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科学防衛隊イシュライザー  作者: kuro96
三.ドーア城攻略編
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16.銀色の反撃


 イシュライザーがもう一人いる事は予想していた。

 来ても姫様だと思っていた。

 しかし、目の前に現れたのは『銀色』の戦士。

 不気味な動きをする謎の戦士に驚愕する。


「ダハッ!

 では、やるしかないな!

 どのくらいの強さか俺が図ってやる!」


「ゾル! こいつは何か変だにょ!

 声も動きも人間じゃないっ」


 確かに言われた通り普通ではない事はわかる。

 だが、ここを守る事が任務だ。

 引くわけには行かない!


「来い! 銀色の戦士よ!」


「……銀色……じゃない!!」


 空にいた、と思っていた銀色の戦士が突然目の前に現れる!


 ヒュンッ!


「ライトニング……インパクト……」


 右腕が動いた瞬間、光線のように拳が繰り出された!


 ズドンッ!


「!!……ゲホッ!」


 右の脇腹を貫通し背中まで拳が突き出された!


「私の名前は……ブレちゃ……じゃなくて『ライザー・シルバー』!

 もう! 間違えないでー!」


 拳を抜いて、ブンブン腕を振る。

 脇腹から大量の血が噴き出した!


「グ、グォッ」


「ゾル!!」


「あー、ごめんなさーい。

 少ーし血が出ちゃったー。

 もう一発、今度は優しくするねー」


 ヒュッ!


 ズガッ!


 今度は左肩を撃ちぬく。


「……グ……」


 しかし、ゾルタクスは倒れない!

 肩に突き刺された拳を筋肉の力で抜けないよう押さえる。


「ぬ、抜けないー!」


「ダハハ……これが将軍の力よ……

 ホーネット・スティング!」


 右腕を『雀蜂』の針に変化させ、シルバーの左肩を逆に撃ち抜く!


 グサッ!


「ん? 空っぽ!?」


 刺さった部分には空洞があるようだ。

 傷口から血も出ないし、痛がりもしない……


「何者だ!? お前?」


「私の肩に……穴を開けたなー! 許さないー!

 レーザー・カッター!!」


 ライザー・シルバーの右腕が『光の剣』に!

 地面スレスレに構えると、そのまま振り上げる!


「……アイアン・アント!」


 体を(はがね)の鎧にして対抗する!

 ドラゴンの刃も通さない鋼鉄の壁だ。


 ギギギ……

 ザン!


 下から光の線が走ると、遙か上空まで音が通り抜ける!


「ぐぐ……ぐうあぁぁ!!」


 鋼の筋肉が、斜めに線ができて二つに割れる!

 大量の血が降り注ぎ、シルバーの全身を汚す。


 立っていられなくなり、両膝をつくゾルタクス。


「しぶとかったなー。

 もうとどめだー! 首を落としちゃうぞー!」


 光の剣を大きく振り上げた……


 シュルル……

 バシッ

 

「あっ! お花?」


 薔薇のツルが飛んで来てシルバーの光の腕に巻き付いた!

 二重、三重に巻き付き剣を下ろせなくなる。


「ゾルに手は出させない!

 お前を捕まえる!

 薔薇(ローズ)(プリズン)!」


 カレンシアは背中から次々に薔薇の枝を発生させて、崖下へ伸ばす!

 腕を絡められたシルバー目がけて襲いかかる。


「何!? これ? 生きてるー」


 ドシッ! ビシッ、バシッ!


 薔薇の枝だらけになりシルバーの姿が見えなくなった。


「まだにょ! もっと動けなくしてやる!

 ……(バンブー)(フォレスト)!」


 自分の体から何本もの竹の槍を発生させて地上へ放つ!


 ドン、ドドンッ


 薔薇で覆われたシルバーに竹が突き刺さった!

 続々と降り落ちて、針ネズミのようになって行く……

 薔薇の枝と竹の槍で二重の監獄の出来上がりだ。


「脱出不可能にょ! そこで大人しく寝てなさい!」


 これほどグルグル巻きにされて、竹が突き刺されば、生きていない。

 運良く竹が刺さっていなくても窒息する……


「…………

 く、苦しい……」


 低音の音声が絶え絶えに聞こえるが

 だんだんと聞こえなくなって行く……


「そのままあきらめて楽になって下さい!」


 カレンシアも力を緩めず薔薇の枝をさらに締め付ける。

 もう少し、あと少し……


「なーんて、死んだと思ったー?」


 元気な甲高い声が大きく響き渡った。


「えっ!?」


「レーザー・スクリュー!」


 ギュル、ギュルルルルル……


 回転している!

 薔薇の檻の中で竜巻のような回転!


「にょにょ、お、押さえられない!!」


 枝がブツブツと音を立てて散らばって行く!

 枝の間から光が迸る。


 ザザザ……ザン!


 ライザー・シルバーがミキサーのように回転しながら現れる!

 まるで光の竜巻、薔薇と竹を粉々に粉砕する。


「お前! よくも私をいじめたなー!」


 光を消すと同時に跳躍!

 スプリングのような弾けるジャンプで城門まで飛ぶ。


「あっ!!」


 カレンシアを射程に捉え、右腕を振り上げた!


「レーザー・カッター!」


 首筋を標的(ターゲット)にして一閃!


 ザンッ!!


「んんー!?」


 カレンシアの前に背中を(はがね)に変えたゾルタクスが立ちはだかる。

 光の刃は背中の途中までで止まっている。

 ゾルタクスの両脚はバッタの脚に変わっている。

 地上からここまでとっさにジャンプしてやって来たのだ。


「ゾ、ゾルー! な、何で!?」


「ダ、ダハハ、女の子は守らないとな。

 それが戦士の勤めよ……」


 背中からも出血するが、それでも立ち続ける。


「もうー! しぶといヤツなのねー」


「ダハハ、これが最後だ!

 全開変換(フルライズ)……

 ベルゼブ・チェンジ!」


 ゴゴゴゴ……


「うがががが……」


 ゾルタクスの全身が『蠅』のような姿に変わって行く。

 手、脚は虫、背中は羽根、体は鋼鉄の鎧、超巨大な姿が現れる。

 全身が虫、異形の怪物は通常の人間だと見ただけで恐怖が走る。


 ドシン、ドシン!


 鈍い足音を響かせてライザー・シルバーを追い詰めて行く。


「むむむ……大きいー! 気持ち悪ーい!

 触りたくなーい!」


 ライザー・シルバーの中身は綺麗好きで虫嫌い人間なのか!?

 今までの勢いを見せず、後ずさって行く……


「にょにょ、ゾル! チャンスにょ!

 そのまま崖下まで落とすにょ!」


 城門の前は断崖絶壁。

 後退するシルバーはもう一歩で転落の危機だ。


「……インセクト・ブレイク!!」


 ゴガッ!


 ゾルタクスは両腕を振り上げると横から挟み込むように打ちつける!

 今までの100倍の怪力でペチャンコに圧殺だ!!


「いやーーー!」


 ザン、ザンッ!


 両腕がシルバーに直撃したと思った瞬間、十字の形に光が走った。


 ドンッ!


「ギャアアアッ」


 ゾルタクスの両腕が地面に転がる……


「ゾルー!!!」


 斬られた!?

 一瞬の出来事だった。

 目にも止まらない斬撃が右に左に!


 ゾルタクスの両腕からはまたもや血が吹き出る。

 全身から血を流す。

 圧倒的な体力を持つゾルタクスも崩れ落ち、ライズが解除される。


「あ~あ、手間がかかったな!

 やっと終わ……」


 ドカッ!


「!?」


 ゾルタクスが力を振り絞って、シルバーにタックル!!

 スキを突かれたシルバーは崖下に転落して行く……


「あわわわわ……」


 ガラガラガラ……


「……カ、カレン……今のうちに……た、退却……だ……」


「ゾル! 大丈夫かー!?

 あっ!」


 ゾルタクスは斬られた両腕とカレンシアを脇に抱えるとヨロヨロと城内に逃げ込んだ……




 崖下に激突するライザー・シルバー……


「キキーッ! 何度も何度も! 頭クルー!

 こうなったら……」


 銀色の脚をぴょんと伸ばして立ち上がる。

 鬼の形相になり、両手を広げて叫ぶ。


「シャイン……」


 ドーア火山ごと吹き飛ばそうとするが、中にはレッドがいる事を思い出した。


「い、いっけなーい!

 やめなきゃ!

 レッド君が任務中……それにパワーを使い過ぎちゃダメねー。

 敵を痛めつけて退却させたから、これで良しっ!」


 うんうんと頷きながら大森林の方へ帰って行った……


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