーラのクロスとか、ノーザンダンサーはやっぱ凄えよなとか、マルゼンスキーはダービー出てたら勝ってたよなとか、そんなマニアックな話を友達としているちょっと変わった学生だった。
ペーパーオーナーゲーム(POG)も一時期ハマったね。もうジャンキーと呼んでもいいくらいに。
POGの説明面倒くさいから、検索してみてm(_ _)m
タヤスダビンチ(主な勝鞍 新潟三歳S)を持ってたのを思い出す。
ツレはバブルガムフェロー(天皇賞他)を持ってたな。
競馬をやってて良かったこと。
あるんだろうか……(笑)
勝負勘……ついたのかな……
まあお客さんとの話のネタにはなる。
営業職だから、話の引き出しが多いほうがいいんだよ。
私はあんまりお喋りなほうじゃないし、ネタが多いに越したことはなし。
妻のお父さんと仲良くなったのも、競馬がキッカケだったしな。
あとは自慢だけど、万馬券当てたことあるよ。
2011年の有馬記念。
三冠馬オルフェーブルが一番人気だったけど、まだ三歳ってこともあってダントツではなかった。
コイツを一着固定にして、めったに買わない三連単を買ってみた。
しかもPOGで持ってたトゥザグローリーが三着に食い込んでくれて
な、なんと100円が78,260円に!!
あんときはマジでシビレた。
妻と両親と義両親呼んで、高級焼肉おごったわ。
私は基本単勝と複勝ばっか買ってるので、最初で最後の万馬券になりそうだけどね。(普段は3倍くらいの配当を目指すことが多い。そうすれば三回に一回当てれば、元が取れるから)
そんな競馬も今では大レースくらいしか、ネットで馬券を買わなくなってきたな。
あとは家族で年に一回くらい京都競馬場にいく。これも結構レジャーになって面白いよ。
子どもは動物園だと勘違いしてるし(笑)まあうちの妻も義父の影響で競馬好きだからね。
今週末は中央競馬の最高峰のレース、日本ダービーが開催される。
すべてのホースマンの夢、日本ダービー。
「ダービー馬のオーナーになるのは、一国の宰相になるよりも難しい」そんな言葉もあるよ。
昔は、月曜日くらいからこっちもソワソワし始めたもんだ。
さあ、久し振りに、夢を見てみようかな。
今回専門用語が多すぎて、なんかすいません。
あと、女性騎手が登場する感動競馬小説を書きたいと前から色んな所で言っているのですが、誰かプロットを突っ込んだら小説ができるアプリを発明していただけると助かります。




