表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の願い  作者: ミケ
第二章 新たな道標
37/140

33.暇潰し

ルークスとテーベがナイアドに向かっている間、王都に残ったステラとミルキーは、騎士団本部の一階にある客室専用の部屋に残っていた。


「もぐもぐ…」

テーブルに置いてあるお菓子の入った瓶を取り、淡々とお菓子を食べる。

ミルキーは両手を頭の後ろに当て、暇そうに呟く。

「はぁ〜あ。ルディのとこ行ってこようかしら」


「もぐもぐ…」

ひたすらお菓子を食べる。

「………」

隣でその様子を見ていたミルキーは注意する。

「ちょっとアンタ。さっきからソレ食べすぎよ?」


ステラは頬張りながら話す。

「らっへほいひいんはほん」

「喋るなら食べてからいいなさい。行儀悪いわよ」

もぐもぐとお菓子を食べきる。

「お腹いっぱい」

ポンポンとお腹を擦る。


「まぁ、あんだけ食べたらね。それよりもアンタはどうすんの?」

「なにが〜?」

「アタシはこれからルディの所に行くけど……やる事が無いんならついてく?」


「うん!」

元気よく返事をしたと思えば急に抱きついてきた。

「ちょ!?なに抱きついてんの?!」

戸惑うミルキーに構わず、あちこちと触り始める。

「えへへ~ミルキーって柔らかいね〜」

「ちょっと!変なとこ触らないの!まったく……」



      ★



王都コーディリアにある学園区、以前に来たルディが住む学生寮の前に来ていた。

「ルディ居るのかな…」

何も言わず来たことに多少気にしつつ、玄関に設置されている音響星導光アコースエーテルを鳴らす。


ガチャ…扉が開き、紫髪の地面まで伸びたツインテールをマフラーのように巻き付けた少女が出てきた。

「どちら様……あ、ミルキー。だ、大丈夫だった?」

王都の入口前以来しばらくの間、会っていなかったため心配をしていたようだ。

「ええ、大丈夫よ。それより今時間空いてる?」

「う、うん大丈夫…入って」


ルディの部屋に入り即行でベッドに飛び込む。

「ふかふか〜」

この行動にあ然とする。

「……」


「あ、ゴメン。ステラってば直ぐああやって寝転ぶから」

「ううん。大丈夫…ちょっと驚いただけだから、お茶、用意するね。そこでまってて」

お茶を取り出すため、キッチンへ向かい冷蔵星導光コールドエーテルを開ける。


「ありがとね。遠慮なくくつろがせてもらうわ」

ミルキーは座り、布団をグルグル巻きにしたステラに視線を向ける。

「いい匂い…」

「アンタ何やってんの?」


「あ、ミルキー。ミルキーも一緒にする?」

気軽に誘いをかける。

しかし、彼女はそんな事をするはずも無く、誘いを断る。

「いいわ…てかアタシがそんな事すると思ってんの?」


「え〜?しないの?こんなにもいい匂いするのに〜」

「……何…してるの?ステラちゃん…?」

お茶を用意し、リビングに戻ってきたルディは困惑しながら尋ねる。


「ルディだぁ。えへへ~ルディのお布団からいい匂いかするの〜」

「ホントごめん。後で言っとくから」

ちょっぴり恥ずかしそうな様子で返す。

「べ、別に大丈夫…けどちょっと恥ずかしい…」


三人分のお茶を置き、ミルキーの隣に座る。

「あの後大丈夫だった?」

「大丈夫も何も大変だったわよ」

未だにグルグル状態で話す。

「ミルキー、すっごく叫んでたよね。虫さん嫌いだった?」


「いやあれはレベルが違うわ。あんなの見たくも近付きたくもないわ…アンタはよく平然としてたわね。信じられないくらいに」

殻に閉じこもった黒い魔物、胴体と腕の部分に小さな線上の虫が蠢いているのにも関わらず、ステラの反応は特に何もなかった。


「虫さん…?虫型の魔物と戦ってきたの?」

「ええ、そうよ。ルディ覚えてる?王都の入口付近と中央区にいた黒い魔物のこと。あれのボス的な奴を退治してきたのよ」

王都コーディリアの中央区、入口前にいた中型の獣の黒い魔物…それらを生み出していたモノがあの殻に閉じこもった黒い魔物だった。


「そ、その魔物が虫型だった…てことかな?」

ミルキーにとって運が悪く嫌な相手だった。

「そうなのよ〜ホント最悪だったんだから!」

「ははは…お疲れ様。でも、ミルキー達のおかげで、しばらくは黒い魔物の方も来ないと思うから、ゆっくりと体を休ませてね」


「ふふ…ありがとね」

布団を外しベッドから降りて、ルディが出したお茶を飲む。

「は〜」


ここでルディが本題へと移る。

「と、所で…今日はどんな用事できたの?」

するとステラは元気よく返す。

「遊びに来たの!」

「え!?そ、そうなの?」


ステラの言ってる事が本当なのか、確認するようにミルキーに視線を向ける。

「うん…まぁ、だいたい合ってるわ。今日は誰かと話がしたかったし…もし迷惑だったら帰るけど…」


「ううん。迷惑なんかじゃないよ。…てことはミルキー。今日は暇ってことかな?暇だったらね…ステラちゃんに王都の案内したいと思うの。ステラちゃん…まだ王都の事をあんまりしらないと思うし…ど、どうかな?」

彼女の提案に賛成する。

「それいいわね!丁度いい暇潰し……じゃなくて、ステラにも王都の事を知ってもらえると、後々楽になりそうだしね」


断片的に聞いていたステラが尋ねる。

「うん?どっかいくの?」

「そうよ。ステラ、行きたい所ある?」

少し悩み、投げやりに言う。

「う〜……ふたりにまかせる!」


この返しが最も困る回答だ。

「じゃ、じゃあ、ここの学園区から見て回る?色々あるし…」

「そうね。じゃあ早速行きましょ」

方針を決めて早速行動に移す三人だった。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ