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2人はご近所さんでした

僕が、みんなと別れて家への帰路につきもうすぐ家に着くというところでの出来事でした。誰かとぶつかってしまったのです。まあ出会い頭だったので、僕にも非があるわけですが…そして相手の声を聞いた時、僕はその人物が誰かに気付いたのです。


「すいません!」


そう言って謝ってくれている女の人に、自分も悪いしただ倒れただけで怪我もないので声をかけようと顔を見て、自分の気付きが確信に変わったのです。


「全然大丈夫ですよ……あれ?白河さん?」


「鳳くん?」


そう、そこにいたのは自分の隣の席の女の子である白河三月さんだったのです。



「なんで白河さんがここに?」


僕は、ふと思った疑問を白河さんにぶつけてみた。すると、予想した通りの答えが帰ってきました。


「私の家この辺だからね。もしかして鳳くんも?」


「はい、そこのマンションで兄と2人暮らしを」


僕は普通にそう答えたのですが、白河さんは急に驚いたような表情で少し沈黙し、言葉を発しました。


「…わ、私の家もあのマンションなの」


隣の席の女の子は、まさかの同じマンションの住人でした。



そして、帰る場所が同じだとわかりわざわざ別に帰る必要もないので一緒に帰ることにしました。


「でも僕が言うのもおかしい話かもしれないけど女の子がこんな時間に出歩かないほうがいいよ?」


僕は、白河さんがライブを見に来ていたことはもちろんわかっていましたが、それでももう日をまたごうかという時間に出歩かないといけないほど会場であるさいたまスーパーアリーナからここまでは離れていないので、一応そう言っておきました。そうすると白河さんは少しだけ申し訳なさそうに、


「そうだね。気をつけるよ」


と言ってくれました。そこから他愛もないような話をしていたのですが、僕が会ったときから気になっていたことに突っ込んだことで、僕は少しだけ後悔することになります。


「ところで白河さん」


「なに?」


「ずっと気になってたんだけど、白河さんって今日スターズのライブ行ってたんでしょう?」


「え?…うん、そうだけど?なにかあった?」


「いや、白河さんがスターズの話をしてるのって見たことなかったから、そんなにグッズも集めてライブにいくほど好きだったんだなって思って」


「そうなの!私ね、スターズのことデビューした時からずっと追いかけてたんだけど、ほら私ってよく早退したりするでしょ?」


「そうだね」


「だから他の人達が話してるのを見ながら混ざりたいなーとか私のほうが好きなのになーとか思いながら聞いてたの」


「そうなんだね。今日は楽しかった?」


「うん!アリーナの最前列だったの!しかもね、私に向けてだったのかはわからないけど、はるくんがウィンクして手を振ってくれたんだよ!あのファンサービスをあまりしないことで有名なはるくんがだよ!」


僕は、その言葉に少しの罪悪感を覚え、苦笑いしながら


「それは良かったね」


と返しました。でも楽しんでくれたようなので、僕としても一安心しました。そしてマンションに着き、2人でエレベーターに乗りました。


「白河さんは何階かな?」


「私は8階だよ?」


「……僕も8階だよ」


「こうなるともしかして私達の家って隣同士だったりして」


「流石にそれはないんじゃないかな」



「流石にそれはなかったけど…」


「まさか2部屋先だったとはね」


「よく今まで会わなかったよね」


「そうだね。まあご近所だってわかったし、これからもよろしくね白河さん」


「そうね。じゃあまた学校で」


「うん」


こうして僕達はそれぞれの家に帰りました。そして僕は、知らず知らずのうちに彼女と会うのを楽しみにしていたのでした…

さあようやく少し、ほんの少しずつ恋愛色が出てくるのですが、次回は番外編となります。

そんなわけでこんな駄作ですが、よろしければ評価や感想のほどよろしくお願いします!

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