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初陣
はじめまして、ごじゃっぺと申します。
僕の妄想・・・もとい創作小説を覗いていただき、誠にありがとうございます。
不定期な掲載ですが、どうぞ見てやって下さい。
空はいい。
自分の全てが解放されて、煩わしいものも無くて。
鳥は毎日こんな気分を味わっているのかと、そんな嫉妬の様な感情すら沸いてくる。
でも、俺は人間で良かったと思う。
人間は不便で、だからそれを何とかする為に、色んな努力をして。
そうして得たこの空は、きっと鳥が味わっている気分と、全く違うカタルシスがあるんじゃないかと思う。
そんな事を考えている内に、近づいてきた目的地が写されている。
「みんな、元気かな」
そんな独り言が思わず漏れてしまうぐらいに、俺は待ち望んでいたんだろう。
第138機動戦隊基地。
俺が今の俺を目指すきっかけになった場所。
俺を育ててくれた場所。
返しきれないぐらいの恩がある場所。
今からそいつを返しに行こう。
少しでも。少しでも。
基地から上がる煙。
モニターに出る熱源探査センサから予想される状況予測は『第一級戦闘状態』
さぁ、まずは最初の恩返しだ。