22.アルノドーアvsイシュライザー3
対峙する二人。
お互い仮面にものものしい出で立ち。しかも薄暗くはっきりと相手を確認できない。
レッドのマスクを被るタツオは内に秘めた闘志を爆発させる。
初めての戦いだが人間の世界を潰そうとする怪物に怒りがおさまらない!
対するドラゴンの骨のマスクを被るアルノドーアも新たに現れて
立ち塞がる正体不明の赤いスーツに苛立ちを覚える。
近くで見ているピンクはレッドが戦えるのか心配する。
「レッド! 気をつけて! とてつもない怪物よ!」
それでもレッドは左腕を前に出し、
右腕は体につけるファイティングポーズを取る。
どんな怪物でも許さない!
アルノが戻ってくる世界を絶対に守る!
タツオの未知の細胞が今すべて目覚める。
誰かの為に、という想いが全細胞を変えて行く!
ドラゴンの能力のイメージが次々と頭の中に浮かんだ。
アルノドーアもタツオの為に戦っている。
人間を絶滅させる為ではなく、タツオとの間にある敵と味方の壁を壊す想いで戦っている。
タツオへの想いがさらに爆発する!
「行くぞ!」「行くぞ!」
二人は同時に動き出した!
先にアルノドーアが右腕を振り上げた!
「ドラゴン・ウイング!」
鋭く刃物のような手刀を相手の首に向かってふるう!
「ドラゴン・アーム!」
ガツッ!
レッドも瞬時に左腕を変化させて手刀を防いだ!
「何?!」
アルノドーアは自分と同じ能力を見て目を見開く。
「ドラゴン・ウイング!!」
今度はレッドが右腕をドラゴンの翼に変化させて手刀で反撃する!
「ドラゴン・アーム!」
ガッ!!
全く同じ態勢で防ぎ、がっぷり四つで力を込め合う。
両腕が重なり合い、お互いの想いがぶつかった。
……
もの凄い力だ……
だけどなんだろう……
よく知っている感覚だ……
レッドは何か懐かしさを感じたが
相手は人間の世界を狙う怪物、新たに能力を発現させる。
……
何だ? こいつは……
わしと全く同じ力……
このような者、人間の世界にいたのか……
だけど、触れた事のある感触、何処で?
アルノドーアも不思議な感覚を覚えたが
自分を邪魔するやつは敵、倒さねば先に進む事はできない。
『敵』を排除する為、能力を発現する。
「うおおおっ!
……ドラゴン・レッグ!」
レッドはその態勢から相手の横腹めがけてキックを放つ!
「ドラゴン・レッグ!」
アルノドーアもそれに合わせてキックを放つ!
ドキャッ!!
キック同士がぶつかり合い、ものすごい音を立てる。
二人は後ろに飛び退いて、また向かい合う。
「す、すごい! レッドが怪物と互角に戦っている!
どこにこんな力が!」
ピンクは今までと、全く違うレッドを見て驚愕する。
「ドラゴン・テイル!」
アルノドーアの腰からドラゴンの尾が生えた!
体を回転して超速のムチ攻撃を見舞う!
「ドラゴン・アイ!」
レッドのゴーグルの中で両目が赤く光り、尻尾の動きを捉えた。
「見えた! ここだ!」
ガシッ!
両腕で尻尾をがっちりとキャッチする。
「何ッ?」
「うぉりゃあああ!」
そのまま空中に投げ上げた!
投げられたアルノドーアは瞬時に力を発現する。
「ダブル・ドラゴン・ウイング!」
空中でピタッと止まり翼をはためかせる。
そのまま自分の体を抱えこみながら……
「ドラゴン……スケイル……」
両腕を一気に広げる!
「アロー!!」
ドラゴンの鋭利な無数の鱗が空から降り注いだ!
「ドラゴン・アーマー!!」
レッドは体にドラゴンの装甲を纏い、それを跳ね返す。
「ダブル・ドラゴン・アーム!」
鱗を跳ね返されたアルノドーアは瞬時に両腕を変化させレッドに飛びかかった!
「!!」
レッドを抱え込む態勢になり、さらに能力を発現させる!
「ドラゴン・バーニング!!」
レッドを動けないようにして両腕を火炎に包む!
数千度もあるかという青い炎がレッドを焼く。
「うう……こ、こんな攻撃が……!」
ゴーグルの表示を確認するとジリジリとHPの値が減っている。
何もしなければこのまま耐久力がなくなり焼死だ。
この敵はどれほど能力を隠し持っているんだ。
敵の見たこともない能力の数々に翻弄されるが
ドラゴンの力に目覚めたレッドは対応する能力を『本能』で発現する。
「……ダブル・ドラゴン・アーム!」
逆に相手の両腕を掴み、もつれるように後ろに倒れた。
アルノドーアは意表を突かれ、腕を緩める。
「ドラゴン・レッグ……シュート!」
レッドは背中を地面につけた状態で相手の腹を蹴りあげる!
ドンッ!
アルノドーアは数十メートルも吹っ飛ばされ、地面に背中から叩きつけられた。
「何なの!? レッドがこんなに肉体変換能力を使いこなすなんて?」
「ピンク……」
いつの間にかブラックが這いながらやって来ていた。
「ブラック! 大丈夫なの?」
「寝てばかりはいられないからな……それにしてもレッドのこの力は?」
「訓練では全く力を出さなかったのに、なんてライズの力……!」
「……俺たちが数分も持たない相手にこれだけやるんだからな……
何か俺たちと違う……」
アルノドーアは立ち上がり変化を解く。
「……ゆ……る……さ……ん……邪魔……させるか……」
赤いオーラが体から起ち上ぼり、真の力が発現を開始する。
「ドラゴン……チェンジ……」
頭部以外のすべてがドラゴン化して行く!
両腕、両脚、体の部分もみるみるドラゴンになる。
「な、なにッ!?」




