天動衆の訓練(信奈・氏治)
氏治
おはようございます。今日は天動衆の訓練をお見せします。天動衆は、清州城内に屯所がありますが、本隊は清州城の郊外に、駐屯地と演習場があります。
清州城の朝靄が晴れ始める頃、城門の前には既に馬が用意されている。信奈は南蛮兜と南蛮胴具足に、マントを身につけ、いつもの姫大名の姿に戻っている。腰の瓢箪が朝日を反射して揺れる。
信奈
(氏治の隣に立ち、期待に満ちた表情で)
「デ、アルカ! 天動衆の訓練を見せてくれるの? 楽しみだわ!」
(マントを翻し、馬に跨る)
「郊外の駐屯地ね。どれくらいの規模なのかしら?」
城門が開き、一行は清州の城下町を抜けて郊外へと向かう。朝の空気は冷たく、馬の息が白く霞む。遠くには、平地が広がり、その先に何かの建物が見え始めている。
(馬上から氏治に向かって、好奇心いっぱいに)
「デアルカ、氏治。天動衆って、どんな訓練をしてるの? 私も知らないことがあるかもしれないわね」
「さ、氏治。天動衆の訓練、見せてちょうだい!」
氏治
今回は迫撃砲の訓練を、距離間を短くして、ご覧いただきます。
今回は信奈様のテーブルに置かれた無線機のスピーカーを置いてあります。
こちらから無線機の音声が流れます。
氏治は前進観測員で、迫撃砲の弾着地を観測しながら、連絡します。
※迫撃砲の修正射(Adjustment Fire)とは、最初の1〜2発(試験弾)を目標付近に撃ち込み、前進観測班が着弾点と目標のズレを観測・計算して、射撃指揮所を通じて次弾以降の角度や方角(射撃諸元)を正確に修正する一連の射撃手順です。このプロセスは、以下のステップで行われます。1. 初弾の発射と着弾観測まず、計算された初期データを用いて最初の砲弾(試験弾)を発射します。前進観測班は、目標(標的)と実際に着弾した位置との偏差(距離と方向のズレ)を目視や観測器材で確認します。2. 修正量の算出と伝達観測者は「右(あるいは左)へ何メートル」「ショート(手前)何メートル」といった修正要領を、射撃指揮所(FDC:Fire Direction Center)へ無線で伝達します。射撃指揮所は、目標までの距離や地形、気象条件(風向・風速・気温)などを考慮して、新たな射撃諸元を計算します。3. 効力射への移行修正された諸元で再度射撃を行い、目標に命中する(夾叉・効果ありと判定される)までこれを繰り返します。目標を破壊・制圧できると判断された時点で、本格的な連射である「効力射(Effect for Fire)」に移行します。この迅速な修正射は、81mm迫撃砲(有効射程約5.6km) や120mm迫撃砲(同約8〜13km) のような曲射火器において、初期の誤差をカバーし、最終的な命中精度を担保するための最も重要なプロセスです。
(無線機のスピーカーから、相良氏治の声が聞こえる)
氏治 こちらFO1配置に着きました。
小隊長 「了解、これより迫撃砲の縮尺弾による射撃と弾着の修正射を実施する」
FDC 射撃諸元 方向0、射角1100 、装薬3、発射弾数2
小隊長 「射撃用意、半装填、撃て」
迫撃砲分隊「発射、ポン〜♪」
FO1 「遠近無し、右へ100、修正左へ200」
FDC 「新しい修正諸元」
小隊長 「半装填、撃て」
迫撃砲分隊「発射、ポン〜♪」
FO1 「遠近無し、左へ50、修正右へ100」
FDC 「新しい修正諸元」
小隊長 「半装填、撃て」
迫撃砲分隊「発射、ポン〜♪」
FO1 「命中、修正終り」
続いて想定訓練に移行します。
小銃分隊外哨 「11」こちら第1外哨、敵の鉄砲により負傷者2名発生
小隊長「迫撃砲による援護射撃を実施する、FO1見えるか?」
FO1「見えます。第1外哨の前方100の林内に、敵散兵を発見、射撃中」
小隊長「VT信管とWP(スモーク弾)で射撃を実施」
FDC「射撃諸元、方向015、射角1190、装薬3 VT.WP混用」
小隊長「準備出来次第発射」
迫撃砲分隊「発射〜ポン♪」
FO1「命中、敵の撤退を確認」
小隊長「負傷者の救護を実施せよ」
状況終了




