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純白のSと共に  作者: Kanra
10stage走り屋の聖地 群馬
100/435

赤城山

この物語はフィクションであり、実在の地名、団体とは一切関係ありません。

公道での乗用車による高速・危険走行は生命に危害を及ぼします。

作中での行為は絶対に真似をしないで下さい。

自動車を運転する際は道路交通法を遵守し、安全運転を心掛けてください。


また、サーキット走行に関する描写は、岡山国際サーキット及び、筑波サーキットの走行規程を元にアレンジした物です。

実際のサーキット走行時には、サーキットごとに定められた規程に従って走行してください。


 秋名を3往復もしていた。

 その間、食事も取っていない。

 だが、車の燃料が減っていた。そのついでに、自分も食事に行こうと思った。

 温泉街のガソスタに入ろうかと思ったが、自分の食事をするのが少し面倒な場所だ。

 かと言って渋川市の中心まで下りるのは厄介だ。

 交通情報を見ると、途中で工事をやっているらしく、渋滞にはまってしまう。

 伊香保温泉と渋川市街の中間にあるスタンドで燃料を入れ、ちょっと市街地側にあるカフェで身体にも燃料を入れたら、また走る。

 あの漫画をイメージしたカフェであるが、とにかく走る事を考える。

 もう一度、伊香保温泉を抜けて榛名山(秋名山)を登って下りて、そのまま赤城山へ向かっていく。

 途中の工事現場を回避して、渋川市内を抜け、国道353号線を走り、県道4号線で赤城山へ。

 ここも、坂口さんが会社を辞めた時に、傷心旅行の真似事をしに来て以来だ。あのとき、ここですれ違ったS2000AP1。あれが坂口さんの車だったとは思わなかった。

 さて、アタックといこう。

 前には、走り屋くせえインプレッサWRX STI。

 案の定、山道に入った途端、ペースを上げやがった。

 俺もそれに食らい付く。

(ここでも、三峰の借りを返してもらうぜ。車の性能もあるが、結局はテクニックが勝負を決めるんだよ。)

 あの漫画ではゴール地点だった場所を通過し、勾配がきつくなる。

 インプレッサと同じペースで最初のコーナーへ。

 少しの間、S字が続く。ストレートでは離されかけるが、コーナー立ち上がりではこちらも追い付いている。

 だが、パワーではインプの方が圧倒的に上。

 直ぐに置いていかれそうになる。

「無理かな。」

 と思う。

 しかし、この前の三峰の時に比べると、まだついて行けている。

 別にバトルしている訳ではないが、攻めに行っているインプレッサとほぼ互角で走れている。

 その理由が分かった。

 榛名山(秋名山)も赤城山も、あのマンガの道にはキャッツアイの他、人為的に作られた凸凹があり、スピードが出にくいのだ。

 この凹凸、自転車やバイクにはくせ者で、ブレーキングのタイミングで車体が浮き上がり、ブレーキが効かず、ガードレールに突っ込んだり、転倒したりと、スピード抑制で事故を減らすはずが、かえって事故を増やしてしまっているのだ。

 更に厄介なのが、雪が積もった日だ。凹凸の凹んだ部分に雪が溜まって凍って、車がスリップする。

 定峰の落書きエリアと同様、事故を減らすハズが事故を増やしてしまっている。

 それ故に、インプレッサといえどバトルでも無い限りマジで走っていない。と言うより、走れないのだ。

 かなり登ってきた。ここまで登ると、関東平野が見える。

 サーキットは騒音防止等の観点から、かなりの僻地に立地していることが多い。それ故に、雄大な景色の中を走れるサーキットはほとんどない。俺の知る限りでは、富士くらいだろうか?

 筑波サーキットも、かつてはダンロップコーナーの先は林の中だったと聞く。

 だが、峠のワインディングロードの中には、雄大な景色の中を走る物もある。

 定峰峠だって、秩父側だと頂上付近から秩父盆地や両神山が見える。

 連続する複合コーナーに入ると、赤城山の頂上が近付いてきた証しだ。

 頂上に着いた。

 だが、景色を見る間もなく、またも下っていく。

 下りの道は、通称「赤城サンダーボルトライン」と言われる、いわゆる裏ルートだ。

 赤城山山頂から、三夜沢赤城神社の方へ抜ける道で、S660で初めて登った峠道でもある。


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