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科学防衛隊イシュライザー  作者: kuro96
二.キャッスル防衛編
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13.レオンダルムvsライザー・ホワイト


「……ライザー・ホワイトだと?」


「レオン様……大丈夫ですか!?」


 ピンクは吹っ飛ばされて倒れているレオンダルムを抱き起こした。

 体には鋭く尖っている鱗が刺さっている。

 鱗を一枚抜きレオンダルムはよく確かめる。


「ドラゴンの鱗……!?」



 ホワイトはその隙をついて、血溜まりに倒れているレッドの元へ急ぐ。


「タ……い、いや、レッド!」


「うう……君は誰だ?」


 レッドの両胸の爪痕からは、かなりの出血が……


「黙っておれ!」


 胸を押さえて止血を試みるが効果がない。


「血が止まらん……

 ……こうなれば!

 やってみるしかない!」


 意を決してレッドを起こし、胸の中で頭を抱きしめた。

 精神を集中して体内の気を沸き起こす。


「……ライフ・ストリーム!」


 ライフ・ストリーム……

 アルノドーアの父、龍帝ヴェルドーアが長年の研究で編み出した独自の技。

 体内の(オーラ)の力を放出させ、傷ついた細胞を再生させる。

 成長した巨大なドラゴンでないと大きな効果は得られない。

 現在はヴェルドーアの力を分与されているデスリッチしか使い手がいない。


 デスリッチが使用する所をよく見ていた。

 ライザー・ホワイト(中身はアルノドーア)は見よう見まねだが、

 ライザー・レッド(タツオ)の危機を救うべく全力で気を放った。


 太陽のような『光』が二人を包む。

 ……

 穏やかな優しい光だ。

 心が安らぐようで暖かい光に照らされて

 レッドの胸の傷が塞がって行く……


「む……わ、わしの力では……傷を塞ぐ事しか……できん」


 気の許容量がオーバーし、光はすぐ消えてしまうが

 出血だけは止まったようだ。


「う……き、傷がなくなっている!」


 意識が戻ったレッドは自分の胸を見て驚く。


「すまん……胸の傷だけは治せたが、他の傷や体内の血液の量を戻すことはできなかった」


「誰だかわからないけど、有り難う……」


 大きな致命傷と思われる傷は消失したが

 血液が少なくなっている為、起き上がる事が難しい。

 それでもレッドは無理に上体を起こそうとする。


「何やっとる! 寝ておれ!」


 ドカッ


「ぎゃっ!」


 ホワイトの両腕がハンマーのような勢いでレッドの胸を押し返す。

 もの凄い怪力だ。なすすべもなく地面へ強烈に叩きつけられて

 レッドは白目になって失神した。



「……お前の代わりに戦う!

 わしが戦いを終わらせてやるぞ」


 スクッと立って、レオンダルムとピンクの方へ向き直る。

 輝く白いスーツとマフラーが棚引く。


 それを見てレオンダルムも立ち上がり、二人は相対した。


「ドラゴン……

 オリジナル・ジェネシスの正統な継承者は一人しかいないはずだが……」


 オリジナル・ジェネシスの遺伝子は生涯に1度しか継承できない。

 絶大すぎる力を持つこの遺伝子を世界に多く広げない為、

 複数コピーができないよう遺伝子情報を書き換えているのだ。


「今、『ドラゴン』の正統な継承者はドーア火山にいる前継承者・龍帝様の

 一人娘である『姫様』お一人。

 なのにドラゴンの継承者がここに二人もいるのか!?

 科学技術とやらで複製でも作ったのか?」



「何、ごちゃごちゃ言っとらんで、行くぞ!」


 ギっと相手を睨んで戦闘態勢になるホワイト。

 レオンダルムも姿勢を正し、人差し指を向ける。



「蝙蝠の超音波を味わえ!

 ……バット・ソニック!」



「……ドラゴン・ウイング!」

 右腕に『ドラゴンの翼』を発現させた!

 ホワイトは地面にしゃがむような体勢になりながら、

 下からドラゴン・ウイングを振り上げる。


 キンッ!


 衝撃波を下から斬り上げて方向を変えた。


「む……

 まともに受けると穴が開く事を一瞬で判断するとは……

 何という戦闘センス。

 ……それでは、こちらはどうでしょう?」


 レオンダルムは両腕を自分の胸の前で交差させる。



「クロス・ウェーブ!」


 先ほどの衝撃波とは比べものにならない程、

 大きな衝撃波を二つ、十字に重ねて撃った。



 それに対してホワイトも肉体変換能力(ライズ)を発現する。


「ドラゴン・アイ!」


 視覚強化の能力が備わり両目が赤く光る。

 衝撃波の軌道が鮮やかに映った。


「……ドラゴン・レッグ!」


 ホワイトは右脚が変化した『ドラゴンの脚』で上下に2回空を斬った!


 蹴りによって発生した斜め十字の衝撃波をクロス・ウェーブと衝突させ消滅する。

 それを確認すると肉体変換能力(ライズ)を解除し元の姿に戻った。


「な……これ程、簡単に。

 赤いイシュライザーより熟練者……

 まるで『将軍』の戦いのようです。一体何者ですか?」


「こちらの番じゃな。

 ……ダブル・スネーク・アーム!」


 ホワイトの両腕が『蛇』に変化する。

 ドラゴンの遺伝子には、爬虫類や恐竜も含まれているのだ。


「やっ!」


 みるみる長く伸びてレオンダルムの両肩に噛みつく!


「私に毒は効きませんよ!」


「蛇の腕は解除(リバース)じゃ!

 ……ダブル・ドラゴン・レッグ!」


 両腕の蛇のライズを解除すると、腕が元に戻る勢いを利用し

 掴んでいるレオンダルム目がけて凄い速度で飛んで行く!


 続けて空中で両脚を『ドラゴンの脚』に変化させた!


 ドーンッ


「ぐわ……!」


 両脚がロケット弾のように胸へ突き刺さる。

 ホワイトが掴んでいる両肩を離すとレオンダルムは後方へはじき飛んだ!


 ザザッ


 レオンダルムは軽やかに宙返りして着地する。


「……なんたる力だ。

 ただ者ではない……

 全力で行くしかありませんね」



 両腕を広げて空を見上げた。

 目がオレンジ色に怪しく輝く!


「ぬぅぅ……

 バンパイア・チェンジ!!」


「むっ! 全開変換(フルライズ)か!?」


 ゴォォォォ!


 オレンジ色の(オーラ)に包まれ、

 レオンダルムの体、腕、脚が、『悪魔』のような姿に変わって行く!

 頭だけはかろうじて『ドクロの面』の効果でそのままだ。


 全身黒く硬い皮膚に覆われ、両手には悪魔の爪、背中には蝙蝠の翼を生やしている。

 大きな音を響かせ一歩、一歩と近づいて来る。


 ホワイトの目の前まで来ると、両腕を瞬時に広げた!


「うぐぁぁぁ!」


 悪魔の咆哮を発してホワイトの小さな身体を両腕でがっちりと握りしめる!

 細いウエストの部分は両腕にすっぽりと収まってしまう。


 ギリリリッ!


「ぬぬ……」


 ドラゴンの怪力と言えどフルライズの力は絶大!

 抑えつけられて身動きが取れない!


「……悪魔の爪をくらいなさい……」


 ホワイトの背中に当たっている爪を伸ばし、

 肌に突き立てた!


「ぐっ!」


 メリメリと背中に食い込んでくる爪から逃れようと身をよじるが

 爪はますます突き刺さってきた!


「うぬぬぬ……」


 そしてホワイトを完全に羽交い締め状態にすると

 ドクロの仮面越しに『牙』を伸ばした。


「バンパイア・バイト!」


 弓のようにしなっている身体をさらに抱き寄せ

 露わになるその首に、噛みついた!


「……あああ……」


「血をすべて頂きましょう!」


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