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星の願い  作者: ミケ
第一章 黒き魔物
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21.再び

ガサガサと草木を掻き分ける音を出しながら進むルークス達。

伸びきった草を雑に斬りながら道を開けて行く。

「もうちょっと丁寧にやれないの?」

後ろから不満気な声に内心めんどくせぇと思いつつ答える。

「何だよ。通れるんなら別にいいじゃねーか」


「そういう事じゃあ無いの、アンタの斬った草がこっちに飛んで来るのをどうにかしてって言ってるの!」

その言葉に反応し後ろに振り返る。

するとミルキーとステラの頭に大量の草がかかっていた。

今にも爆発しそうな魔術師に反射的に謝る。


「あ‥わりぃ‥気付かなかった」

「‥‥まあいいわ、さっさと行きましょ。ステラ、大丈夫?」

何の事かサッパリとした顔になり答える。

「‥?大丈夫だよ」

ステラに抱かれていたテーベは器用に肩に跳ね頭の上に乗り草を取り込み始めた。


足を進め丁寧に斬り捨てながら質問をする。

「今思ったんだが、スライムって普段何食ってんだ?」

「さぁ?何でも食べるんじゃない?」

ミルキーはどうでもいいといった表情で適当に流す。

その後ろに聞いていたステラは補足を付け足す様に話す。

「何でもは食べないよ。スライムでも一匹一匹違うから‥テーベちゃんの場合、草や木の実を中心に食べるみたい」


ここで一つの疑問が浮かび上がる。

「へえ~。それってコイツから聞いたのか?」

どの様にして聞いたのか‥というよりもテーベに口が無く喋る事が出来ない。

動きで判断するか、もしくは何か特別な事があるのか気になっていた。


「うん。そうだよ。この子は話す事ができないけど、動きで何がしたいのか伝えてくれるの」

「さらっと動きでわかるって言ったけど、会話以外に行動でその魔物の伝えたいことが分かるの?」

「ミルキーも一緒に魔物の様子を見てたらわかるよ」

興味なさげに言い放つ

「お生憎だけどアタシ、魔物には興味ないから」


「お?開けた所に来たな」

先頭に歩いていたルークスはひとりでに呟く。

獣道を抜け見晴らしの良い場所に足を踏み入れる。

「あ〜。やっと広い所に出られたわね〜」

服についた草を払い背伸びをする。


一旦休憩をしようとしたがステラが素早くルークスの背中に移動する。

「どうした?」

ステラは森の奥に視線を向けながら一言

「くるよ!」

「へ?」

油断していたミルキーが間抜けな声を出すと共に奥から中型の黒い魔物が二足歩行でゆっくりと現れる。


「あーもう!せっかく休憩しようと思ってたのに!なんでこんな時に来るの!」

愚痴を吐き捨て魔導書を手に持ち戦闘態勢に入る。


「ザリザリ‥‥ザザ‥‥ザ」

ゴーレムのような見た目をした黒い魔物は石の軋む音を鳴らしながらゆっくりと歩く。

王都コーディリアの入口にいた魔物とはまた別のタイプのようだ。


「下がってなステラ。ここは俺とミルキーでやる」

鞘から剣を引き抜き前へ出る。

「危なくなったら逃げてね‥」

頭に乗っていたテーベを抱え、後ろに下がる。


「とは言ったけど、ここはお前に任せてもいいか?」

「は?でかい口を叩くだけ叩いてアタシがやるの?」

「いや、どう見てもアイツ。剣で斬れるような奴じゃあないだろ?」

黒いゴーレムの表面には、ゴツゴツとした岩が固まっており、見るからに硬そうな見た目をしている。


「まあいいわ。すぐに吹き飛ばしてあげる!」

最初から分かっていたのか、素直に聞き入れ詠唱を始める。

「烈火の如く焼き払え!レイジングフレイム!」

ミルキーの周りに小さな魔法陣を出現させ火の玉を黒い魔物に飛ばし爆撃する。

ドゴォォォン!!強烈な音を響かせ爆風が舞い上がる。


自信に満ちた表情に一言

「ま、こんなもんでしょ」

「相変わらずの威力だな‥」

感心するのもつかの間、土埃が舞い上がる中、石の軋む音が聞こえ始める。

「ザ‥‥ザザザ‥‥ザリ‥」


土埃が晴れ何事も無かったかの様に黒い魔物はゆっくりと歩き出す。

魔物に付いてた岩が大きく削れていた。全くの無傷ではないようだ。

「タフな奴ね。もう一発ぶち込んでやるわ!」

詠唱を再び始め、魔術を発動しようとするが‥‥


「これだから素人は‥‥伏せていろ」

背後から聞き覚えのある声が聞こえ、ルークスは反射的に従いミルキーを押し倒す。


その直後、二人の真上に魔弾が通り抜ける。

そのまま魔物に当たり、よろめきダウンする。

「闇のつるぎよ‥悪を滅殺せよ!ナイトブレイド!」

魔物の足元に黒いオーラをだし、次の瞬間、巨大な剣が下から突き出し魔物の体を真っ二つに斬る。


ドドドドドッ!岩が崩れさり、ルークスが辺りを確認しようとするが‥

「どこ触ってんのよ!」

ドゴッ!強烈な蹴りがルークスを襲った。

「ぐふっ?!」


「あ〜スッキリしたわ〜」

手で服についたを土を払いながら言う。

「わわ!ルークス大丈夫?!」

「あ、ああ、大丈夫‥‥」

ステラが心配そうに見つめる。


「やれやれ‥相変わらず騒がしい奴等だ‥」

魔弾が飛んできた方向から見覚えのある人物が顔を出す。

ミルキーは苛立ちを見せながら話す。

「助けろ。なんて言った覚えないけど」


鎌状の武器を片手に灰色の髪の男ヘルセは申し訳無さそう返す。

「それはそれは申し訳ありまセーン。ですが我々はどのような状況であっても魔物を排除しなければなりまセーン。分かってくだサーイ」

話し終わると同時に鎌状の武器を銃型に変形させ、そのままステラに銃口を向けると………


      バンッ!


静かな迷いの森に銃声が響く。





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