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3ページ  作者: 紗渚
2/5

Ⅱ.友達

【2】









.





.

「なんで、あんな事言ったの…」


「んー?」




帰り道

既に見慣れたこの道

今日は何故か一人ではなく

二人。




「あんなことって?」


「だから、仲良くしたいとか…どうとか…」


「あー、そんなの」


「?なに」


「仲良くしたいから?」




平然と言い放ったこの男に

思わずため息を漏らした

それでも和波君は

相も変わらず

ニコニコとしている

いい人なんだか

変な人なんだか

正直分からない




「だから、なんで和波君は私と仲良くなりたいのかって聞いて…」


「あ、それは自信もっていえる!」


「…なに」


「あんな…」




まぁ、理由なんて最初はなから期待してない

と、言うか私と仲良くなりたいと思えた

その時点で和波君は

結構な勇者なんだ

私の中で




「優しいから」


「…あっそ」




無難で

それでいて

人を傷つけない

最高の言葉


”優しい”


予想どうりすぎた返答に

今度はさっきよりも

少しだけ、

大きめのため息をついた




「…ハァァーー」




…少しでは、

なかったかもしれない




「なんで、ため息?」


「なんでって…」


「無難で分かりやすいでしょ?」




どうやら狙っていたらしい

和波君は最初から

私と仲良くする気など

ないようだった


…きっと




「言っとくけど」


「?、なに?」


「私、勉強そんな得意じゃないから宿題とか見せてあげれないし」


「ん?、うん。」


「忘れ物とかもしょっちゅうだから」


「…だから?」




人と話すのは

これだから面倒だ

と、言うかここまで言えば

普通わかるでしょ




「私をパシってもなんにもなんないよ」


「…パシる?……ふっ…」


「…?和波君、なんで笑ってんの…」




ちらりと見れば

和波君は肩を震わし

口を手で押さえ

必死で笑いをこらえていた


それの意味が分からなくて

少し待ってみたが

早く家に

帰りたくなったから

ほっとくことにした


…しようとしたのに




「凪沙サン、ストップ!!」


「…なに、まだなんかある?」




すると和波君は嬉しそうに駆け寄ってきた

そして、




「仲良くなりたい理由。」


「…?」


「凪沙サン…優しいし」




いきなり腕を掴まれた

状況把握する事は許されず

そのまま疾走

…もとい

引きずられていた




「なにより…面白い!!」




訳が分からない男子は

この世には沢山いるけれど

それは常識の範囲内だ


どこの高校生に

女子を無理やり引っ張り

連れていく男子が

いるだろうか


どこの高校生に

ここまで青春オーラ

満開の男子が

いるだろうか


ただ、風を感じていた私は

気がついたら知らない家の前にいた




「どこ…ここ…」





人間は顔がひきつると

異常に筋肉使うんですね


人間は腕を掴まれて

異常に引きずられると

そこまでの記憶が

あやふやになるんですね


帰ったら

お父さんに教えてあげよう




「ここ?」




私の高校生活の予定が

この日一気に崩れました




「俺ン家」




一人のおかしな

友人ができたせいで




==========

…和波家




「もう、帰っていい?」


「えー!!なんで!!」




なんで?

帰りたいと思ったから


そう和波君に言えば

彼はあからさまに

ションボリとしていた


今この人に動物の耳をつけたら、完全に折れている




「で、なんで連れてきたのよ。家なんか」


「うん?…うーん…」




出された紅茶を少し啜り

カップを置いた

彼はまだ

「うーん…うーん…」

と悩んでいる

…かと思いきや


いきなり顔を上げ




「うん!衝動!!」


「…………あぁ、そ」




とことん

呆れられるために

産まれた人だな


そう思いながら

嬉しそうなその顔に

一応こちらも


苦笑い


という形で返しておいた



そのあと

結局、私は和波家に

外が茜色になるまで居た




==========

…帰り道




「なんか、どっと疲れた」




高校生になって

久しぶりにこんなに長く

人の話を聞いた




「…まぁ、でも…」




結構楽しかった

だから、

よしとしよう


今日はなんだか

いつもの帰り道が

違うように感じた


それが

時間帯のせいなのか

それとも

私の心境のせいなのか


分からないけれど


なんだか

良い気分だから

考えるのは止めた




「あ、そういえば」




明日は授業で

選択授業を決めるんだった


何にしようか


やっぱり

目立たないような

ものにしよう




==========




『凪沙サン、困った事があったら言えよ!!』


『なんで』


『え?だって俺ら親友だろ!?』


『あぁ…』




あ、そういえば

いつから

私達親友になってたの?










.













【next】




お久しぶりの

第2話ですね…(^-^;



勉強勉強勉強勉強…


エンドレスッッ(壊


もうね

こう暑いと

進むもんも

進まないってヤツです…


そんなことより

第3話ですが

ものっそい

先になると思います


ですが

キミくれは頑張って

うん。

頑張って終わらせたい…!


終わるか微妙ですけど…



でわ

また会える日を…ノシ


==========

Sana

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