なんかまっしろ
俺は今真っ白い空間にいる。
どういう状況かわかんねえだろうが安心しろ俺も全くわかってないから。
床はある。
それに人がたくさんいる。
たくさんって言ってもだいたいうちの学校の一学年ぐらいだ。
うちの学校は一学年5クラスで大体40人ずつだから200人ぐらいか。
そのたくさんの人たちだがだいたい反応は四つに分かれている。
まず一つ目なにがなんだかわからなくてボーっとしている人。
二つ目これが夢だって思っている人。
この人たちには悪いが多分これは夢ではないだろう。
俺の持論で悪いが夢の中では五感のどれかが欠けていることが多い。
どれだけリアルに見えても匂いがしなかったり痛みがなかったりって感じで。
まあ俺の持論は置いといて
三つ目周囲を観察している人。
俺もこれに入る。
まあこれも細かく分けたら現実逃避と現実として考えている人と別れそうだが外から見ただけではわからないのでパス。
俺は後者だと思いたいがどうだか。
四つ目 その他
いやこれを分類に入れるのはどうかと思うが、
たとえば寝てたりゲームしてたり筋トレしてたり。
まあとにかく個性的だ。
いや寝てるのはわかるんだがこの状況でゲームとか筋トレってどうよ。
動じなさすぎだろ。ある意味尊敬するわ。ある意味だけどな!
さあてこんな状況だとだいたい神様とかから説明が入るんだが全然入らんな。
もしやあいつが寝てるから説明をはじめないとかないよなあ。
はあ一応知り合いだから起こしに行くか。
さてこの寝てるやつだが俺の友人の一人だ。
クラスでは眠り姫とか呼ばれている。
そのあだ名の通りよく寝ている奴だ。
授業中ずっと寝ている。
もう学校来ている意味あんのって感じだ。
そのくせテストは満点を取りやがるというやつだ。
そうしてこの眠り姫を起こすべく
「おい、起きろ。」
と強く肩をゆすってみる。
少し乱暴になったのには他意はない。
別に寝てるくせに成績がいいのにいらっと来たわけじゃない。
まあこいつは優しくゆすったぐらいで起きるような奴じゃない。
「ふぁ~、おはようあーちゃん。
もうあさ?」
「いやちがうだろう!
明らかに異常事態なのによくそんなにのんびりしてられんなあ。」
あーちゃんって小学生かっ!
「うみゅ?いじょうじたいって?」
寝ぼけてやがる。
「はあ、 周りの状況を見てみろ。なんか真っ白で明らかにおかしいだろ。」
「まっしろ?そうなんだーへーそれはふしぎだねえ。」
こいつは周りの状況が全然見えてなかったようだ。
ていうかこいつまだ6時だぞ寝んの早すぎるだろ。
さあてこれで俺の予想通りなら説明をしてくれるはずだが、どうでるかねえ。
眠り姫登場