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純白のSと共に  作者: Kanra
6stage理想と現実
58/435

海ほたるPA

この物語はフィクションであり、実在の地名や団体とは一切関係ありません。

自動車を運転する際は、実際の道路交通法を守り、安全運転を心がけてください。

 S660を降り、ルーフを付けてドアロック。

 磯の香りがする駐車場から、PA内部へ。

 こうして歩いているだけで、俺はメガネっ娘の兼田とデートしているようだ。

(これで今夜、ホテル行きませんか?って言われたら、行くぞ俺は。本命が浮気したんだ。こっちだって―)

「あの。」

「うわったたたなんだ?」

 思わず動揺する。

「九重さんって坂口さんとお付き合いされているのですか?」

「えっ?」

「社内では、今もそう言われておりますし、山川さん曰く、坂口さんが今働いているサーキットに入り浸っているとか。」

「あんまり他人のプライベートに首突っ込むもんじゃないぞ。」

 カンカンと鐘の音。

 幸せの鐘を鳴らしているカップルが、他の観光客に写真を撮って貰っている。

 それをかき消すように、上空をB777‐300通称トリプルセブンが通過する。

 だが、ここはカップルだらけ。

 言われるまま、海ほたるPAまでドライブということにしたのだが、こんなことなら高尾山か、白石峠を越えて秩父にしておけばよかった。

 メガネっ娘と二人で歩いていても、俺はスポーツカーやドリ車を見ると反応してしまう。

「ちなみに、九重さんの好きなタイプは?」

「えっと、こんなやつ。」

 俺はスマホでAE86の写真を見せる。

「いや車じゃなくって―。」

「ああそっちか。」

 異性の好みのタイプか。

 思わずハチロクの写真見せるとは、どうかしている。

「って、この車に乗っているのって坂口さんじゃ―。」

「うん。それ、坂口さんの家の車だよ。白黒のパンダトレノ。」

 その隣りに居るのは俺のS660。ハチロクとエスロクの共演だ。

「ちなみに好きなタイプは不明。しばらく恋愛とかしたくないし。」

「あっ。そういえば、元々付き合っている人が―。」

「あのバカのせいで一度死にかけたんだ。その話やめてくれ。会社で俺に探り入れろとか言われたのかもしれんが、俺は恋愛ネタ大嫌いだ。」

 事実だ。

 車の話なら、自分の知識の範囲で楽しめるし、不明なところも話をしながら学んで行くことも出来る。

 鉄道オタクの鉄道談義は「えー知らないの?」と笑われ、それなのに不明なところを教えず、逆にそれをネチネチと言われるだけだ。

 恋愛話は個人個人で勝手にやっていろと言いたい。

 しかし、恋愛ネタとなると女の子は食い付いてくる。

 20~25歳の女の子は、恋愛大好きなのか。

 それで、変なウンコ頭に引っかかってレイプされてあの世へGoってとこか。

「俺、恋愛より、自分の車で峠攻めて、サーキット走って、高速道路を何処までも一人で突っ走る方に夢中なんさ。恋愛なんて、アウトオブ眼中。」

 そんな話をしている間にも、ドリ車やスポーツカーのエンジン音に反応してしまう。

「お前は聞きにくいだろうが、俺、女の子のエッチな姿やエッチな喘ぎ声には全く興奮しないんだよ。性欲の殆どがどこかに吹っ飛んで、逆に乗り物には反応する。SL、飛行機、そして、あんな車にね。」

 展望デッキの下の車道を走る日産シルビアS14を指す。

「サーキットを走ったり、車の、特にスポーツカーのエンジン音を聞くと全身の血が煮え滾ったかのような興奮状態になる。エッチな写真、エッチなビデオ見てたって、やってんのは写真の中やビデオの中。だが、こっちは目の前に―。」

 兼田がいきなり自分の衣服を脱ぐようなしぐさを見せたため、慌てて止める。

「もし、坂口さんがこの場にいたら、坂口さんはこうするんじゃないかなって思って。」

「馬鹿野郎!そういうのはテメエの此処一番って時に取っておけ!」

 思わず本気で怒鳴ってしまった。


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