貨物の主
道路運送法と言う法律を見てみよう。
旅客自動車運送技行運輸規則第13条で、「旅客が乗務員の旅客自動車運送事業運輸規則の規程に基づいて行う措置に従わない時」「運送が法令の規程又は公の秩序もしくは善良の風俗に反するものである時」は運送の引き受けを拒否することができるとされている。
これを元に、昨日、俺と准の車に乗った貨物を見てみよう。
まず、俺の時、
渋滞を少しでも避けられるコースを提案したら「良いからこのコースで行けバカ!」とそいつは椅子を蹴飛ばした。
赤信号で止まることにキレて椅子を蹴った。
これは「運送が法令の規程又は公の秩序もしくは善良の風俗に反するものである時」にあたる。特に、赤信号で停止したことにキレたのは、道路交通法違反を強要させる重罪だ。場合によっては、と言うよりこの場合、客も道路交通法違反で検挙される。
次に准。
乗った瞬間に椅子を蹴った。
シートベルトの声がけをしたら「うるせえゴミ!」と暴言。
高速道路でも暴れ、蹴った足がハンドルを握る腕にヒットし結果、大事故。
これでは、もう客ではない。
貨物として扱いたい。だから俺はこういう奴を「貨物」と呼んでいる。
その結果、大事故。准はエアバッグに顔面殴られた上、どうやらムチ打ちで少しの間、勤務不能。
そして、さっき会社から連絡があり、奴はドイツの航空会社の重役だという。
俺は航空機マニアでもあるが、こうなると話は別。
この航空会社の飛行機、爆破して墜落させてパンナム航空と同じ道へ放り込まなければ気が済まない。
実際問題、航空会社は飛行機1機落としただけで潰れる事も多い。
特に、B747はくせ者だ。
パンナム航空が潰れた一因となった爆破事件で、爆破されたのはB747。そして、日本航空も一度潰れたが、その原因の一つとなった日本航空123便墜落事故で落ちたのもB747。
極端な話だが、B747が落ちたらその会社も潰れる可能性が高いのだ。
まあ、これでは、アニメ好きは全員犯罪をするとドヤ顔で宣言するどこかのバカな大学教授と同じ発想だけど。
とにかく、こうなるともう、それ相当の落とし前を付けてもらおうじゃねえかこのドイツの航空会社の連中には。
まあいい。今は風呂だ。
風呂入って、その足で母親の見舞いに行こう。
日帰り入浴施設の駐車場を歩くが、止まっているのは近所の人の乗る普通の乗用車ばかり。
まあ、それでいい。
今の俺がベンツのようなドイツ車みたら、煽り倒して谷底へ真っ逆さまに落っことすか、タイヤにナイフ刺して動けなくしてしまいそうだ。