睡眠
・追記
氷上 優 15歳
高校生
…………………………
……………なっげぇ……………
いつまで落ちてんだ俺……
トラックに轢かれる直前、突如足元に開いた黒い穴。
そこに落ちるというよりは沈むという形で入り込んだ俺は、なんとまだ落下中だったりする。
てかこんな長時間落ち続けてるってことは、相当な高度だろ?全然九死に一生を得てないし…。
大体、あの穴はなんなんだ?
出口はどこに繋がってるんだ?
はぁ………。
考えたってわからないことは仕方ない………
………………………………
……………………………
優は寝た。
【change】
『……………今週の12位はかに座の方。予期せぬトラブルに巻き込まれてしまうことがあるかもしれません。焦らず、落ち着いた態度で行動しましょう。』
うわ〜優最下位か〜
…………大丈夫かな…………
……電話でもしようかな…………
いや!そんなことしたら変に気があるって思われる!でも姉弟だし…………う〜…………………
私は今、優が行ってしまって、家に一人でやることもなくただニュース番組にチャンネルを回し、可愛いお姉さんが元気な笑顔で出ている星座占いを、何の気無しに見ていた。
『でも大丈夫!そんなあなたのラッキーアイテムは…………カレーライス!』
「お!」
カレーって、ラッキーアイテムだったんだ!朝ごはんカレーにして正解だったな!
『……です。それでは、よい週末を〜。』
「は〜い!」
見えないところでも優の役に立っていると知って上機嫌になった私は、テレビの挨拶になんの抵抗もなく返事をしていた。
知らない人からみたら、変な人って思われるかな。
まぁ、優以外の人にどう思われても関係ないけどね。
『…では次のニュースです。最近になって現れた、突然地面に開く正体不明の穴。人一人を軽々と飲み込むその穴に、また、犠牲者が出ました。』
…………なにこのニュース?オカルト?
星座占いも終わったことだし、そろそろテレビも中断して洗濯でもしようかな。
そう思い、私はテレビのリモコンに手を伸ばした。
『優く』
え?
今テレビが切れる直前に、優の名前を言った気が……
なんとなく気になったので、私はテレビの電源をつけ、再度ニュースを見た。
『今日犠牲にあったのは氷上 優君。通行人の証言によると、優君は横断歩道を渡ろうとした際、信号が赤に変わるのに気付かずなかった模様で、突っ込んできたトラックに轢かれそうになった瞬間、突然地面に落ちるように消え……………』
え?
・追記
氷上 しぐれ 19歳
花の無職