フェチ伝
それは突然だった
男は立ち上がり雄叫びを上げ走り出す
目指せ、乙女の衣を!
掴め、己の欲望を
御劔様提供斬新な心に残るストーリーを貴方に
そこは闇の訪れたとある美術館
闇夜に射す月の光のみが輪郭を象り、静寂が支配する唯一の時間でもあり、その時を走る者の時間でもあった
石を蹴る小さな音は闇夜に波紋を広げ、満月を背に黒い影が宙を舞っていく
音もなく影は空えと飛び、黒のマントを翻し、黒の輪郭を渡って行く
邪魔するものは心地よい風に運ばれる人工の香り
人の手により作られる悪臭も、今は心地よい
それはまるで宝を手にする為の障害の様に、この香りを越えたとき
彼は宝を手にする
〔昨夜ミネット国立美術館からエリザベス一世の愛用の帽子が盗まれるという事件が発生しました。警報が発生してから約5分と短い時間で手際よく逃走した犯人はプロの犯行と思われます。目撃者の証言では身長は160前後、マントを着ており大声で『世界の匂いが俺を待っている!』と支離滅裂な事を叫んでいたそうです。警察はプロの犯行と見て慎重に捜査をすると共に、精神病院のリストを調べ直している模様です。最新の情報が入り次第御伝えします。次のニュースです。先日アスパレ内閣代表が国会中に自分はロリコ―――〕
「全く世な中事件で一杯だな」
ソファーに座る俺は、入れたてのコーヒーを飲みながテレビから目を離す
「で、君達、少しは離れろ。飲みにくい」
「深娜ちゃんとコウちゃんが離れたらいいよ」
「加弥ちゃんと大川さんが離れたらね」
「二人が離れたらいいわよ」
右に洸夜、左に深娜、前に加弥(脚と脚の間に挟まる感じ)
「なら俺が移動する。三人仲良くテレビを見ていたらどうだ」
コーヒー片手に立ち上がり外に出る
我先にと付いてくる三人より先に戸を閉めゆっくり飲む
「にしても美術館の犯人マニアックだな。まるで慎みた・・・・」
慎の部屋(犬小屋の特大)に慎の気配が無い
そして何やら置き手紙
世界の匂いが俺を待っている!だから俺は旅にいく!!!!!!!!!!!|!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
神よ、あの馬鹿に天罰を
そして一ヶ所!が違うからな
「現れたぞー!」
「盗難犯だ!」
ライトに映る黒い影は両腕をコウモリの様に広げ
「夜の怪人ゾマー参上!エリザベス一世の愛用カーディガン頂くぞ!とあ〜」
弧を描くように回転しながら5階の高さからスタッと着地してキメポーズ
片足立ちでバサッと拡げられたマントをなびかせ白鳥の様に優雅に決まる
「匂いが好きな子だ〜れだ!」
一斉射撃される銃弾を主に腰の辺りをクネクネしながら避け、次々と警察を蹴散らして行く
「フェチパーンチ!」
「ぐわっ」
「フェチキーック!」
「ぎや〜」
「フェチチョープ!」
「ああっ♪♪」
静かになった美術館の入り口を堂々と抜け、お目当てのカーディガンを手にした
「おお!この優雅にして繊細な匂い。汚れた心を浄化してくれるようだ・・・・」
しばし匂いを堪能した後ゾマーと名乗る怪人は高笑いと共に走り去って行った
「いぃぃぃぃぃぃっやっふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
怪人は闇夜を走り去った
エリックルア国立博物館、そこに宛てられた一通の予告状
【今夜11時20分、クレオパトラの体操着を頂きに行く。怪人ゾマー!】
報道人と野次馬根性丸出しの市民に囲まれたエリックルア国立博物館、警察も数々の汚名返上と特別部隊を編成し厳重な警備をしいている。蟻一匹入れないとはこのことだ
「隊長!蟻が二匹、蚊が七匹侵入しました!」
「アース・ジ○ット噴射!」
昆虫は入れました
さて、予告時間も残りわずかの時、市民の一人が空を指差し叫んだ
「空だ!空に変態がいるぞー!」
月を背に颯爽と宙を舞い
月夜に映された白く鍛えられた肌
紙袋に開けられた二つの穴から覗く純粋な瞳
装備は黒く張り付くピチピチのゴムパンツ
そこから伸びる黒き巨塔
8階程の高さから素足で着地したモノノフは背筋を反らし巨塔を強調させながら叫んだ
「ゾマーよ、私と勝負だ!」
ソプラノボイスが闇夜に広がった
その場にいた全ての生命が唖然としていた
目の前の変態は何がしたいんだ
その時全ての疑問を打ち消す声が響く
「よかろう。このゾマーが相手だ!」
それは空の上からではなく、さっきついたタクシーの中からした
「すまん、渋滞に巻き込まれて遅くなった」
ゾマーは素直に頭を下げ、市民の間を優雅に歩いてくる
「貴様、名はなんだ」
「私の名は山田照之、貴様と勝負がしたい」
警察が急いでメモをするなかゾマーは忍笑いが響く
「俺に勝てるかな?」
「ならば試すまで!」
山田は素足で地を蹴り両手を頭の後ろで組んで腰を素早く捻る
巨塔は鞭の様にゾマーに襲いかかるが上半身の小さな動きだけで連撃を避けていく
上下左右に激しく動く山田の腰、それに伴う
「はあっ、つう・・・んあっ!はっ!はっ!」
山田の奇声
しかしゾマーには当たらず虚しく空を切っていた
「どうした山田!貴様の実力はこの程度か!」
「くっ、くそ〜〜!!!」
山田はとうとう禁危の技、腰を前後に動かし目にも止まらぬ早さの突きをくりだした
「おわりだ〜!」
しかしゾマーは笑っていた
「これを待っていたのだ!」
突き出された黒き巨塔を避けると同時に掴み更に引っ張る!
「はあっ、な、何を!」
ゾマーは引き千切れんばかりに伸びた巨塔目がけ手刀を振り下ろす
「斬○拳!」
引き千切れた巨塔は弧を描き市民の方に飛んでいく
市民が混乱してる中、悔し涙を流す山田をゾマーは見下ろしていた
「山田、何故負けたか分かるか?」
「・・・私は未々未熟だった」
「ふん、分かっていない様だ。それでは生涯勝つことは不可能だ!」
ゾマーは声を張り上げる
「己の素顔すら見せれぬ臆病者の変態に、俺が負ける訳がない!」
山田は顔を上げる
流れる涙は紙袋を濡らし今にも破けそうだ
「お前が素顔を見せれる様になった時、また勝負をしてやる」
ゾマーは博物館の方を向いて走り出した
「さらばた!山田!」
嵐の様な決戦と市民の混乱により、ゾマーはクレオパトラの体操着を難無く盗んだそうだ
今回は椅子に俺が座りソファーに三人座っている
いや〜飲みやすいな〜お茶が
とてつもなく不服そうな顔でお茶を飲んでいる加弥は
「霞、何この洗面器?」
「まあ時期に分かる」
そう言っていると丁度良くテレビでニュースが流れた
【速報です。昨夜エリックルア国立博物館に怪人ゾマーが現れ、山田照之(31歳無職)と交戦。市民を混乱させその隙にクレオパトラの体操着を盗み去りました。今回の事件により警察の信頼も崩れ、今後は国防が動くとの噂が流れております。今回、偶然にも連続盗撮犯のリチャード・ゲイも現場で発見され現行犯逮捕、押収されたカメラから複数の男の写真が写っており、その中に怪人ゾマーが収められていました。《写真が映る》(ブハーッ)この顔に見覚えのある方は最寄りの警察にご連絡下さい。次のニュースです。タスカラ国のメイド喫茶に強盗が押し入り、自分専属のメイドを要望、現在も―――】
「ほら、洗面器役にたった」
むせかえる三人は何とか落ち着き考えた
「通報する?」
「でも加弥ちゃん、そしたら私達の仲間ってバレるんじゃ」
「その時はシラを切るしかないんじゃない」
三強の相談を聞きながら思った
こいつら既に慎を切り捨てる気だ
まあ警察に捕まるほど弱くはないから心配ないか
そう思い直しお茶を飲む俺に深娜は
「そう言えば霞、部屋のテレビの調子が悪いから見てくれない?」
「テレビ?まあ別に構わんが。どれ」
工具片手に深娜の部屋へ向かう
気付かなかったが後ろでかなり睨む二人だった
「霞、次は私の部屋ね〜、色々あるから」
加弥は早速攻撃を仕掛け
「あら加弥さん。あなたの部屋の物って壊れたのなかったんじゃ無いかしら?」
「き、今日の朝壊れたんだもん!」
「か、霞君、出来れば私の部屋も。少し前にテレビの調子が悪いの」
少し遅れて追撃に走る
「洸夜、夜にちょくちょく俺の部屋来てるんだから早めに言ってくれよ」
ちなみに部屋割りは洸夜が二階をゲットした
「ちょ、ちょくちょく来てるですって!」
深娜はびっくりして俺の首を絞めてます
「コウちゃん、ゆっくり確り隅々まで丁寧に余す所なく全て話し合いましょう」
満面の笑顔の加弥は半泣き洸夜を引きずり自室へ向かう
はて、俺は何か不味いことを言っただろうか?
薄れ行く意識の中自分に聞いていた
その晩ゾマー(今後は慎)は驚きの声を上げていた
「ない!ないないない!モンローのドレスがない!」
展示会の守兵を片っ端から悶絶させた慎はかなり焦っていた
「むぅぅきぃぃぃぇぇぇえ〜〜〜!」
大気を震わす雄叫びは周りのガラスを全てが割れた
そしてその時の一瞬の気配を感じそこに向かい新たな雄叫びを発した
衝撃波に似た雄叫びは柱をえぐり盛大な爆破を起こす
「その動きは只者ではない、何奴だ!」
薄れる粉塵から姿を表したのは170前後でスラリとした体格、顔にはオペラ座の怪人マスクを装着し、その手にはモンロードレスが収まっている
「これは私が頂くぞ。ゾマーよ」
「何をふざけたことを!どうせ彼女にでも着せて映画のワンシーン再現する気だろうが!スカートぶわぁ〜って」
「そう言うお前もモンローウォークでビビッピドゥーだろうが!」
双方アホなのが良く分かる
「まあいい。いずれ貴様とは決着をつける必要があるのだからな」
「望むところだ。お前が次に狙うのは俺と同じだろう」
彼等がそのプライドを賭けて闘う場所
アルマーダ資料館、文化財コーナーの一角を占めるアンネ資料所
狙う獲物は只一つ
《アンネのブルマー》
さて、所変わって旅する魔王邸
霞は朝早くに出掛ける準備をしている
朝五時なのでまず見付かりはしない
これ以上あの馬鹿をほっておく分けにもいかないので渋々ながら止めに行くのだ
昨晩、犯行現場と慎の思考から次の場所は見当をつけてるので後は行くだけだ
靴を履き、いざ出発・・・・と行きたかったが俺はピタリと止まる
首筋にはヒンヤリとした漆黒の鎌
断罪の鎌の持ち主、深娜が後ろに立っていた
「こんな朝早くにお散歩かしら?」
「はい。制裁と書いて散歩って無理に読む感じで」
ゆっくりと手を上げ刃を指で摘み細心の注意を払い押す
「楽しそうね。ついていっていいかしら?」
クイッと引っ張った鎌は首筋にはまたもやピタリ
「深娜さん深娜さん!刃が食い込んでますよ!来てもいいから離して!」
必死の説得のお陰で一命をとりとめた俺と深娜は足早にアルマーダへと向かった
「霞!深娜ちゃん!どこ行った!」
玄関を蹴破り飛び出した加弥はピンクと白の花柄パジャマの姿で周囲を睨み回し高らかに吠えた
「霞〜!帰った日が命日よ〜!」
その時霞が震えたかどうかは定かではない
アルマーダ資料館前、応接ホール
闇夜に包まれたその空間には天井のガラス越しに月の光が降り注いでいる
そこに立つのは二人の若者
160の身長に黒のマント、碧と蒼の鎧に身を包み、短い髪に険しい表情、その視線は向かいの男に注がれている
その男は170前後で黒のスーツを身に纏ったスラリとした体格、長めの髪を後ろで束ね白のマスクを装着し、慎の視線を直視している
張り詰めた空気が辺りに広がり重苦しい空間を造り上げる
「逃げなかったか」
最初に口を開いたのは慎だった
「誉めてやるぞ。仮にも旅する魔王の一員から逃げなかったんだからな」
その言葉に男は少し驚いていた
「お前、旅する魔王の者なのか!噂と少し違うな」
「噂?」
男は語り出した
旅する魔王に逆らうべからず
旅する魔王に従うべからず
朱の衣の鬼神曰く
その剣何人も寄せぬ神速の域、その顔薔薇の如く即死の棘を持つ鬼神なり
碧の衣の異人曰く
その拳何人も砕く破砕の域、その心何人も寄せ付けぬ結界を持つ異人なり
白の衣の聖者曰く
その祈り何人も防げぬ天災の域、その姿天使の如く断罪を行う聖職者なり
黒の衣の悪魔曰く
その言葉何人も呑み込む闇の域、その力全てに死をもたらす死神の姿なり
人の衣の魔王曰く
その思考一国を潰す悪魔の囁き
その言葉一国を揺るがす地獄の叫び
その心全てに等しき無慈悲の呟き
その姿表裏一体にして無情の嘆き
故に総てを束ねし魔王に逆らうべからず
故に魔王の仲間に逆らうべからず
「お前って異人ってより変人だよな」
「黙らっしゃい!貴様に言われたくはないわい」
あえてそっくりそのまま返してやりたい
身構える二人の闘気は渦を巻き、辺りの物を吹き飛ばしていく
低く身構える慎に対し、マスクマンは体の力を抜き軽く構える
「先に聞く。名前はなんだ」
「小椋柘、あんたを倒す名だ!」
小さな音と足下に粉塵を残しその場から消える
「瞬歩か・・・・クロケット並だな」
壁、柱、天井。あらゆる場所に着音を残す
残像すら残さぬ速さだが、慎からすれば既に経験済み
横を素早く抜ける柘はナイフを抜き、無防備な腕へと向かう
「もらった!」
だが慎は笑っていた
柘は急に視界が暗くなった事に驚いた
それと同時に腹部に痛みが走る
掴まれた腕を捻り、膝を沈める
「わりいな。加弥の激怒ビンタの方が百倍早いんだよ」
力任せに柱に投げつけ、飛び蹴りを叩き込む。柱を突き抜け隣の展示室にまで向かう
「来いよ!まだ来れんだろ!」
瓦礫から飛び出した柘はマスクも取れ、腹部を押さえながら笑う
「あんたはやっぱ強いな。流石魔王の一員だよ」
その顔は笑いながらも苦しさを隠している
「でもこちとらプライド賭けてんだ。負けれねえんだよ」
ポケットから取り出したのは紫色の小さな水晶
「魔力の結晶。一つの呪文を込める事ができる代物」
柘は結晶を空に投げる
「勿論召喚獣もな!」
漆黒に広がる空間から突き出た赤褐色の無骨な腕、脈打つ手は獲物を探し空を掴む
さらに突き出した脚は廊下を削り爪は深々と突き刺さる
「ねえ、何こやつ?」
「幻獣だかなんかだ。詳しくは忘れたが強いことは確だ」
鋭い牙から滴る唾液は糸を引き、強靭な顎は音を鳴らしながら引き締まって行く
金色の眼は獲物を探し周囲を見渡す。その眼には殺意のみが染み込んでいた
それは獣と言うには優しく、竜とは言えない存在だった
身の丈は凡そ9m
低い唸り声は大気を震わせガラスは全てが粉となる
「俺って獣より人が専門なんだがよ」
放つ闘気に気付いた幻獣は殺意に満ちた眼を慎に向ける
「ぶっちゃけ死ねやこらー!」
地を蹴り左膝に拳を放ち勢いのまま腹に回し蹴りを叩き込む
幻獣は痛みの原因でもある小さな存在が鬱陶しく感じたのか、鋭い爪で目の前の物を切り裂いた
吹き飛ぶ廊下には爪痕すら残らずクレーターの様になっていた
「いやいや、一撃死だろあの威力」
寸前で避けた慎は振り抜かれた腕の肘に拳を突きだし、そのまま股に踵落としをする
幻獣はその小さな存在が余りにも自分にとって有害であると認識した
手加減をすることを止めたのだ
幻獣の拳は瞬時に壁を破壊した。崩れる壁の雨を避ける慎に追い撃ちをかけるように太い脚は瓦礫の山を吹き飛ばす
その風圧に飛ばされる慎は壁に足を着きなんとか耐えた
「嘘だろ!」
その場を直ぐ様飛び退くと今までいた場所には深々と牙が突き刺さり、いとも容易く砕く
あの図体で速すぎる動き、そしてほぼ一撃必殺の威力
「反則級だろこのバカタレ!」
天井へと飛び急降下で頭を殴り、後ろに蹴り飛ばす
幻獣はこの小さな存在が今まで潰してきたどの敵よりも強いと知った
「潰すぜ獣野郎が!」
強く踏み込んだ体は一瞬で獣の足元に向かう
「砲撃槌!」
人の脛に当たる部分が見事に陥没し、前のめりに倒れる獣の顔の位置へと戻る
「取り合えず一辺死んどけや」
迫る獣の顔に拳がメリ込む
「零式重鎚撃!」
その瞬間空間全体が弾ける様な音が響き獣は一瞬にして数十メートル吹き飛んだ
建物はほぼ倒壊し、立っているのは皹割れた柱と慎だけだった
「疲れたー」
その場に座る慎は深く溜め息をついて改めて周囲を見渡す
「ブルマーが!俺のブルマーが!」
空の上からヒラヒラと落ちてくる物
それは男の憧れ
それは男の境地
それは男のロマン
しかし彼に触れたのは憧れの的でもなく、芳しい匂いでもない
「捕まえたぞ慎」
死神の鎌そのものだった
【緊急速報です。アルマーダ資料館が一夜にして廃墟となりました。原因はなんとゾマーと名乗る男、旅する魔王の一味、慎の犯行と判明しました。現場には一枚の置き手紙が残っていたそうで、旅する魔王首領、霞の物と思われます。手紙の内容は『この度一員である慎が多大なる御迷惑を御掛しました事を深く御詫び申し上げます。アルマーダ資料館の修復、及び貴重な資料等の損害賠償は全額の六割を負担します。残り四割は慎と交戦した少年に負担をしてもらってください。彼の召喚獣を殲滅しなければ更なる被害を被っていた恐れがあるのでその点に関しましては寛大な心で受けとめて頂けることを願っております。その他盗まれた品物は明日までに全て御返し致します。改め深く御詫び申し上げます』。この内容から、旅する魔王の認識を改めるべきではないかとの声も上がっております。また新たな情報が入り次第お伝えします。それでは次のニュースです。実は私もロリコ―――】
「ふー。何とかなったか」
ソファーに崩れるように座る俺はテレビを切る
今回はゴタゴタとして非常に後処理に疲れた。こんな事は流石に一度切りにして欲しいものだ
「かすみー。やっと帰ってきたんだ〜」
加弥は笑いながら近付いてくる
手には千角が確りと握られている
旅する魔王の首領は今日も悲鳴をあげたのだった
一方慎はダイヤ鉱山を一心不乱に殴りつけている
「か〜や嬢のた〜めならえやこらせっ!」
馬鹿は死んでも治らないものだ
ようやく四作目を提供出来ました。
疲れてます
でも嬉しいからやってます。
さて、次のネタを決めるのは貴方かもしれない!バンバンネタ提供待ってます!