01.プロローグ
ヒューマン・キャッスル、科学技術庁の宿泊施設の一室では
眠れぬ夜を過ごす隊員がいた。
「……ああああああ!」
奇怪な叫び声を上げる男。
「俺は……俺はどうしてしまったんだぁ」
ひょろっとした長身でメガネをかけている男、
イシュライザー・ブラック、ヒショウ。
彼はこの間の戦いを終えた後から苦悩に陥っていた。
「あああ……駄目だ……あの時の事を考えるとドキドキする!
そして……眠れない……苦しい!」
ベッドの上でバタバタと脚の折り曲げを繰り返して悶えまくる。
「隊長と、あのドラゴンの娘を見た時から……熱い思いがこみ上げてくるように……」
体から燃えるような思いがあふれ出る。
「あの後、現れた……骸骨のマスクを脱いだ女性……
怖かった……だけどそれ以上に……もう一度会いたいと言う気持ちが……
なんでだぁぁぁ!」
悲鳴をあげるヒショウ。
最近、隊員の見てない部屋の中では毎日これである。
◇ ◇ ◇
さらに隣の部屋では・・
「……ああああああ!」
奇怪な叫び声を上げる女。
「私は……私はどうしてしまったんでしょう!」
腰まで長いストレートの黒髪、真面目で整った顔をしている女、
イシュライザー・ピンク、ミミ。
彼女はこの間の戦いを終えた後から苦悩に陥っていた。
「あああ……駄目……あの時の事を考えるとドキドキする!
そして……眠れない……苦しい!」
ベッドの上でバタバタと脚の折り曲げを繰り返して悶えまくる。
「隊長と、あのドラゴンの将軍を見た時から……熱い思いがこみ上げてくるように……」
体から燃えるような思いがあふれ出る。
「誰かに……命令されたい! 責められたい!
なんでなのー!」
悲鳴をあげるミミ。
最近、隊員の見てない部屋の中では毎日これである。
◇ ◇ ◇
そんな事はまるで知らないタツオは
遅くまでアルノドーアに通信を切らせてくれない!
「もう眠たいよ……明日も朝から訓練なんだ……」
「駄目じゃ! わしはこの通信以外、何もする事がない!
夜だけが楽しみなのじゃ」
「……じゃあ、繋ぎっぱなしで寝よう……
アルノもそのまま寝ればいい、お休み……」
「おい!」
「ぐぅ……ぐぅ……」
「もう寝てる……
……もっと話したかった。
疲れてるのにすまなかったな……
わしも一緒に寝るとしよう」
アルノドーアはドラゴンの骨のマスクを抱きしめて横になる。
「お休み……タツオ」
◇ ◇ ◇
恋愛をまったく知らなかった隊員たちは
タツオとアルノドーアの姿に感化されていた。
イシュライザーは恋愛によって変わって行くのだ。




