表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の願い  作者: ミケ
序章 始まり
14/140

14.アクエリアスの実力

禁断フォビドン盗賊団とルークス達が闘っている頃に、ステラとルディは物陰に隠れていた。

「大丈夫かな〜?」

上からドーン…と重い地響きが振動となり伝わる。


「う〜、心配だな〜…」

「だ、ダメだよステラちゃん!」

階段へ移動しようとするステラを抱き止める。

ジタバタと抵抗して逃れようとする。


「離して、私も一緒にいくの!」

「わ、忘れたのステラちゃん?ルークスさん達が言ってたことを」

「で、でもぉ…」

「とにかく今は待ってよう? ね?」


抵抗を止めトボトボと物陰に戻る。今はルディの言葉に従って待つことにした。



        ★




禁断フォビドンのボスを討ち倒しアクエリアスが盗まれた月星石げっしょうせきを片手に持つ。

「これか…」

先程の魔術の影響か手に持っているだけでビリビリとする。

全体が濃い紫色に六角形の小さな石、こんな小さな物からあれ程の莫大な力がでるとは思えない見た目をしている。


「そう、それが僕の盗まれたものさ…ソレをこっちに渡してもらえば依頼は完了さ」

アクエリアスがこちらに歩み寄る。

「残念だが、こいつは渡せねぇな」

足を止め、爽やかな表情で疑問を問う


「へぇ〜、どうしてかな?」 

「どうもこうも、こんな危険なモンをお前みたいな奴に渡す訳にはいかねぇ。それにあの時、こう言ってたな……アレを回収できたと…それってこいつのことだろ?」

月星石げっしょうせきを証拠品の様に手を差し出す。


「おやおや、君…意外と記憶力が良いんだね。そうさ、君の推測通りだよ。でもこれが分かった所で何も変わらない……素直に渡してくれたら何もせずに見逃してあげるよ?」

「ちょっと待ちなさいよ!アタシにも分かるように説明しなさい!」

何の事を話しているのか分からないミルキーは、二人に説明を求める。


「まだ言ってなかったな。王都に来る途中ナイアドに寄ってたんだが…まぁ、そこでコイツの仲間とちょっとな…で、コイツが去る際に『君のおかげでアレを回収できた』とな…それってコイツのことだろ」

「じゃあアイツはアンタの敵ってこと?」


ルークスは何か異変に気付く

「ミルキー!」

「え?」

ミルキーを押し倒す形に飛び込む。その直後、水弾が二人の頭上に横切る。

「いったぁ〜」

ルークスは素早く起き上がり、水弾が発射された方向へ視線を向ける。


「話の途中に攻撃とは…ずいぶんと卑怯な手をつかうな?」

悪びれる様子も無く爽やかに話す。

「卑怯?フフフ…あまりにも隙だらけだったからついね」


ミルキーもようやく体勢を立て直し魔導書を開く。

「よくもやってくれたわね。覚悟はいいかしら?」

「あははは!いいね。やる気は十分だね」

「アクエリアス…テメェをボコして、知ってること吐いてもらうぜ?」


右手に剣を持ちアクエリアスに向かい走る。その間にミルキーが詠唱を始める。

「くらいなッ!」

水をまとった手刀で防御する。

「甘い!」

ルークスを軽く振り払い反撃を行う


水影すいえい裂衝れっしょう!」

地面に叩きつけ前方に3本の水の衝撃波が襲いかかる。

「っと」

身を翻し距離を詰めるが…

「どきなさい!」


ミルキーの声に従いその場を離れる。

「烈火の如く焼き払え!レイジングフレイム!」

自身の周りに小さな魔法陣を出現させ、的を当てるかの様に集中砲撃をする。

アクエリアスがいた場所は爆音と煙で見えなくなる。


「どうかしら?アタシに逆らうからこうなるのよ!」

「俺まで巻き込むつもりか?まったく…」

回避するような動きはしていなかったため、ミルキーの術は直撃したのだろう。さすがにあの威力で無傷という訳にはいかない。がしかし…


「あ〜暑い暑い…汗かきそうだよ〜」

煙が晴れ、直撃したはずのアクエリアスが無傷で立っていた。

「な、なんで?ありえないわ…」

「あり得なくはないよ。僕の術によればこの程度、どうてことない…それに」


「!!」

彼は移動する素振りを見せなかったにも関わらず、ミルキーの背後にたたず

(コイツ!いつの間に!)

「すぐに終わるからね」

ガラ空きになったミルキーに水をまとわせた手刀を振りかざす。


「させるか!」

ルークスは自分の剣を咄嗟とっさに投げつける。

「おっと?」

見事に命中…だが防がれた。

「煌めく宝石よ、ストーンジュ厶!」


ミルキーの前に岩石を生み出し撃ち込む。一瞬の隙きをつかれた彼は堪らず後退する。

再び距離をあけ様子を伺う。

「僕こう見えて戦闘は得意じゃないんだ」

剣を回収し構える

「だったら大人しくしてくれよ」

「それは出来ないね…ソレを持ち帰らないと、怒られるからね」


「誰に怒られるのか知らないけど、アンタをボコボコにするのことに変わりはないわ」

「ほんと、好戦的なエルフだね」

手を銃の形を取り、人差し指からミルキーに目掛けて水弾を発射する。

「強固なる壁よ、我を守れ!ハードシェル!」

シールドを展開し身を守る。


「いくぜ?」

一気に相手に近づき連続で斬撃を繰り出す。

「なかなかの剣技だね」

「これでも剣技に自信があってな」

ルークスの斬撃をさばき蹴りを入れる。

上手く守り後退りする。


「でも、剣技だけじゃ僕には勝てないよ。玉響たまゆらに描く水よ、目の前の敵を討て!スプラッシュ!」

ルークス自身と周りの床から水塊が勢いよく轟音と共に放出される。

「ふぅ…さて、次は君だよ」

ミルキーに視線を移す。


「そういうのちゃんと見てから言いなさいよね」

アクエリアスが魔術を放った滝からルークスが飛び出てきた。

「おらァ!」

「ッ?!」

面食らうアクエリアスにお構いなしに斬りつける。

ガンッと何かに阻まれる


「危ない危ない」

アクエリアスの前に水のシールドが張られている。

これによりルークスの攻撃が通らなかった。


ルークスは、すかさずミルキーの所まで退き、互いが様子を見る。

「……僕の術の発動タイミングを図って、君の防御魔術を発動させて、隠すように上手く防御してたって事か…器用なことをするね?」

テクテクと足早に近づいて来る。


そんな中、ミルキーはアクエリアスに聴こえない声で早口に話す。

「アタシにイイ考えがあるの」

「なにかあんのか?」

「さっきアイツ、水のシールドを張ってたでしょ」

「ああ?それがどうかしたのか?」

「あのシールド…利用価値があると思うの…アレを上手く使えば有利に戦える事が間違いないわ」

「……何をすればいい?」

「時間稼ぎをしてほしいの、出来るだけアンタに注意を向けてほしい」


「何をコソコソと話してるんだい?今更作戦を立てた所で、君達に勝ち目なんて無いよ!」

アクエリアスは手刀に水をまとわせ、ルークスに振るう。

「ぐっ!」

ミルキーは最大限まで相手の距離を離し詠唱を始める。


(……まずエルフから潰そうか)

「どこ見てんだ?」

アクエリアスを惑わすように動き回り注意を引きつけながら隙きを伺う。

水影すいえいざん!」

的確に狙いを定め水影を飛ばし斬りつける。


「よっと」

軽々と避け斬りつける。

「無駄だよ!」

しかし、斬りつけることなくそのまま背後にまわり殴りつける…が失敗する。

「それでフェイントのつもりかい?」

「やっぱあんた相手じゃあ上手くいかねぇな」


「ルークス!そろそろいくわよ!」

ミルキーが呼びかける。準備が終えたようだ。

「炸裂する炎よ……」

「面倒だね……玉響たまゆらに描く水よ――――」

「させるか!」

ルークスの斬撃を回避し詠唱の妨害をする。


「しつこい男は嫌われるよ!」

「へっ!嫌われて結構!」

時間稼ぎをする中、ミルキーも急ぐ

「雷電を落とし天からの一撃を受けよ!」

「二重詠唱か!?」


アクエリアスの周りに炎のまとったデコイが出現する。

(今は退いた方がいいか……)

この場から離れようとするが……

「逃げるつもりか?」

「ここにきて邪魔ばかりするね…君は」

ルークスの猛撃にさすがのアクエリアスも逃げ切れない。


そしてデコイが爆裂する。

「がはっ!」

その場に居たルークスは直撃し飛ばされる。

アクエリアスは水のシールドを張りこの場を凌ぐ。


ミルキーはニヤリと笑い

「掛かったわね!くらいなさい!ライトニングロッド!!」

掛け声と共にアクエリアスの周りを円を描くように床から一人分の大きさのある針を4つ突き出し雷を呼び起こす。

ファイヤーボムの炸裂で出ていた煙が晴れ、異変に気付くが……


「しまった…!」

針に向かい雷が落ちる! 

ゴオォォォォン!

轟音が響き4つの針から雷撃が走る。

アクエリアスは今まで水の術しか使用していない。それに故、床一面に水溜りが所々できており尚且なおかつ水のシールドを張っている状態……

ミルキーの狙いは感電させる事だった。


「ぐわああああああああぁぁぁぁぁ!!!」

バチバチと痛々しい音と雷撃が彼に襲う。

ミルキーは前もって術を発動させ、ルークスと自身に感電しないように対策をしていた。

しかし、無詠唱で発動していたため本来の半分程度しか発揮されない。そのため完全に防げる訳にはいかなかった。


シュュュュ……焦げた音が続く

「なんとか…なったわね…」

「くっ…痺れがとれねぇ…」

術が終わったのか針は跡形も無く崩れていった。

その真ん中にアクエリアスが倒れている。

さすがに起き上がらないだろう…あれ程の雷撃を受けたのだ…すぐに立ち上がるなんて事は無いだろう。


ざり……何が動く嫌な音が静寂な空気を壊す。

あり得ない…アレをくらって立ち上がるなんて…

間違ってほしい…という願いは叶わず、彼は言葉を放つ。


「くっ…はぁ…はぁ…想像以上…だよ…」

ボロボロの姿に立ち上がる力だけで精一杯に見える。

「ま、まだやろうってか…」

「そうよ!これ以上は――――――」

ミルキーの言葉を遮り言い放つ


「あはははは……まさか君達に、これ程の実力があるとはね…」

少し間を置き何かの覚悟を決めたのか顔つきが変わる

「できればこの力は…使いたくなかったが……仕方ない……!」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ