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8.辺境の魅力


 後日、よくわからないけどリックとティナのカップルが出来上がっていた。

「おー、あいつら朝からアツアツだなぁ」

 レイリー様…乗馬の訓練をするんですが、問題はないのですか?

「朝から発情してるわけじゃないし、乗馬の訓練には問題ない!」

 ‘発情’という単語に赤面してしまう。―――訓練に支障をきたすわけではないのでいいのですが。

「侍女としては、麗しい組み合わせの乗馬姿を見る事が出来て、眼福です!」

 そこに珍しくアメルさんも立ち会っていた。

「お久しぶりです」

 私は、馬上から降りようとした。

「いやいや、そのままでいいよ。なるほどねぇ。確かにキャシーちゃんとティナとの組み合わせは見てて麗しいね。―――比べてレイリー様とリックの組み合わせは猛々しいというか、雄々しいというか…」

「「「わかるー」」」

 『わかる』らしい。

 本日は乗馬の訓練の後から、護身術もあってなかなかハード。体力はあるので大丈夫なんですけど―――乗馬ってお尻とか太ももの筋肉をスゴク使うんですね。そこらが筋肉痛です。


 ***


「キャシーちゃん、こないだの復習から始めよう」

「ハイ!」

 その後3時間くらい護身術を教えてもらっていた。


「あー、そこの変態見守り辺境伯・レイリー様?」

 修飾ですごく悪口言ってたけどいいのかしら?ドキドキするわ。それがまかり通るような仲という事かしら?

「キャシーちゃんは護身術いうものをほぼマスターしたよ」


「これで賊が襲ってきても一安心だな。乗馬もできるし、護身術もマスターしてる。邸まで国境を越えた兵力はなかなか来ないけどな~」

「敵兵に無茶言わないで下さいよ。無理がありますよ」

 そうだよね、辺境伯の騎士団の半分ぐらいは魔族の血が混ざってるから力持ちだったりするでしょう?そんな人たち相手にごく普通の騎士団は無理でしょう?


「レイリー様!大変です。隣国が攻めて来ています!」

「隣国は馬鹿なのか?確か……去年兵を痛めつけて撤退させたはずだが、懲りずにまたこの辺境にチャレンジか」

「この辺境はそんなに魅力的なのですか?」

「キャシーちゃんはまだ知らないのかぁ。この土地のあっちに見える山から貴重な宝石が採れるんだよ。勿論、レイリー様はむやみやたらと採ったりはしてないから知る人ぞ知る……かな?」

「なんでアメルがご存じなんですか?」

「話すと長いんだけど、短く言うと宝石採ってて旦那が死んだ。死因は不明。岩盤崩落とかじゃないから、ときたま、毒ガスが噴出するとか危険なのかも。というのがレイリー様の考え。隣国の連中はそれを知らないからさぁ。むやみやたらと採ろうとして、毒ガスが噴出してとなる可能性もある。そのガスだって、どこに出るものやら。計画的に採掘してたから山の中だけだったけど、無計画に採ってたら、街の中でも毒ガスが噴出するかもしれないよ」

「恐ろしいですね」

「まぁ、魅力的ではあるかもしれないが、死と隣り合わせでもある。俺達が魔族の血が混ざってるから生きてるだけかもしれない」

 私はどうなるのだろう?


馬ちゃん同士は互いの魅力がわかるのかなぁ?私にはわからない。キャシーちゃんもわからないみたいだし。

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