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純白のSと共に  作者: Kanra
2 stage 白い衝撃君臨
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サーキットデビュー

 S660βとS2000AP1の対決は、俺にとっても刺激となった。

 今まで、一人でバカみたいに峠を攻めていたが、誰かと勝負するという事は無かった。しかし、誰かと勝負したことで、自分のドライビングテクニックをもっと磨いて、いい走りをしてみたいと思うようになった。

 そのためか、仕事での安全評価もA~Eランクあるうち、今まではCランクとDランクを行ったり来たりの状態だったのが、Bランクにまで上がってきた。

 仕事でタクシーを運転する時は、急発進、急制動、スピードオーバーに注意し、いかに安全運転をするかが鍵となる。しかし、峠で攻めるというのは、それとはまるで違う。

 だが、峠で攻めた走りをするのは、公道で走っているということだ。

 当然、他の車もいるし、万一、それを巻き込んだ大事故でも起こそうものなら、大迷惑以外の何物でも無い。

 そういうわけで、次の休みで、サーキット走行のライセンスを取得しに、埼玉県秩父市の「秩父サーキット」にやって来た。

 秩父サーキットは秩父ミューズパークにある1週1200メートルのサーキットだ。

 サーキット走行と聞くとハードルが高いイメージが高いが、コースによっては簡単な講習を受けることで、そのサーキットの走行が出来る場合が多い。

 事故の危険があることに代わりはないが、公道では出来ない思いっきり攻め込んだ走りもサーキットなら出来る。

 午前11時からの講習会に出席する。

 講習会の内容は、サーキット走行に関する基本的なテクニック、走行時の規則、レコードライン(サーキットにおける理想的なラインの事)等を学んだ後、学科試験だ。

 これに合格して初めて、サーキット走行が出来る。

 秩父サーキットは、基本的には直線が多いコースだ。

 コーナーも4つで、そのうち1つはかなり緩い。

 講習終了と同時に、サーキット走行の予約ができる。

 今日は平日。

 講習受講者は俺一人だった。

 だから、さっさと午後4時半のコース走行を予約してしまった。

 10分間の走行枠を単独で走る者なんて、珍しいが、試し走行だ。

 これで、この前会った、朝倉さん達と一緒にここでオフ会と言う話になっても、自分の車を走らせることが出来るのだから。

 一週目を終え、メインストレートに突っ込む。

 アクセル全開。リミッター付いている状態だが、それでも135キロ近いスピードまで一気に加速。

 後ろから真っ白い車。

「なっ!?」

 S2000AP1。ホワイトインパルス。

 メインストレートでぶち抜かれる。

 向こうもリミッターは付いているとは思うが、加速力はS2000AP1が圧倒的に上だ。

 だが、コーナーに突っ込むと向こうが膨らむ。

 アンダーステアだ。

「バカめ!こっちだってテメエの弟に当たる車に乗っているって言うプライドがあるんだよ!」

 小回りが効くミッドシップが、コーナーでインを突き、S2000AP1を再度抜く。

 だが、立ち上がりはS2000AP1が上回っている。

 コーナー手前で横に並ぶ。

「インを突こうったって、そうは行くかよ。」

 派手なバトルになってきた。

 インを締められたS2000AP1はアウトから抜きにかかる。

「うっ!しまった肝心なところで!」

 スピードが乗りすぎたS660βが外に膨らむ。

 そこを、S2000AP1が突いて、インから抜く。

 一気に加速して行くS2000。

 必死にS2000の後を走って、あっという間に走行時間終了。

 引き上げて行くS2000を後ろから眺める。

「なんで、あいつに魅かれるんだ?同じ、ホンダのSシリーズだからか?」

 ピットに入って車を降りてつぶやく。

 だが、それよりも、タイヤの焦げた匂いに圧倒された。

 サーキットで走ることは、タイヤやブレーキ等の消耗部品を一気に消費してしまう事にもなると、実感した。


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