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僕の推しが僕推しだった件  作者: 神崎あやめ
推しから恋人
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Ex(3日目) 1

 次の日の朝、僕は三月よりもだいぶ早い時間に目を覚まして三月を起こさないように部屋を出ると外に出た。とはいえ特にやることがあったわけでもない僕は朝の空気を浴びながらリフレッシュも兼ねてお散歩することにした。

 ただ、スマホがあるとはいえ土地勘があるわけでもない京都の地なのでありがたいことに近くに見えている五重塔を目標に進んでいくと、会っているようで会っていなかった人物と鉢合わせた。


 「…太陽じゃないか?」


 「天?それに柚子さんも」


 「太陽さん、おはようございます。今日は三月さんはいらっしゃらないんですか?」


 「三月はまだホテルで寝てますね。まあ、まだ6時過ぎですから……むしろ2人がこの時間に外に出歩いてることとこんなところで会うことにびっくりしてますけどね?」


 「確かにな。まあ俺の朝型の生活のことは太陽もよく知っていると思うんだが、柚子も俺に負けず劣らずの朝型人間だからな。普段はお互い忙しいこともあって中々こういうことはないんだがこうして一緒にいる時には朝こうして2人で外を歩くことにしてるんだ」


 「そうだったんだ!……なんかさ、天いつもよりも表情が穏やかだね?」


 「そ、そうか?別にいつもと変わらないと思うんだが」


 「いーや!ギャラクシーに入った時からずっと一緒にいる僕にはわかるね!なんか幸せそうな表情してるもん!」


 僕は天の幸せそうな表情が垣間見れたことに嬉しさを感じつつ、でも中々ないツッコミどころに攻めるチャンスだ!

と思ったけれど、そういうところは意外と天のほうに分があることを今日知ることになった……多分柚子さん効果も大きいだろうけど!


 「そういう太陽の方こそいつもよりニコニコ、いやニヤニヤしていないか?」


 「……え?」


 「確かに一昨日お会いした時よりもにこやかですね?……まるで恋愛が成就したかのように、ね?」


 「え?え?なんでそこまでわかるの?確かに進展はしたけど…!?」


 「私を誰だと思ってるんです?物書きですよ?人の感情の機微には聡いに決まってるじゃないですか?」


 「まあ、柚子が特別そこに秀でてるところはあるけどな。普通の物書きは表情の機微は分かれどその理由までは把握できないものさ」


 「普通だと思ってました…」


 「まあ、それは置いておこう。柚子はすごいってことだからな。それよりも、太陽は遂に進展したのか?」


 「う……うん」


 「それはめでたいな。もしなんだったら俺の家で詳しく話を聞かせてくれないか?もちろん白鳥さん、三月さんと俺も呼ばせてもらうか。三月さんも連れてな」


 「え?でもここ京都だよ?」


 「……俺のことを1番よく知っているのは太陽だろ?だったら少し考えればわかるんじゃないか?」


 「あ、あー。そっか天は京都にも別荘あるのか」


 そんな感じで流されてしまった僕は、長い1日の始まりに内心頭を抱えた……

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