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星の願い  作者: ミケ
第三章 這い寄る星々
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62.困ってる事

サダルメリクの後に続いてサングレーザーの広場にある飲食店、花草の丘に入っていくルークス達。

彼らの軽めの挨拶として自己紹介を終わらせて少し遅い昼食を摂っていた。

「もぐもぐもぐもぐ」

次から次へ運ばれてくる料理を平らげていく。

「「…………」」

あまりの光景に唖然あぜんとする三人。

周りの客や店員もざわめき注目を集める。


「は〜おいし〜♪」

ステラの幸せそうな顔にミルキーはテーブルに片手を付けて引き気味の感想を述べる。

「相変わらずの食べっぷりね…」

初めて会ったステラの異常な食いつきにサダルメリクは両手で口を隠しながら話す。

「すごい食いつきですね……」


「やっぱ俺達が支払うよ。さすがにこれは…」

この量を見る限り、軽く1万ミラは超えているだろう。

しかし、サダルメリクは焦る事なく薄く笑い返す。

「大丈夫ですよ。今からやってもらう事と比べると安い事ですから」

(いつの間にか手伝う事になってんな……)

アクエリアスの言っていた事を手伝う前提で話が進んでいた。

……まだ一言もやるとは言ってないのに……


ミルキーはステラの豊満な胸に視線を送りながら羨ましそうに呟く。

「あんだけ食ってるのに太らないなんて……あり得るの?」

「多分そういう体質じゃないでしょうか?わかりませんけど…」

お腹をポンポンと叩いていると二人がこちらを見ている事に気付く。

「ふぃ〜…。うん?みんなどうしたの?わたしをみて……?」


「別に何でもないわよ。それよりもアンタ達の困ってる事を聞かさてほしんだけど」

急な話の切り替えに不意をつかれたのかタジタジとして話す。

「ああはい話します。私達の仲間にフリージアさんって女の子が居るんですけど、最近その子の様子がおかしくて…本人に確認したんだけど「なんでもない」って言って直ぐにどっか行っちゃうんです」


「それで俺達に確認をしてきてほしいって事か?でも、それならお前達で話し合えば解決できるんじゃねえか?知らねえ俺達が行ったところで逆に、ややこしくなりそうだし」

ルークスの言う通り、仲間が困ってるなら仲間同士で解決するべきだ。

ここで変に見ず知らずの人間が介入する事により、余計に混乱を引き起こしてしまうかもしれない。


「普通なら、そうなるけどね」

背後から聞き覚えのある男の声に思わず椅子から立ち上がり、体ごと声のした方向に向ける。

「うわっ!?ビックリした〜!お前、いつからそこに居たんだよ」

アクエリアスがニヤニヤした表情で佇んでいた。

「ついさっきだよ」

「お疲れ様です。仕事の方は終わりましたか?」

「ああ、順調だよ」


アクエリアスのある言葉に引っ掛かり質問をする。

「話してる途中悪いけど、さっきの普通ならってどういう意味よ?なんかわけありの子なの?」

「そういうんじゃあないけど、彼女…僕達に迷惑をかけないためか、信頼できる人に対して彼女自身悩んでいる事を全く話さないんだ。それどころか聞こうとする度に「用事がある〜」とか適当な事を言って僕達から逃げるように離れたりとかね…」


「嫌われてんじゃあないの?」

ミルキーの率直な感想にアクエリアスはソレを否定する。

「いやいやいやいや!そんな筈は……無いと思う」

何故か途中から弱々しくなる。

「自信ないの?」

ステラが首を傾げながら聞くとサダルメリクの隣に座り答える。


「そうじゃないけど……まあいい。とにかく最近じゃあ話し掛けるだけで逃げたりと、聞こうにも聞けない状況なんだ」

「やっぱ嫌われてんじゃねーか」

「ははは。君達ってサラッと酷い事言うんだね?」

「でもフリージアさんがそこまで逃げるなんて…どうしてなんでしょう。まさかアクエリアスさん…フリージアさんに何か変な事を…!」

サダルメリクが疑惑の眼差しで彼を見つめる。

「ちょっと勘弁してほしいな〜。君まで僕を疑うのかい?」


ほんの僅か間が空いた後に笑い声が漏れ始める。

「ふふ、冗談ですよ。真面目に話しますと、フリージアさんは私達に心配させないよう避けてるだけなんです」

「ここで言うより実際に会って話したほうが早いね。メリー、彼女は今どこに?」

「いつもの展望台に居ますよ。今から行きますか?」

「ああ、君達も話を聞くだけでいいからとりあえず一緒に来てくれないかな?」

彼らの手伝いをするにも、今の状況を知らなければ何も始まらない。

「とりあえず話を聞かなきゃ始まんねえよな。道案内、頼むぜ」

行き先を決めサングレーザーにある展望台へと目指す。



       ★



花草の丘から出て広場に行き辺りをキョロキョロと見渡す。

「展望台に居るって言ってたけど、どこにあるんだ?」

ルークスの問いにアクエリアスは広場から北側の方角に指をさし示す。

「アレだよ。あの歪な塔の上」

その方向に視線を向けると前にミルキーの言っていた白色を基調とした歪な塔があった。

「あれって…ミルキーの言ってた変な塔のことか?」

「あれ…展望台だったの?どうみても違うと思うけど…」


頂上の方を見てみるとちゃんとした展望台なのか足場がしっかりとしているが、塔の胴体部分があまりにも崩れそうな形で、どうやってこのような形で建ったのか分からない。

「まあうん。誰も最初はそう思うよね。でもあれは立派な展望台なんだ。行ってみれば分かるよ」

「う〜ん♪空気がキレイだね。あれ?ここなんか変だよ?」

ステラが深呼吸し空気を味わっていると道端の花に違和感に気付く。


サダルメリクはしゃがみ込み花を観察する。

「ちょっと枯れてますね…最近ほんの少しですが、このサングレーザーにおかしな事が起きているんです」

「おかしなこと?」

彼女はおもむろに立ち上がり話の続ける。

「はい。みなさんはサングレーザーが緑溢れる国という事は知ってますよね?」

「ヒマリアから聞いてるから知ってるぜ。ここに来るまで嫌っていうほど見てるからな」


ヒマリアから言われなくともマイヤー湖畔からずっと緑が広がっていたので、草木や自然を大切にしている国という事は分かっていた。

「ですが最近その緑となる草木が枯れ始めているんです。原因は今の所不明……しかし私達はその原因となるものをある程度分かっています」

ここでアクエリアスがある組織の名を呟く。

星導光惑星エーテルプラネット


ここにきてまた訳のわからない名前を聞く。

星導光惑星エーテルプラネット?なんだそりゃ?聞いたことねえぞ?」

「聞いたこと無くても、君達はもうすでに会ってるよ」

彼の言葉に少し前の出来事について思い出す。

「……まさか、あの黒ずくめの連中のことか?」

サングレーザーに来る途中、妙な怪しい黒ずくめの男達に襲われていた。

まさかアイツらの事なのか?


「えっえっ?ルークスさんは星導光惑星エーテルプラネットに会ってたんですか?」

困惑しながらルークス達を見つめる。

「会ったというより襲われたんだけどな。ここに来る途中、だだっ広い草原にソイツらが居て気になったから遠くから様子を見てたんだ。そしたらその連中の一人に気付かれて何のあれも無く襲ってきたんだ。話をしようと思ったが、そういう雰囲気じゃ無かったし…大変だったんだぜ」


「そうだったんですか。怪我とかは大丈夫でしたか?」

腕を軽く振り回し大丈夫だという事を伝える。

「見ての通り大丈夫だ。やべー時にコイツが来てくれたからな」

まさに危機一髪の時に助けに来てくれた。

もし彼が来てくれていなければ今頃どうなっていたことか…


「命の恩人に向かってコイツね…もっと敬意を払って言ってもらいたいところだよ」

「これでも感謝はしてるんだぜ?あの時はマジで危なかったしな。それで星導光惑星エーテルプラネットって何者なんだ?」

名前からして星導光エーテル関係の事は確かだが…

「そうだね……一言で言えば星導光エーテルを研究してる連中なんだ」

予想通りの言葉が返ってきた。しかしそこで1つの疑問が生まれる。


星導光エーテルを?一体なんのために…?」

同じく星導光エーテルを研究をしているミルキーが付け足すように喋る。

「そりゃあ昔あった星導光エーテルの作成技術や情報を取り戻すためでしょ。それ以外なにがあんのよ?」

「それもそうなんだが、じゃあなんでアイツらは、いきなり襲ってきたんだ?どう考えても星導光エーテルとは関係ねえと思うが…」


星導光エーテルの研究と黒ずくめの男達が襲ってきた事に何らかの関係があったのか、それどころか草原の中あんな武装をしてまでも何をしようとしていたのか、それすらもわからない。

「分からない事を考えても仕方ないさ。ふむ…いつ見ても不思議な形をした塔だね」

アクエリアスが話を一旦区切りをつけて展望台の話に戻す。


「くねくねしてるね?」

ジグザグとした塔…地震が来た時倒れてこないか心配になる。

「ホント変な塔ね。この塔に展望台があるのが信じられなれないわ」

「確かに変な塔ですけど、ちゃんと展望台として機能してますよ」 

話をしながら草のアーチをくぐり進んでいると、その展望台のある塔の入口の目の前まで来ていた。

広場と同じく小さな池があり、その池にはピンク色の蓮の花が綺麗に開花していた。

「さあ、彼女は最上階にいる。行こうか」

フリージアに会う為、塔の内部へと入っていく。







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