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シーソー
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「 初めまして。 」
じわじわと、じっくりと、傾いていく。
まるで、左右対象のシーソーのようだった。
でもそのシーソーは、対象に見えて、少し違った。
きっと、その時の風の向きとか、タイミングとか、違ったのはそれだけだろう。
それなのに、シーソーは傾いた。君の脚は地面を蹴ることはなく、ただただ、そのまま僕を見ていた。
僕は見下ろした。僕は君が、羨ましくて、憧れで。
でも、世界で一番憎かった。
世界で一番、嫌いだった。
_____ 104時間の恋。