2.俺と彼女のラッキースケベ事情。
今日は日曜日。
誌人が俺の家に来た。
「ねぇ同島」
誌人はエロ同人誌を両手に持ちながら俺に話し掛けた。
「んー何だー?」
俺も俺でエロ同人誌から目を離さない。
「ラッキースケベってどう思う?」
俺は同人誌から誌人の方へと視線を移し「……」数秒の沈黙の後誌人のその唐突の質問に答える。
「それはお前、オタクの男の子なら誰もが喜ぶイベントだろ?」
「ふ~む…よし!」誌人はパタンと同人誌を閉じる。
「実際にやってみよう!」
「やるって…ラッキースケベを?」
「そう!」
「でもやるって言う前提でやったらそれはもうラッキースケベじゃなくただのスケベだと思うんだが…」
「あ…」
部屋に数秒の沈黙。
「んん…ん…」何か気まずい…
「俺お茶いれるわ!」
「うん…お願い……」
俺はこの気まずさに耐え兼ね、一旦退却する事にした。
「…………」ラッキースケベか…
まぁエロ同人だとそこからフェラやセックスに発展する展開はあるあるだなぁ…そして主人公は童貞、そんな俺も童貞「ってやかましいわ!!」一人でノリツッコミをする人誌だった。
そんな事をやっている内にお茶とお菓子の用意が出来た。
「ほい、お茶と菓子」
俺はテーブルに置く。
「おぉ!!お菓子だ~♪」
誌人はベットから降り、テーブルにハイハイをしながら向かう。
「……」何と言うか子供っぽいなぁ…
そんな事を思いながら俺がニヤニヤと笑っているととんでもない物が「ッ!!!!」見えてしまった。
この角度はまずい…
「あ…ああ…あ…」生乳が…生乳が!!?ち、乳首が見える!!!!ピンク!!最高ピンク!!てか誌人って以外に胸があ…って!何考えてんだ俺!!てかガン見しちゃダメだ!!!!これが…これが本当のラッキースケベか!!!!!!何度もラッキースケベなイベントがある主人公を今日ほど羨ましいと思った日はない!!
「どうしたの?」
「へっ!?いや!何でもない!」
俺は動揺を隠しきれなかった。
誌人は目を薄くしてこちらに視線を向ける。
「ん~…何か怪しいなぁ…ベットの上でセックスしてたら親が来て見えないように毛布を被せて慌ててる主人公見たい」
「ねぇ!!その例え必要だった!?!?」
ま、まぁ…割りと近いけど…
「まぁいいけどさ!はんっ!モグモグ…ん~!やっぱお菓子とエロ同人誌の組み合わせは最高!!!!」
誌人は上喜元だ。
「はぁ…」俺は溜め息を一つつく。
危なねぇ…俺は今日この日のあの光景を忘れない……記憶にしっかりと刻まれた。
「フッ…」俺は鼻で笑いながらニヤリと笑う。
今日のオカズは…決まったな…