国際ロードコース
この物語はフィクションであり、実在の地名や団体とは一切関係ありません。
自動車を運転する際は、実際の道路交通法を守り、安全運転を心がけてください。
また、サーキット走行に関する描写は、岡山国際サーキットの走行規程を元にアレンジした物です。
実際のサーキット走行時には、サーキットごとに定められた規程に従って走行してください。
予選を終えた坂口愛衣が戻ってきた。
「ポールポジション!先頭から!」
愛衣が笑いながら言った。
「このまま、優勝してやる!」
「オッケー。まっ、まずは飯行こ?グランツーリスモカフェでカツカレー?」
「うん。ゲン担ぎ!」
AE86で国際ロードコースのパドック内にある食堂へ向かう。
海老名芽美はまだ、ツインリンクもてぎの国際ロードコースを見ていない。
そもそも、最寄りの安曇野サーキットは国際サーキットではないため、国際サーキットそのものを見たことはない。一番最寄りの国際サーキットである富士スピードウェイも、安曇野からは相当離れている。
案内標識に従い、パドックの方へ車を走らせ、オーバルコースと国際ロードコースをトンネルで抜けると、巨大な国際サーキットのコースが目の前に広がり、海老名芽美は驚いた。
「安曇野とは比べ物にならない。」
「全長4.8キロ。安曇野の2倍以上の大きさよ。メインスタンドがあそこ。でも、あそこからも全貌は見えない。」
第1パドックの駐車場に車を停め、グランツーリスモカフェに入る。
「ツインリンクもてぎは私達よりも年下よ。出来たのは1997年だからね。」
事前精算を済ませて、注文した物が出来るのを待つ。
「そうだ。ちょっとこれやってみな?」
と、真穂に言われ、海老名芽美はグランツーリスをプレイする。
「これ。これが、ツインリンクもてぎ国際ロードコース。ゲームの中では、ライセンスは要らないからね。」
芽美はそのコースの大きさに驚いた。
走っても走っても見えないゴール。初プレイということもあるが、後から次々と追い抜かれていく。
ようやく終了。それと同時に注文した物が出来上がった。
九重拓洋も、昼食はグランツーリスモカフェで取ることにしていた。
NSXタイプRの隣りに、AE86が止まっていたのを見て、察した。
(なんだ。奴等もここで飯か。)
たった一人の受講者。
必死になって講師の授業について行く。
既に、国際ロードコースを走るライセンスは取得していたため、午前中は走らなかったが、午後は実技走行が行われる。
九重拓洋は注文後、料理が出来るまでの間にグランツーリスモをプレイ。
コースはもちろん、国際ロードコース。
車種はNSX。S660でやろうとしたが、今乗っているのはNSXだからだ。
「あっタクミ。」
と、坂口愛衣の声が聞こえたがほっとく。
「見ててみ。タクミのテクを。」
(うるせえなぁ。)
と思いながらスタート。
アクセル全開でメインストレートを通過。1コーナー、2コーナーを抜ける間に、インから前を走るRX‐8を抜く。3コーナーまでのストレートで、MR‐Sを仕留め、3コーナーでアウトから前の4台に仕掛けるが抜けない。
(R35、フェラーリ458イタリア、ランボルギーニ・ウラカン、アウディ・R8。こいつは速いぞ。)
「仕掛けるのはこの先ファーストアンダーブリッジからヘアピンまでのヒルクライム区間。ダメならダウンヒルストレートから90゜コーナーの根性勝負だ。」
S字を抜け、V字。だが、追い抜けない。
ダウンヒルストレートに突っ込む。
(こうなりゃ、)
「根性ーーーーっ。」
「バカ。」
「あっ―。」
見事にグラベルに突っ込んで死亡。




