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間者

「お鏡さまはどこ?」

星花が尋ねると、間者は島の北を指差した。

あんなに星史郎そっくりだと思っていたのに、幻惑を打ち砕いた今では全くの別人だった。

「なぜ時間稼ぎするの?」

明らかに遠回りの小径。

「巫女たちに星史郎を捕らえさせるためさ」

「何ですって?!」

「お鏡さまはなんでもお見通しだ」

間者は貼られていたお札を引きちぎると、星花と相対した。

星史郎さんのお札が効かないのなら、私のお札なんて足元にも及ばない。

「鳥よ、拓に知らせて!」

黄色い鳥は素早く空に舞った。

「まあいい」

間者は星花の腹を殴って気絶させると、肩に担いで脇道に入って行った。

間者の背中に人型の式神が貼りついていて、今の会話を星史郎に伝えた。

「なぜ、クルーザーを出さないのですか?」

巫女が尋ねた。

「どこまで覚醒してるのかわからんからさ」

星史郎は式神たちに巫女を縛り付ける術を使った。

「あああ」

大抵の巫女たちはその力に屈したが、3人の巫女が式神をねじ伏せた。

「お鏡さまの元へ連れて参ります」

「よかろう」

星史郎は慌てず騒がず、巫女に案内させてお鏡さまを目指した。

ザン。

拓の神器が風を纏って間者の今いた場所を切った。

「星花を返せ」

「すぐそこにお鏡さまはいらっしゃる。邪魔するな」

暗くてよく見えないが、近くに池があり、水音がしていた。

ぴしゃん。

水の跳ねる音。

池の主が変化して拓に襲いかかった。

「くそう」

神器が重たく感じられた。大物だ。

拓と池の主が戦っている間に、間者は星花を運んで姿を消した。

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