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8話 火力

取りあえず今日はここまでです。

週一ペースぐらいで投稿していきます。

 目を覚ますと隣の部屋から漏れてくる淡い光に照らされた天井が目に入った。


 天井を見ながらぼんやりと昨日までの事が思い出されてきた。

 自分が異世界にいること、遺跡まできたこと、そしてマリアと出会った事。


 横をみるとえらく豪快な寝相をさらしている機械娘、マリアが目に入る。

 人格プログラムとやらは優秀なようでとてもアンドロイドには見えない。

 彼女を見ながら昨日の晩の彼女との会話を思い出す。



 「今更聞くのはあれだけど、一応俺の同行者になってくれるでいいんだよな?」


 マリアを見ながら改まってそう聞いてみる。


 「はい、勿論です。そのために私は作られましたので。」


 そういいながら何故か胸を張り当然とばかりに頷いている。

 アンドロイドだからと言っては失礼かもしれないが

 彼女の容姿はえらく整っていてプロポーションも抜群だ。

 その上マリアが今着ている服はSFに出てくるようなぴっちりとした服で

 体のラインがかなりはっきり出てしまっている。


 そんな状態で胸を張るとかなり胸が強調されている絵になるのだが

 なんというか全然エロい感じになっていない、短絡的にいうと色気がない。


 確かに美人でスタイルもいいが人格プログラムとやらが立ち上がってからは

 ズッコケや食事のこともあり、俺の中で彼女は完全に残念美人になってしまっている。


 悪い印象はないのだがどうやっても色気のある存在に見えないのだ。

 まあこれから旅をしていくに当たってはかえって好都合だと思える。

 そんな俺の失礼な評価は俺の胸の内にだけしまっておくのが慈愛という物だろう。


 「じゃあこれからよろしくな。」


 「はい、よろしくお願いします。」


 そう言いながらとびっきりの笑顔でこちらを見つめてくる彼女を見て

 さっきの失礼な感想に心を若干痛めつつ仲間ができたことに素直に喜ぶ。

 化身という立場上、隠し事のない仲間というのはかなり貴重になることを考えると

 早々にそういった仲間を得られたのは大きいと思う。


 遺跡の中じゃ分からないが恐らくもう夜中だろうということで

 今夜はこのままこの部屋で寝て、明日朝街へ帰ることで段取りはついた。

 ソファや椅子を並べて即席のベットを作るとその日はそのまま眠りについた。


 

 昨晩の事を思い出しならが椅子で寝て固まった体を動かし柔軟をしつつ

 眠気を覚ましているがマリアの方は全く起きる気配がない。

 感覚的にそこまで早い時間ではないと思うのだが

 寝坊助キャラまで獲得しないうちに起こしてやろうか。


 「おい、マリア朝だぞ起きろ。」


 声をかけても全く起きる気配がないので揺さぶってやる。

 アンドロイドなのに人と同じ温かさと何とも言えない柔らかさで

 若干照れてしまいながらも揺さぶる。

 

 断じて変なところは触ってないからな。


 「朝ですかぁ~、もうちょっと寝かせてください~。」


 もう完全に寝坊助キャラ獲得していることは置いといて

 そんな甘ったれたセリフを聞く気はない、容赦なく揺すってやる。

 昨日は日が昇ってすぐぐらいに街でたけどここに着いた時には夕方だった。

 できれば日が落ちる前には街につきたいからできるだけ早く出たいのだ。



 結局マリアが起きたのはそれから10分ぐらいたってからだ。

 朝に弱いアンドロイドって意味ねえな。


 寝ぼけながらの支度の為、実際に出発できたのはさらに30分後ぐらいだった。

 そんな状況でも朝飯はしっかり食うのには驚いた。

 外に出ると思ったより目が覚めたのは早かったのか

 朝焼けぐらいの時間だった。


 「まだ早いですよ~、戻って寝なおしませんか?」


 眠たげな顔でそう言ってくるマリアを容赦なく引っ張りながら出発する。



 さすがに歩いて10分もすると

 目が完全に覚めたのかマリアも饒舌に話しかけてくる。

 内容は他愛のないことだが生まれて初めての外だからか

 見るものすべてに興味津々のご様子だ。


 「花ですよ、なんて花なんでしょう。いい匂いですね。」


 「鳥、鳥ですよ鳥。よくあんな高いところ飛べますね。焼鳥が食べたいです。」


 「風が気持ちいいです、少しひんやりしてます。」


 「月ですよ、私が生まれた時はあの月は魔月って名前だったんですよ。」


 まるで子供と一緒にいる気分だが一人の退屈な旅よりましだと

 思いながら会話をしながら街へ戻っていく。


 マリアが最後に行った月だが実はこの世界には二つ月がある。

 一つは今言った魔月これは今でも使われている名前だ。

 もう一つは神月って名前の月がある。

 マリアに聞いたらこれも名前は変わってないようだ。


 魔月は赤黒く、神月は青白い輝いている。

 地球の月と同じく条件が合えば昼間でも薄く見えるのだ。

 初めて夜見たときはびっくりした、大きさも地球の月の3,4倍ある。

 月についての知識は初日にガルディさんに聞いた知識だ。

 さすがに月のことすらしらなかったのは怪しまれたなぁ。


 まるでピクニックのような感じで順調に進んでいたが

 昨日昼飯を取った場所、丁度道程の半ばまできて

 この道程で一番危惧していたことがおきる。


 「あれがオークかな。」


 少し離れたところに豚の化け物みたいなのがいた。

 身長は成人男性より少し高く、体重は2,3倍ありそうな肥満体

 顔はまんま豚のようなやつらだった。


 見える範囲で4体ほどいるがもしかしたら離れたところにもいるのかもしれない。


 恐らく今持っている剣だけで戦うと負けるだろうが楯のスキルを使えば

 簡単に勝てそうなやつらだがここで大事なことを失念していたことに気づく。


 「そういえばマリアって戦えるのか?」


 本来遺跡で聞いておくべきことだったのだが完全に忘れていた。

 アンドロイドだから勝手にある程度大丈夫だろと思い込んでしまっていた。


 「勿論です!対魔神殲滅型戦略級自立式機人として

  開発された私の実力ならばあの程度の魔物なんて朝飯前です。」


 朝飯食う前のお前は自分で動くことすら怪しいじゃないか。

 てか、えらい長い上に重々しい肩書きもっているんだな。


 「マリアは魔神倒すために作られたのか?」


 「あれ?そういえばそうなりますね。」


 なんだそりゃ、どうも色々記録がプロテクトされているせいで

 こういった記憶の齟齬というか、かみ合わない部分が度々でてくる。


 「まあいいや、試しにあいつら倒してみてよ。」


 対魔神って肩書きがあるならあれぐらい大丈夫だろ

 もし何かってもあいつらぐらいなら俺でも倒せる。

 マリアの実力を見るにはちょうどいいだろう。


 「了解です・・・いきます。」


 そう言うと真顔で身構える。

 こいつ普段ふにゃふにゃした表情だから分からないが

 今みたいに真顔になるとえらい冷たい雰囲気を受ける顔つきだったりする。

 人格プログラムが起動する前なんかは常にそうだったんだが

 ふにゃふにゃな表情に慣れると全然印象が違う。


 そんな関係ない事を考えていたら突然マリアの右腕が肥大化した。

 いや、単なる肥大化ではなく変化もしている。

 右腕がまるで巨大な砲になっている。


 ドバァンッッッ!!!!!!!!


 砲となった右腕から一瞬バチッって紫電が走ったかと思うと

 次の瞬間にはオークは消し飛んでいた。

 それも単体ではなくて4体とも、もっというとオークがいた付近がだ。


 改めてマリアを見ると構えをといて右腕も元に戻り始めていた。

 よく見ると足も反動に耐えるためか

 鈎詰めのようなものが生えていのも元に戻っていく。


 あまりのことに呆然としていると。


 「排除完了しました。」


 冷淡にそう告げてくるマリア。 

 

 「なんだ今のは・・・」


 そう言うのが精一杯だった。

 

 「右腕を砲身へ再構築し体内で生成した砲弾を

  ローレンツ力で加速、射出しました。」


 マリアは律儀にそう返答してきたが別に原理が知りたかったんじゃない。

 まてよ、それってたしかレールガンってやつか

 たしかあれ技術的には難しくないがでかい発射台と

 すごい電力が必要だったはずだがそれをこいつは体内でやったのか。


 「お前。体変形できるのか。」


 まずは何が起きたのか確認していこう。

 そもそも右腕の変形だが変形なんてもんじゃない

 なんの変哲もない右腕はあっという元の何倍もの砲身になった。

 あきらかに質量保存の法則を超えている。


 「はい、私の体はナノマシンの集合体なのである程度変形は可能です。

  また体内限定ですが保存したエネルギーを物質に再生成及び再構築が可能です。」


 なるほどたしか物質を食べてエネルギーに変換していると言っていたが

 それの逆をしてたということか、原理とか正直詳しいことは分からないが。


 「マリア、その体の変形させる奴は禁止だ。」


 「えっ、なぜですか?」


 いきなりそんな事を言われるとは思ってなかったのかびっくりしている。


 「いやいやいや、これはやばすぎるだろ。」


 まず威力が半端ない、多分一昨日俺が手こずったギガンテスすら一撃だろ。

 対魔神って肩書きなめてた、もし連射が可能なら

 多分アルーシャの街ですら一時間足らずで落ちる。

 後、禁止した理由は威力が人外すぎるとの後はもちろん

 

 「さすがに体が変形するのは目立ちすぎる。」


 当たり前だが体が変形する人間なんていない。

 体を変形できる機人とやらがたくさんいるなら別だが今は分からない。

 とりあえずマリアには俺やマリアやほかの人間に身の危険がある場合以外

 今みたいな変形するようなことはしないように言った。


 今火力と言える楯スキルは固有スキルなのでできれば人前で使いたくない。

 そこで楯スキルに代わる目立たない火力が欲しかったんだが

 まさか手に入れたのがそれを超える超火力とは思わなかった。 

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