7 ハナコトバ
一気に時間が進み中間テストが終わって次の日、愛はいつものように友達と遊んでいた。
「中間テストおつかれさま!!」
「「「かんぱーーーい!!」」」
試験週間も終わりみんなで前々から約束していたカラオケ店にみんなで立ち寄った。
「あっ、そいえば愛って私たちの他に友達がいるでしょ?あの小さい子。」
「え?」
「あっ、その反応は、、、いるね。」
「......はい。」
なぜバレてしまったのか。誰がばらしたのか。追求すれば返されると思い深追いはしなかった。どうやら友達は愛がてると一緒に帰ったのを偶然目撃したらしく、聞いてみたらしい。
「まあ、可愛い子だし大切にしなよ。」
「うん!じゃあカラオケ再開!!」
「「「おおお!!!」」」
みんなで2時間カラオケを楽しんでお開きになった。そしてみんなそれぞれの家に向けて帰路を歩んでいった。その時、
「愛ちゃん?愛ちゃんだよね!?」
聴き馴染みがあるこの声のトーン。愛は全てを悟り、後ろを振り返った。そこにいたのは、、
「やっと振り向いてくれた。偶然だね。」
てるだった。
「どうしたのかなーてるちゃん。何かあったの??」
「今日はね、これを、愛が偶然通りかけたらあげようと思って。」
てるの右手に持っていたのは小さい鉢。片手で持てるほどの大きさだった。そこに咲いていたのは三輪の紫色の花だった。
「これはなんていうお花なのかな?」
「えっと、、これは、、、、『ライラック』っていうお花なの。とってもきれいでしょ。」
今はまだそこまで大きくないが、今の時期が満開になると呼ばれる花である。
「なんでこれをわたしに?特に何もしていないけど。もらっていいの?」
「うん!あげる!!ちなみにこのお花の花言葉は、、、。」
というといきなり耳元まで彼女が近づいてきた。いきなりのことに愛は何も出来なかった。
「大切な友達!」
始めのように心臓の鼓動がびっくりするぐらい早くなってしまっていた。どくんどくんと。それからてるは笑顔で自分のお家に帰っていった。