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星の願い  作者: ミケ
第二章 新たな道標
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38.なんて事はない日

王都コーディリアの近くにある小さな森の中、何者かが一人で歩いていた。

「………」

純白の長い髪にモコモコとした服装をしており右手には、水色を基調とした杖にその先には白色の水晶がめられている。


「はぁ〜。飽きちゃったな〜…」

ニコニコとしているが、どこか退屈そうにしている。

「…本当にあの子が生きていたなんて…」

(今すぐにも日輪冠にちりんかんを回収した方が良かったけど……ふふっ…すぐに終わらせたら、つまらないし…どうしようかな〜☆……ん?)


ゆっくりと歩きながら思考を巡らせていると、そばの草むらからガサガサと音を鳴らし、あの赤髪の男…キャンサーが姿を現す。

「ポラールか。アクエリアスの野郎から話は聞いていたが…お前…またサボってるのか?」

ナイアドでルークス達と戦った時と話し方が大きく違い静かな優しさのある口調で話す。


「あらあら〜サボりなんて〜。私はただ散歩してただけだよ〜☆君こそナイアド襲撃以来に姿を見せなかったけど、な〜にしてたのかな〜☆」

ニコニコとしたまま尋ねる。

「なんでもいいだろ……それよりもアイツはいたのか?」


「うふふ…君の予想通りだよ☆」

「そうか……」

「あ、今思い出したけど、あの子…君の事を心配してたよ〜?たまには戻って来てあげたら?」

「……俺には、まだやる事がある。それにお前は【アトランティス】に行く予定なんだろ?ついでに言っといてくれ」

そう言うとキャンサーは王都方面へ足を運ぶ。

「あらあら〜?もう行くのかしら〜?」

「ああ、お前もサボるの程々にしとくんだな」



        ★



ステラ達と別れてから数日後……

迷いの森を抜け、馬車でナイアドまで進み、一夜を明け再び馬車を利用してフェーベ村まで戻って来ていた。

「……なんか懐かしさが感じるな〜」

ぷるぷる…頭に乗っているテーベが反応する。

「お?安心しな。ここには守護星導光プロテクトエーテルがねぇからな。さて、まずはあのじーさんから見に行くか」

ぷるぷる!


クラーワの家の前まで来たが、そこにクラーワと見知らぬ高身長の男が話し合っていた。

「よぉじーさん。元気にしてたか?」

「ルークスか?!……お前が戻ってきたという事は、あの嬢ちゃんの事が分かったのか?」


「あーいや、まだ見つかってねぇんだ。ちょっと訳あってな……そこの人は?」

「いや…ワシも今会ったばかりだから知らん」

「は?」

すると高身長の男が前に出て名乗り始める。

「これは失礼。まだ名乗ってなかったな。私はソル。君は?」

赤と黒を基調とした服装をしており、所々太陽と思われる白色模様が強調されている。

ソルと名乗った男が彼に視線を向け、名を訊く。


「俺はルークスだ。で、コイツはテーベって言うんだ」

ぷるぷる!

頭の上で元気に跳ねる。

「ほう…」

しかし、クラーワからは心配の声を出す。

「魔物なぞ連れてきよって…スライムとはいえ、ワシらを守る守護星導光プロテクトエーテルが無いんだぞ?」


金赤髪のソルは腕を組み、安全性を示す。

「警戒する必要は無い。このスライムは非常に大人しい性格をしている。私達から何かしない限り襲っては来ないだろう。それにこの辺りは温厚な魔物ばかりだ、心配する必要は無い」

ぷるぷる…

元気よく跳ねてたテーベが大人しくなる。


「へぇ〜?随分と魔物の事を知ってるんだな?」

「多少知っているだけだ」

「ふーん。ところでこんなド田舎村になんかようか?」

「調べ物があってな。君の方こそ何か用事があって来たのではないか?」

ソルに言われて思い出す。

クラーワと世間話するためにフェーベ村へ戻って来たのではない。


「そうだ。じーさん。ここ最近に黒い魔物を見なかったか?」

「黒い魔物?知らんな。それがどうかしたか?」

この様子だと、何もなかったようだ。

「あ、いや。何もないならそれでいい」

(……フェーベ村付近に出てきてねぇてとこか?ひとまず安心だな…)


ルークスが考え事をしていると、腕を組み待っていたソルが話しかけてきた。

「話は終わったか?」

「あ、ああ悪い悪い…で、あんたは何をしにこんなド田舎村に?」

ソルの格好を見る限り、王都コーディリア辺りの人ではなく、別の国から来たような見た目をしている。

仮にどこか遠い場所から来たとしても、観光する場所もお土産になる物も無く、わざわざこんなド田舎村に来る者は、よほどの物好きな人なのだろう。


「この村の近くにある遺跡を調べに来たのだが…」

クラーワは初耳なのか、訊き返す。

「遺跡だと?この村に遺跡なんてあったのか?」

「存在する。それで調べても構わないな?」

この小さな村に遺跡があるとソルは断言する。

にわかに信じがたい話だが…不思議とソルの言うことに何故か納得をしてしまう。


「あ、ああ、別に構わんが…」

もし遺跡があったとしても、クラーワからしては特に何も変わったりはしない。

「そうか。助かる」

ソルは歩き出し、ルークスとすれ違いざまに話し掛ける。


「ルークス…と言ったか。君にその気があるのなら私について行くといい」

「……?よく分かんねぇが、ついて来いってか?」

「行くのか?ルークス」

「ま、とりあえず行くわ。…悪いな…話す事があったんだが、終わってからまた話すよ」

「ほれ、さっさと行ってきな。置いていかれるぞ?」

すでにソルは村の広場まで歩いていた。

「もうあんな所に…じゃあ行ってくるわ」

ソルの後を追いかけ、二人でフェーベ村の遺跡へ目指し足を進めていく。












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