第20話 Cradle〜ゆりかご〜
コミックマーケットがあったため予約投稿を破ってしまいました
大変申し訳ありません。
「自己紹介が遅れたわね。私の名前は『ブレーズ・パスカル』。パスって呼んでいいわよ」
「よろしくパス。俺はゼロで、こっちはリスのハンナだ」
「キュー☆」
「あら、リス飼ってたのね。チョコレート食べる?」
「からかってんの?」
黒のブレザーに黒のスカート、白のシャツに真っ赤なネクタイ、そしてなぜか両腕を目の前で縛られている女、パスカルは、とても優しそうな顔をしていて曇りなき目に惹かれそうになる。ゼロは我慢できなくなり、パスに疑問を投げつけた。
「その両腕どうしたんだ?」
「……そうよね。気になるよね……」
やはりか、パスと出会った者は皆聞きたくなる禁忌事項なのだろう。人とどこか違った点があると好奇心で問い詰めてみたくなるのは人間の条理だが、それで傷つく人は少なからずいるのだ。
「ああ、いや忘れてくれ。答えたくないならいいんだ。そ、それよりこれからいく場所はどんなとこなんだ?」
「…………ユニオンの地下施設で大きな訓練所も付いているところよ。もうメンバーは集まっているから、あなたは初めてだろうけど、あなたが最後のメンバーよ。王子様」
「えっ……おいそれって」
エレベーターが目的の階に着いた音がする。ドアが開き、2人で長めの廊下を渡ったのち一箇所階段で高低差がある場所に大きめのドアがあった。
「はじめに言っておくけど、このドアを通ったら元には戻れないわよ。目的が果たされるまであなたは運命に縛られる」
「俺には絶対に達成したい目標がある。その目標の前にはどんな壁だろうと乗り越えるさ」
「キュー!」
船でゼロはカントに夢はあるかと聞かれたことがある。親に売られて絶望し、未来に希望を見出せなかった時にカントは動機付けを図ったのだろう。あの時ゼロは生きる意味を失いかけていたので目標も何もなかったのだ。
今ならハッキリ言える。その目標のためにゼロは強くなるとカントにも、自分にも約束した。セィレーンはこれを次のステップと言うのだから、このドアの先もきっと。
そう思ってドアを開けるとそこには、CCを含めた男が4人、服装は違えどパスと同じ色合いの女が5人、それとは別に2人の女がいた。うち1人はラロだった。
「クレイドルへようこそ。改めてわしはキュプロス・カステヤノスじゃ!」
「久しぶりだなじいさん。こんなところで何してんだ?」
「導いているのだよ。皆をのお」
「皆?」
「見たまえゼロくん。これから君が将来のほとんど全てを共にする仲間たちじゃ!」
CCの後ろには若い男、女ばかりだ。
「ようこそクレイドルへ。歓迎しよう」
後書きの部分に能力者の能力を追加していこうと思います。




