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刑法三十九条~そして行く先へ  作者: i/o
加害者、被害者達

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サイドb

残忍な表現が含まれています。15歳未満の方も含めフィクションと理解したうえでご覧ください

 俺、犯人b(仮名)は、単純に人を傷つけたいという思いがあった。昔のころに気に入らないときに捨て犬や捨て猫を蹴って遊んでいた自分がいた。純粋に自分が生き物の頂点にいるようで気持ちよかった。今思えば、外道の極みであった。これが今の自分に至る原点である。取調室の中で目が覚めたのか、それとも良心が蜘蛛の糸の主人公程度に残っていたのか、後悔している自分がいた。


 俺が実際に通り魔となるならば、あそこまで深い傷を負わせはしない。痛がるその風景こそが至高で在り重体となり動きもしなければそこに通り魔としての快感はない。俺がやればよかった。そう考えているときに警察に見つかり捕まったわけだ。


 当時の感覚でいえばデスゲームの司会者のような気分だった。ただ、人が傷つき傷つけあうその光景にうっとりしていた。病院に入り青年aを誘拐し解き放つ。数か月練って計画した代物。被害を少しでも大きくするために夕方の帰宅ラッシュ狙い、成功したときは少し「ぞわっ」とした。みんなの人生を壊せる。それが快感となっていた。でもまだ後悔しきっていない自分がいる。


「反省」、そんな言葉は微塵程度しかなかった。馬鹿だなあ。俺ってば。もっと壊せたのに。


 もう今の俺に「普通の暮らし」を望めるような心はない。例え刑務所に行こうが、刑務所でも同じ光景を望み続けるだろう。悪魔は俺にささやく。


「遊べ」と。


 俺は、治すつもりはないのだから。腐った性根を。判決言い渡しの後、被害者から何か言われたがもう僕には聞こえない。


「外道の極みで悪かったね」


 俺の吐き捨てた言葉が残る法廷の空気に怒りのほか何があるというのだろうか。俺、いや、私には反省などない。刑務所で遊べるなら望むところ。むしろ本望だ。


 狂っている。ただ、それだけの話。






 罪状、殺人未遂・監禁致死傷罪・住居侵入罪・銃刀法違反、一審で間接正犯が認定され殺人未遂では異例の無期懲役の判決、双方控訴せず確定。


 bは未だに被害者への謝罪と賠償を行っていない。


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