表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雲の王子は空をゆく  作者: 四毬かの
5/11

5話 王子と山

(くも)王子(おうじ)は、

空に浮かぶ大きな雲。

フワフワしていてもっふもふ。


そして何より自然が好き。


自然と言えば木々に山々、

自然がいっぱい、夢いっぱい。


雲の王子が立ち寄ったのは、

山がたくさん大自然。


あの山この山そんな山、

いろんな山が立ち並ぶ。


あそこの山には、木の実があるよ?


栗にリンゴにブドウにミカン、

モモにバナナにカキにウメ。


たくさんたくさん、なってるよ。


美味(おい)しそうだな、木の実たち。


雲の王子はリンゴをもいで、

ぱっくりお口に放り込む。


シャリシャリモグモグうーまうま!


熟れたリンゴは美味しいな。


お次はどれにしようかな?


これだ!と栗をもいだとさ。


するとチクチクとがってる、

栗のイガイガブッスリ刺さり、

イテテテイテテ、イーテテテ!


栗のイガイガ、イーテテテ!


王子はイテテと涙目で、

地面に落ちてる栗の実を、

拾って殻割り、お口にポイ!


モグモグ甘くて、美味しいよ!

たくさん拾ってお口にポイ!


ポイポイポッポイ、美味しいよ!


王子は次々食べてゆく。


ブドウにミカンにバナナにモモに、

みーんな甘くてフルーティー。


モグモグモグモグ、パクリンコ、

モサモサガブガブ、じゅるりんこ。


王子は次々食べてゆく。


カキにチェリーにナシにイチヂク。


そして最後に食べたのは、

スパスパスッパイ、ウメの実でした。


雲の王子はウメの実を、

ガブリとひと()み、スーッパイ!


スパスパスッパー、スッパッパパパ!

スッパパ、スパスパ、スッパパススス!


王子はシブ〜イ顔をして、

お次の山へレッツゴー。


お次の山は色とりどりの、

お花が咲いてる、カラフルお山。


赤に黄色に青に紫、

綺麗(きれい)なお花がいーっぱい、

ところ(せま)しと咲き(ほこ)る。


あー綺麗だな、お花たち。


王子は見惚(みと)れてぐーるぐる。


山の周りをぐーるぐる。


綺麗だ可憐(かれん)(はな)やかだ。


そしてなんだか良い匂い。


甘くて爽やか、クンクンクン。


王子はも1(いちど)ぐーるぐる。


山の周りをぐーるぐる。


そしてたくさん、クンクンクン。


しばらくぐるぐる、回っていると、

ブンブンブンブン、聞こえて来たよ。


小さなミツバチたーくさん。

お花の周りを回っているよ。


ぐるぐるぐるりぐるぐるり。


ぐるぐるブンブンぐるブンブン。


王子とミツバチ仲良く回る。

お花に()せられ、仲良く回る。


ぐるぐるブンブンぐーるブン、

ぐるブンぐるブン、ブンぐるり。


お次の山は、背高(せいたか)お山。

ニョキニョキニョッキリ、ニョッキニョキ。


お空を飛んでる王子より、

もっと高いよニョッキニョキ。


思わず見上げる王子の目には、

どこまでも高く、そびえ立つ、

お山のてっぺん、霞んで見えた。


王子は「よし!」と、気合を入れて、

お空へたか〜く、登って行った。


ギュンギュンたか〜く、登って行った。


ギュンギュンギュギュン、ギュンギュギュン。


気合一発、登って行った。


行けども行けども、てっぺん見えず、

王子は「はぁはぁ」息切らす。


はぁはぁまだかな、

てっぺんまだかな?


はぁはぁはぁはぁ、息切らし、

雲の王子はお空を登る。


頑張れ頑張れ、王子さま。


ゴールは近いぞ、もう少し!


やっと来た来た、見えてきた。


お山のてっぺん、見えてきた。


たか〜いたか〜い、お山を越えて、

てっぺん見ると、旗が立ち、

風でパタパタ、旗めいた。


王子が旗をのぞいてみると、

『ご苦労(くろう)さま』って、書いてあったよ。


王子は汗をぬぐいぬぐい、

お山に手を振り、「さようなら〜」。


フリフリあせあせ、頑張った。


お次の山は、なんだあれ?

モクモク煙が出ているよ?

モクモクユラユラ、モークモク。


あれはどうやら、火山のようだ。

真っ黒煙が、どんどん出るよ。

そしていきなり、ドッカーン!


爆発したよ、ドドドッカーン!


お山のてっぺん、真っ赤っか。


噴火で溶岩、飛び出した。


煙もたくさん、モックモク。


溶岩吹き出し、アッチアチ!


こりゃ大変だー、逃げろや逃げろ!


王子は慌てて逃げ出した。


一目散に逃げ出した。


あー驚いた、助かった。

火山を見たら、逃げるが勝ちさ!


お次の山は、低い山。


のっぺりとした低い山。


のっぺりのぺのぺのっぺりのぺぺ。


山のてっぺん、たくさんの、

人がワサワサ、大勢(おおぜい)いるよ。


大きなリュックに、杖ついて、

みーんなアセアセ、登ってる。


そしてパシャパシャ記念写真。


ベンチに座ってお弁当。


みんな笑顔で楽しそう。


王子は思わず手を振った。


白くて大きな手を振った。


モフモフおててを、フリフリ挨拶、

「こんにちは〜」と、笑顔でおじぎ。


みーんな笑顔で、お空を見上げ、

手を振り返し、「こんにちは〜」。


お次の山は、真っ白な、

雪が積もった白銀の山。


あー綺麗だな、キラキラしてる。


雪に光が反射して、

キラキラキララ、光ってる。


白い景色に点々と、

人が滑って降りていた。


これがスキーか!楽しそう!


みーんな夢中で滑ってる。


スイスイスススイ、スイススイ。

スススイスイ〜っと華麗に滑る。


羨ましいな、滑ってみたい。


指を咥えて見ていると、

なんだかゴゴゴと、音がした。


王子が見ると、山の上、

てっぺん崩れ、雪崩が起きた。


ゴゴゴゴゴーっと大きな雪崩、

勢い増して崩れていった。


危ない危ない!助けなきゃ!


王子は山に降り立つと、

モフッと踏ん張り、雪崩を受けた。

ガッシリモッフリ、せき止めた。


重いよ痛いよ冷たいよ!

それでも王子は踏ん張った。


スキーのお客が逃げるまで、

踏ん張り頑張り、どすこい雪崩!


そして見事に雪崩を止めた。


「わあーい!雲さん、ありがとう!」


スキーの客から感謝され、

照れテレウフフの王子さま。


みんなに手を振り、去っていく。


雲の王子の武勇伝。


語り継がれてウフフのフ。


雲の王子のフンワリ旅は、

こうして今日ものんびりと、

気ままに揺られて続くのだ。

Twitter(物語の更新情報などを主に呟きます)

https://mobile.twitter.com/Kano_Shimari

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ