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雲の王子は空をゆく  作者: 四毬かの
6/11

6話 王子と猫ちゃん

(くも)王子(おうじ)は、

空に浮かぶ大きな雲。

フワフワしていてもっふもふ。


そして何より猫が好き。


どうして猫が好きかって?


だってニャーニャー、かわいいでしょ?


そしてフワフワもっふもふ。


雲の王子と、おんなじで、

フワフワふかふか、モッフモフ。


まんまるつぶらな、クリクリお目々で、

見つめられればニヤケちゃう。


ニャーとひと声、頼みごと、

されれば何でも、聞いちゃうよ。


そんな王子がフワフワと、

やって来たのは、猫の国。


ミーミーニャーニャー、猫の国。


王子はワクワク見下ろすと、

いるいる、猫ちゃんいーっぱい!


トコトコチョコチョコ、歩いてる。


シロ猫ちゃんにクロ猫ちゃん、

さばトラ猫に茶トラ猫、

色んな猫ちゃん歩いてる。


フワフワもふもふ、トコトコニャン。

ニャーニャートコトコ、もっフワリ。


灰色猫にサビ色猫、

三毛猫ちゃんにブチ猫ちゃん、

走り回って運動会。


そして爪とぎ、ガーリガリ。

ガリガリシャカシャカ、バーリバリ。


あっちの猫ちゃん、ネコパンチ。

シュッシュッシューッと、良い動き。


こっちの猫ちゃん、忍者かな?

壁をシュシュッと登っていくよ。


お家の屋根には、猫ちゃん達が、

ゴロンと転がり、ひなたぼっこ。


ブチ猫ちゃんは、気持ち良さげに仰向けで、

おてて広げてグースカグー。


三毛猫ちゃんは、良い夢見ながら上品に、

おてて隠してスーヤスヤ。


あっちの猫ちゃん、かわいいお目々、

まんまる黒目にブルーの瞳。


こっちの猫ちゃん、鋭いお目々、

細っそり黒目に黄色い瞳。


それを見ている王子様、

ニヤニヤにやけて、デーレデレ。


そんな王子に灰色猫が、

おててをチョイチョイ招き猫。


「私も見てよ」と、ニャゴニャゴ鳴いて、

パッチリお目々がキラキラ光る。


右はブルーで左は黄色、

世にも綺麗なオッドアイ。


キラキラピカピカ、オッドアイ。


雲の王子は灰色猫に、

「乗ってみるかい?」誘ってみると、

ニャーとひと声、ピョコンとジャンプ、

王子の背中に着地した。


雲の王子はモッフモフ。

気持〜ち良すぎて、猫ちゃんは、

思わずゴロンと寝転んだ。

そして目を閉じ、足をふみふみ。


スッテンコロリンふーみふみ。


プニプニピンクの肉球で、

ふみふみプニプニ甘えてる。


それを見ていた、猫ちゃんたちが、

「私も乗せて」と大合唱。


ニャーニャーミーミー、ゴロニャーゴ。


尻尾をピーンと逆立てて、

ニャニャッと一声、乗っかった。


尻尾をフリフリ合図して、

ニャオンと優雅に、背中へ上陸。


続々ぞくぞく、ゾークゾク、

猫の行列できちゃった。


みーんな王子の背中を目指す。


王子の背中のモフモフ広場(ひろば)で、

猫ちゃんだらけの大集会。


何をお話しするのかな?


あれれれ?みーんな、マッタリモード?

思い思いにのんびりしてる。


お話し合いは、やる気なし!


猫ちゃんみーんな、マイペース。


猫ちゃんたちの大集会は、

のんびりマッタリ、お昼寝会。


チリンチリリン、鈴の(おと)

茶トラ猫ちゃん、やって来た。

かわいい首輪を付けてるよ。

歩くと鈴がチリリンリン。


シロ猫ちゃんも首輪をしてる。

ふわぁとあくびをした時に、

チリンとひと振り、おネムだニャー。


チリリリリンリン、チリリンリン。

チリーリチリチリ、チーリチリ。


鈴の演奏、聞こえて来たよ。


鈴に合わせて猫ちゃんたちが、

ニャッサ・ホイニャと、踊り出す。


鈴猫(すずねこ)ダンスで、アン・ドゥー・トロワ。


ニャッサ・ホイニャと、アン・ドゥー・トロワ。


雲の王子はノリノリで、

クルクルうねうね、ダンシーング!


調子に乗った王子様、

(はげ)しくうねうね、大はしゃぎ。


フワフワ背中が、ゆらゆら揺れる。


猫ちゃんニャニャっと爪たてて、

王子の背中にしがみつく。


グッサリザックリ、いてててて!

王子の背中がいてててて!


「揺らしてゴメンよ、お詫びにあげる!」


王子はマタタビ取り出して、

猫ちゃんたちに「ハイどうぞ!」


すると猫ちゃん、大はしゃぎ。


ニャニャンとマタタビ、お口にくわえ、

カジカジカジっと、かじりつく。


カジカジカージのカジカジカジリ。


マタタビかじった猫ちゃん達は、

ホワ〜ンホワホワ、酔っ払い。


フラフラスッテン、ゴロゴロニャー。


マタタビ好き好き、ゴロニャーゴ。


酔いどれ猫には、目もくれず、

やって来たのはシャム猫ちゃん。


白地に黒のシャム(ひめ)様が、

ニャーとひと声、ご挨拶。


シャム姫様の、後ろには、

小さな子猫が、たーくさん。


チョコチョコチョッコリ、ついてくる。


こりゃこりゃみーんな、ちっちゃいねえ!


雲の王子は、おててを伸ばし、

かわいい子猫の、頭をナデナデ。


ナデナデかわいい、ナーデナデ。


子猫のお鼻をチョンとつつくと、

ナデナデスリスリ、チョチョチョンパ!


子猫ちゃんたち、小さなあくび、

フニャ〜とひと鳴き、寝ちゃったよ。


それを見守るシャム姫様、

子猫をペロペロ舐はじめ、

幸せそうな顔してる。


雲の王子は優しく言った、

「子猫ちゃんは、王子にお任せ!」


するとシャム猫、お姫様、

ニャンとひと声、お礼を言って、

パトロールへと、出かけて行った。


王子は子猫が起きるまで、

フワフワのんびりゆーらゆら。

子猫のお()りを引き受けた。


あの猫この猫そんな猫、

たくさんたくさん、(たわむ)れて、

ますます猫好き、まっしぐら!


雲の王子のフンワリ旅は、

こうして今日ものんびりと、

気ままに揺られて続くのだ。

Twitter(物語の更新情報などを主に呟きます)

https://mobile.twitter.com/Kano_Shimari

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