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We are the ONE‼︎〜王の遺伝子〜  作者: ギガス
第2章
23/25

第21話 A New Hope〜主人公たち〜

今日はちゃんと12:00投稿ですよ

「どうやらゼロくんが最後のメンバーのようね」

「ゼロ兄ちゃん!ハンナ!」

「給仕の方に行ってたんじゃなかったのか?」

「ううん。なんかね、イランイランって人に呼ばれたの。だからきちゃった」

「キュー♡」


ゼロは自分の席と思われる椅子に座る。この大きな訓練所の真ん中に席が5つとは、大に小を兼ねているのか。


「このような会議にさせてもらったのは他でもない。盗聴を防ぐためだ。これだけ広ければよほどの大きな声を出しても聞こえないだろう」

「君ゼロっていうのか⁉︎よろしくな!俺はジュラ・ノクトニア。ジュラって呼んでくれ」

「よろしく。あんたら全員能力者なのか?」

「いきなり凄いこと聞くなぁ。そうだぜ!俺の能力は“殴ったものを指定したものと入れ替える”ことが出来るんだ!」

「おい。まだ信用できない男に簡単に自分の能力を教えるなとさっきまで言ったろ」

「別にいいだろ!ああ、この怖そうなやつはジーク・フロントっていうんだ。こう見えて結構優しいんだぜ?」

「ほんとかよ」

「ふん」


そのソフトハットをした青年は帽子を深く被り直す。不気味ではあるがそこそこクールな雰囲気を出している彼はジュラとの会話よりそこそこ長い期間共に過ごしているのだろうということを匂わせた。ということよりゼロは後ろで控えている女のほうが気になった。このやり取りを見て頰を膨らませているのだ。


だがそんな思いも右斜め前の女が搔き消した。


「私はリラ。そしてこの子が私の付き添いのメリッサよ。この子少女騎士団の中でもいっちばん強いんだから!だって……」


言いかけたところでリラは首を抑え込む。どうしたのかと思いきや、どうやら彼女は息ができていないらしい。彼女の顔が少しずつ青ざめていき、ゼロも焦りで顔が青ざめて行くのを感じ始めた時、彼女の息を吹き返す声が聞こえた。


「だめじゃないリラちゃん。自分の紹介より私の紹介優先しちゃ。イけない子にはお仕置きが必要かな?」

「ご……ごめんなしゃい……にゃにもしょこまでしにゃくても……」


涙目でゼーゼーハーハー息をしながら頭を後ろの女に包まれている。変な主従関係が生まれてるのか知らないが、また新たな単語が出てきたのですぐにパスに訊く。


「なぁパス、少女騎士団って?」

「私たちのこと。彼らの後ろに控えている、私を含めて5人で構成されたフランスの技術者よ。役目は貴方達の世話係兼護衛係といった感じかしら」

「まじか。世話をするっていうのをもちょっと詳しく……」

「そろそろいいかな」

「どうぞ」


途中でゼロの話を切ってきた彼は、ローブを纏い外皮を外にさらけ出していない。ゼロは日光に当たるとアレルギーで力つきる吸血鬼かと疑った。


「我はクリフ・ハンガーという。深くは語らん。よろしく頼む新入りよ」

「その声からしておじいさんのようだが、そのローブをどうしてそんな深くかぶってるんだ?見せてくれよ」

「君は本当に好奇心が強いのだな。ここまで深くかぶることに何か意味があると思わないのか?」


これを聞いて後ろで控えているパスは、おんなじことを先ほどもされたのか、何気にモジモジしていた。だがクリフ以外の4人も見たことが無いらしい。注目がクリフに集まる。


「うむ、そういえば皆にも見せたことが無かったな。特別に我の右手を見せてしんぜよう」


皆の反応を見たクリフは渋々腕を見せることにした。ゆっくりとローブを広げた先にあったのは骸骨の骨だった。


「なっ……」

「うそ……」

「ゼロおにいちゃんこれ……」


その場のCC以外の全員がハッと驚く。だがラロだけはこれに心当たりがあった。


「まえにみたことあるよ。はじめてユニオンにきたときすれちがったもん」

「…………ああ、あのときの。よく覚えてたの。えらいぞ」

「えへへ」

「クリフ……その手どうしたのよ」

「今からちょうど240年前になる。当時フランス革命だったとき、革命軍にいた我は敵の能力者の呪いによってこのような体にされた。その時絶望した私は能力者となり、王の遺伝子をも授かった」


王の遺伝子という言葉に親近感を感じたゼロだったが、ゼロは近付いてその手をとる。


すると、やはりというか骨の手はみるみるうちに人の色を取り戻し、骸骨の体だった姿は面影も無くなっていた。


「な、何をしたんだゼロくん」

「す、すげえ!呪いがどんどん消えてく!」

「これが……あなたの能力なのね」


彼はフードを取った。自分の顔を触ると、骸骨のような顔だったのだろう、触るととても驚いていた。


「あなた結構若くていい顔してんじゃん。好みよ私。喋り方はジジくさいけど」


ゼロは掴んでいた手を離す。するとゼロの中では通常考えられないことが起きた。


さっきまで人の形をしていた腕は、みるみるうちに骸骨へと変貌していったのだ。


「な……」

「ちょっと!どういうことよ!」

「どうやらそんなに甘い話では無いみたいだ。やはり我はこの呪いをかけた張本人を倒さなければならないようだな」

「驚いたな。俺の能力が効きはするけど元通りになるなんて……」

「それだけ強い呪いってことでしょう。ゼロくんの能力が効かなかったわけじゃないし」


それぞれの自己紹介が済んだところでCCがここに集まった目的を話し始める。


「最後のメンバーが揃ったところでこの組織の本当の目標を話そう。今までは王の遺伝子継承者同士共に訓練して強くなるということじゃった。だが今日からは違う。君達にはOXTの全10席中5席を取ってもらう」

「なに……?」

「OXT……イランイランから大体の内容を聞いてはいたが、この席を全員で取りに行くということは、言い換えるならエクスを取りに行くととっていいんだな」

「その通りじゃ。あそこの席を過半数取れば世界のシステムを自由に動かすことができる。だが今の君たちには能力しかない。我々は常に彼らの上に立っていなければならない‼︎そこで‼︎君たちには日本と中国の技術者が集まる韓国に渡ってもらう‼︎」

ゼロ・?????(主人公)


能力名「オンリー・ONE」


王の遺伝子による能力。

両腕を媒体として現実に存在するはずのない事象を拒絶させられる。平たく言えば能力の無力化。

その腕は人間関係を、友情までもを拒絶するはずだった。これを直接矯正したのは他でもなくカントである。

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