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5.新生活の朝


 目が覚めると、エマがいました。

 侍女に起こされる生活のようです。

「おはようございます。キャシー様。リックは名前がたいそう気に入ったようで、今朝はたくさんの食事をしていましたよ!」

 いっぱい人参かな?食べたんだね。よかったね。

「さぁ、キャシー様も朝の支度をして食堂にいきましょう」

 


 ☆☆☆

一方その頃のホワイト家では…

「なんでこんな掃除とかできてないの?今まではきちんとできていたでしょ?」

 ―――それはキャシーお嬢様が…とは口が裂けても言えない。

物理的に不衛生になっていた。

 当然だ。今まで、家の中の事をほぼ全て賄っていたキャシーがいなくなったのだから。

 キャシーがいたおかげで使用人達は‘楽’をしていた。

 キャシーがいなくなって突然きつい仕事をしよう!などとは思わないだろう。

 結果、ホワイト家は荒れた。物理的に。

 ☆☆☆


「おはようございます、レイリー様。今日の装いで変な点はありませんか?このような格好はしたことがないので…やはり変なのでしょうか?」

 レイリー様は固まっているし、やっぱり私には似合わないのかしら?せっかく朝からエマ達が頑張ってくれたけど、私の容姿がダメなんだもの…。

「……悪い!すごく似合っている。評価するのに時間がかかったのは……恥ずかしながら見惚れてしまってだな……」

「何をおっしゃいます!旦那様!キャシー様は磨けば磨くほど光り輝く原石!お世話をできて嬉しい限りです。今朝の装いも非常に悩んだのですが、侍女達で協議の結果この装いになりました」

「ふむ、よい仕事だ。侍女達の給金を上げよう!」

「有難き」

 私みたいなものでも役に立つんだ…。


「あの…。護身術を習いたいのでこのような動きにくそうな服装ではなく、もっと動きやすそうな服装をお願いしたいのですが?」

「ああ、このエマ!失念しておりました。そうでした。キャシー様は護身術をご所望でしたね。うーん」

 そう言うと、エマは手をパンパンと二回叩いた。

 どこからか現れた侍女達(今朝もお世話になりました)と何やら相談しているようです。


「今日の装いのキャシー様は素敵です。明日以降、キャシー様の美しさを引きたてるような装いを用意致します。今日はその装いのままでお願いいたします」

 つまり、今日は護身術はおあずけ?

「そのような装いの時にできる護身術というものの勉強を致しましょう。座学になるでしょうか?」

「あ、乗馬もできるようになりたいわ!リックのようなよい馬ちゃんはそうそういませんよね?私の身の丈にあったような馬ちゃんがいいなぁ。…なんて贅沢かしら?」

「キャシー様ぁぁぁ!なんて健気なんでしょう?旦那様、お聞きになりました?私共はもとより邸も者が全力でキャシー様に合った素敵なお馬を探して見せます!」

 大仰な話になったなぁ。

「キャシーなら、どんな馬とでも仲良くなれるだろうなぁ」

「旦那様!それは事実でしょうけど、ダメです。ビジュアルが美しい感じのお馬を探し出します!」

 びじゅある?まさかお馬さんを購入とかないですよね?高価な買い物は恐ろしいです。

 厩にいるお馬さんの中から選んでほしかったんだけどなぁ。



馬は‘馬ちゃん’なんですね。馬もキャシーちゃんに愛されていいですねー。あ、馬ちゃん?

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