9/9
危険性
田中さんが咳払いを1つして口を開いた。 「つまりは今回の依頼は、失踪した娘が本当に実在するのかさえ疑わしい。依頼人は何らかの形で我々に探りを入れようとしている可能が高いということだ。」 田中さんの話を聞いて少し理解ができ、目を伏せるしかし未だに疑問はある。「でも、なんでわざわざ依頼する人に探りを入れる必要が」私の言葉の途中で片桐さんが自慢げに話す。 「それはだねぇ。恐らく私達にもっと危ない仕事を頼もうとしている可能があるのさ。彼の服装を見たかい?左横の胸ポッケの辺りがわずかに膨らんでいたね。」 片桐さんの話しを聞いて呆れる。「それがどうしたんですか。胸ポケットが膨らんで居たことくらいで」「相変わらず馬鹿だねー君は」片桐さんは鼻でバカにしたように私を笑い話し続けた。「それに彼は異常なまでに落ち着いていただろう?まるで慣れているように……普通なら探偵事務所に躊躇いもなく入る人はそうそういないよ?元々計画していなくちゃあれだけ落ち着いていられないよ」




