『プレスマン型抱き枕』
掲載日:2026/03/23
婿が、女房の実家に呼ばれて馳走になり、床を延べてもらって、初めて抱き枕というものを見た。ちなみにプレスマン型である。女房は、実家であったので、日ごろよりも寝つきがよく、婿が抱き枕をためつすがめつしているときには、もう眠っていた。婿は、何に使うものかもわからないので、女房に、これは何か、名前は何か、と尋ねると、寝ぼけた女房は、名前はって、お駒です、むにゃにゃ、と自分の名前を答えた。
翌朝、女房の父から、朝食のとき、何の意味もなく、どうでもいい会話として、寝心地はどうであったかと尋ねられた婿は、それでございます、しゅうと殿。お駒というものは、大変おもしろいものですな。手だけで抱いても逃げるので、足も絡めて逃がさぬようにして、右にしたり上にしたり左にしたり、一晩中取っ組み合ってしまいました。などと言うので、婿以外、全員無言になってしまった。
教訓:プレスマン型抱き枕は、強く抱きしめると、中で、芯が折れる音が出るという。何度やっても出るという。




