1日目を終えて
僕達は、ひとまずイベント会場で柚子さんと別れ2人で京都駅まで戻ってきていた。
「いやー、まさか六道先生と会えるとはね!」
「そうだね。というか、天の婚約者っていう驚きが強すぎて柚子さん自体に対する驚きが薄まっちゃったけどね?」
「確かに!でも私は天君があの三島財閥の御曹司とは思ってなかったからそこもびっくりしたけどね?」
「まあ、聞いたことがなかったらびっくりするよね。それで、少し気になったことがあるんだけど」
「なになに?」
「今日の司会、あれ陽兄だよね?」
僕が三月にそう聞くと、三月はあからさまに動揺し始めた。
「な、なんのことかな……?」
「ごまかしても僕はわかるからね?あれが三月が言ってたサプライズゲストってことでいいのかな?」
「……うん、そうだよ。まあ、本当のサプライズはここからというかなんというか」
「え?」
「とりあえず駅前のアニメイド行こうか!」
そう言って三月はよくわかっていない僕の手を引っ張りながら近くにあるアニメイドへと早足で向かった。
「三月?何があるのか説明してくれないとびっくりするよ?」
「そうだよね。でもちょうど始まるけどこのモニターを見たらどうして走ったのかわかるよ」
そう言って三月が指を指した方にあるモニターを見ていると、僕達の出演するアニメ、クロスアイギスの特報と題された映像が始まった。
『この夏、スターズの一瀬太陽が主人公を演じることで注目を集めているこの作品、でも今から発表する情報を聞いたらアニメ好きの皆は歓喜の渦に包まれることだろう!』
『EDど最後の一枠だったリン・エイワースを演じるのは…………』
『神谷 陽介だ!!!!!!!』
「え」
「えーーーーーーー!!?」
「どう?はるくんでもびっくりしたんじゃない?」
「びっくりなんてものじゃないよ!僕が芸能界に入るきっかけであり憧れだったのが陽兄なんだよ?その陽兄と一緒に仕事できる日が来るなんて三月と共演が決まったときと同じくらい嬉しいよ!」
「陽介さんは陽介さんで『この業界にもう演者として未練はないと思ってたんだけど太陽っていうとてつもない才能を目にしたら血が騒いできちゃってね』って言ってたよ」
「陽兄……僕も陽兄に負けないように頑張らないと!……でもその前に僕はやらないといけないことがあるんだけどね」
「やらないといけないこと?」
「うん。明日の夜なんだけど、三月に伝えたいことがあるんだ。いいかな?」
「伝えたい事?いいけど、今じゃだめなの?」
「うん。これはちゃんとした場所、ちゃんとしたタイミングで伝えたいから」
「わかった」
こうして、僕と三月は明日の事に思いを馳せながらホテルへと向かった。
次回は、2人と別れてからの柚子と天のお話になります。ぜひよろしくお願いいたしますm(_ _)m
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