・・・いつからなのか、ずっと私の近くに居た男の子を私は本気で好きになってしまった。
・・・いつからなのか、ずっと私の近くに居た男の子を
私は本気で好きになってしまった。
私は小さい頃からずっと一緒に居た男の子の事を本気で
好きになってしまった。
“幼馴染の彼。“
私達が小さい頃は、私はよく彼に泣かされた。
少し体格のイイ男の子だった彼は、凄くヤンチャで女の子を
見たら、みんな揶揄ってイジメてしまうようなシャイナ男の子。
でも? ”弱い者いじめが嫌いな彼は、他の男の子が女の子をイジメて
いるところを見たら、いじめっ子から女の子を助けていた。”
そんな彼はそのまま成長していく。
小学校でもかなりの悪ガキで、彼を筆頭に先生を困らせる事ばかりして
いても、クラスで一番弱そうな子が他の誰かにイジメられているのを
見るとほっておけない彼は、いじめっ子からその子を守っていた。
気が付けば? クラスで一番弱いその男の子と彼は一番仲良くなっている。
”正義感の強い彼を頼って、クラスの男子は彼にいつもくっついていたよう
に思うわ。”
私はそんな彼を、”自慢の幼馴染”ぐらいにしか考えていなかったけどね。
*
それからお互い中学校に上がると? ”自然と別々の恋人がデキた。”
私はイケメンの男の子と付き合っていたし、彼は隣のクラスの女の子
と付き合っていたわ。
この頃から、お互い会っても話さなくなったのかもしれない。
自然と離れていったの。
思春期だったのか? お互い別々の恋人がいて、共通の友達も居なか
ったから話す事がなかったんだと思う。
それから高校、大学に行くようになれば尚更、会う事もなくなって......。
私は彼の事をすっかり忘れていた。
・・・でも? 社会人になって会社に入ると?
”たまたまなのか彼も同じ会社で同じ部署にいたわ。”
『あぁ!?』
『なんで?』
『えぇ!? おまえら、知り合いか?』
【幼馴染です!】
『えぇ!? マジで?』
『・・・あぁ、はい。』
『“偶然にもほどがあるな~”』
『”恋が芽生えたりして、、、!”』
『もぉ~やめてくださいよ~!』
『光稀とはないわ~』
『それを言うなら、私のセリフよ!』
『息ピッタリ! 流石、幼馴染!』
『先輩! 揶揄わないでくださいよ~』
『そうですよ。』
『ごめんごめん! さあ、休憩時間も、もう終わりだし仕事するか!』
【はい!】
・・・こんな偶然ってあるのか?
私は久しぶりに、”幼馴染の凌佑とこんな形で会う事になった。”
『これから、よろしくな!』
『何よ! そんな真面目な顔して、、、!』
『いつからかな? 急に話さなくなったじゃん!』
『“中学生ぐらいからでしょ! お互い思春期だったし、共通の友達も
居なかったからじゃない?”』
『・・・そうだっけ? でもこれからは話す機会も増えるしさ~お互い
協力し合って頑張って行こう。』
『うん。』
『“でもさ? 光稀、キレイになったよなぁ~”』
『えぇ!? そうかな?』
『うん、今好きな男とか居るのか?』
『”いないよ、今は仕事が恋人!”』
『光稀らしい、答えだな~!』
『そう?』
『うん。』
『“でも? お互い本当に支え合って頑張って行こうね!”』
『うん!』
『“私は、昔も今も! 凌佑の事を自慢の幼馴染だと想ってるから!”』
『嬉し事、言ってくれるじゃん!』
『いつもさ? 凌佑って、イジメられっ子がいたら直ぐに助けてたじゃん!
ああいうの、私は凄く尊敬してたからさ。』
『・・・な、なんだよ、見てたのか。』
『うん、しかも? いじめっ子と一番仲良かったし!』
『アハハ~そうだったかな!』
『“今でも仲いいの?”』
『たまに連絡してるよ、アイツ! 今、ゲーム関係の仕事してるって
言ってたな!』
『“開発とかしてんじゃないの!”』
『そうそう、なんで分かったんだ?』
『“オタクぽい感じあったし、頭良さそうだったから! ひょっとしたら
そうかなって思ってさ!”』
『“俺らよりも相当! 金回りもいいみたいで、めちゃめちゃ可愛い
彼女もできたらしいぞー!”』
『・・・ふーん、分かんないもんだね。』
『そうだな、俺も頑張んないと、、、!』
『凌佑だったら、直ぐにでも彼女デキるでしょ!』
『“彼女じゃないよ、奥さんになる女性が俺はほしんだ!”』
『・・・そ、そっか、頑張って!』
『光稀もな!』
『・・・ううん、』
・・・ちゃんとお互い大人になって話してみたら?
彼は物凄く将来の事まで考えていて、そんな彼に私はキュンとしちゃった!
”とてもカッコ良くなった彼に私は不意にも恋をしたらしい。”
『・・・ど、どうした? ボーっとして!』
『えぇ!?』
『“好きな男でもデキたか?”』
『そ、そんなのいないわよ!』
『ふーん、でもボーっとずっとしてんなよ!』
『そんなの、分かってるわよ!』
『ならいいけどな。』
『バーカ!』
*
日に日に、私の頭の中では彼の事だけを考えるようになっていく。
暇さえあれば? ”彼と一緒に撮った写真を眺めていた。”
でも? いつか彼にも結婚を真剣に考える女性が目の前に
現れる日が来るのかもしれない。
私はそれを見て! 本当に耐えられるのだろうか。
今でも、”職場の女の子と彼が話しているのを見ただけで、私はヤキモチ
を勝手に妬いている!”
お願いだから、彼の方から私に【告白】してくれないかな。
そんな今日も、私は彼に告白されるのを心から待っている!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。