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科学防衛隊イシュライザー  作者: kuro96
一.怪物襲来編
15/247

15.タツオvsイシュライザー

 科学技術庁はヒューマン・キャッスルのほぼ地下すべてを庁舎としている。

 その中でも実戦訓練用の施設に3分の1が割り当てられている。

 訓練施設とは言っても広いドームの運動場のようだ。

 衝撃を吸収する素材を使用しており防音・防毒・防火機能完備。

 外の世界の攻撃から避難するシェルターにもなっている。


「お前らの任務はヒューマン・キャッスルの防衛だ。

 常に不足の事態に備えておかなければならない。

 毎日の訓練が第一の仕事を思え!」

 偉そうな司令官が命令する。


「アハハ、戦える戦える」

「またお肌に悪いわ」

「……」

「は、承知致しました」


  全員がスーツを装着して整列していた。

 イイノが前に立って指示を行う。

「今日はタツオ君の力を確認してもらいます。

 また全員の力を知ってもらう為、

 タツオ君と1対1の戦闘を行ってもらいましょう。

 まず誰からにしましょうか?」

「はい! はい! 俺、やりたい!」

  最も好戦的なライザー・イエロー、リクトが名乗り出る。

「やっぱりリクト君ですか。いいでしょう。

 残りの者はリクト君が暴走した時に止めて下さい」


  訓練施設の中央、回りには遠くまで何も見えないような広さの中、二人は向かいあった。


「それでは始めて下さい」



「アハハ、それではこちらから!

 ビッグ・フット!」

  両脚が巨大化、見上げる高さまでイエローが高くなった。

「えーいッ!」

「わッ!」


 ドカァッ!


 右脚がタツオを踏み潰そうと襲いかかった。

 タツオは間一髪かわすと数歩後ずさる。

「今度は逆の脚だよー」


 ドンッ!


 足踏みしているだけだが地面にヒビが入る。

 踏まれたら大怪我どころじゃない!


「アハハハッ!」

  遊ぶように左右の脚で踏み込んでくる。

「タツオ君、ライズよ。ライズしてみて!」

  逃げながら急かされる。

「ど、どうやってッ!」


 ドカッ、ドンッ!


「アハハ、早くしないとペチャンコだよー」

  集中しようとするが敵の攻撃が速い。逃げ惑うのみだ。

「副指令、いきなりリクトは危険です。もう止めますか?」

「いえ、もう少し待ってみましょう」

「よーし! とっておきの攻撃だッ!」

  タツオは両脚の間に追いこまれた。

 待っていたかのようにリクトは両腕を高くあげる。

「ジャイアント……ハンマーッ!」

  両腕が巨大な岩の腕になって組み合わせながら足元に振り下ろされた!

「う、うわあッ!」


 ドカァンッ!


 煙と共に大きな衝撃音が響き渡る。

「えっ!?」

  皆の声が止まると同時に煙が晴れる。


 タツオの左腕が巨大な『ドラゴン』の腕に変わってジャイアント・ハンマーを防御している。


「ジャイアント・ハンマーで無傷なんて初めて見たわ。

 あれがドラゴンの力!」

  マリカは目を見開いて驚く。


「なんだよ。つまらないな。潰れちゃえばいいのに!」

  岩の拳を再度振り上げもう一撃加える。


 ガンッ!


「そりゃあッ!」


 ガンッ! ガンッ!


 何回もタツオを叩き潰そうとトンカチで叩くように打ち付ける。

「ぐぅ」

  防御状態で丸まっているだけだ。

 それを見たイイノは号令をかける。

「皆さん止めて下さい」


「ウォーター・ショット!」

  マリカの右腕が魚の口になり水鉄砲を発射させる。

 岩の腕に命中し、ぐらつくと我に帰った。


「ストップよ。リクト君」

「もう終わり? 面白くない」

  リクトはライズを解除する。

「左腕にはリクト君並みかそれ以上のパワーが秘められているようだわ。

 まだ危機に陥った時しかライズが発現しないようだけど」



「じゃあ、次は私ね」

 ライザー・ブルー、マリカの番だ。

「最初に言っておくけど私の肉体変換能力(ライズ)は水生生物、種類は一番多いのよ。

 行くわよ。

 ウォーター・ショット!」


  マリカの右腕はテッポウウオのように変化している。

 その口から水の固まりが連射された!


  1発目は左腕のライズで防御したが2発、3発目はもろに腹に入る。


「ゲホッ!」

「水と言っても固まりは痛いわ! 次はドルフィン・キックよ!」


 右脚が魚のヒレに変わり顔を往復ビンタされる。

 あっという間に腫れ上がる。


 ビシッ! バシッバシッバシッバシッバシッバシッバシッ!


「痛ッ……痛ッ!」


「エレキ・ウィップ!」

  散々痛めつけておいての電気ウナギの鞭だ!

 右腕を容赦なく振るった!

「左腕で防御……うわぁーッ!」


 ビリッビリッビリッビリッ!


 防御したが背中に当たって感電する。前にバッタリ倒れた。

「あーごめんなさーい! やりすぎちゃったー」


「マリカさんはもういいわ。次はヒショウ君!」



「はい……」

  ライザー・ブラックのヒショウが音もなく出てきた。

 フラフラになりながらタツオは何とか立ち上がった。

「お願い……します」


「ウッドペッカー・ピーク!」

 先ほど見た技だ。槍!? 槍のように突き出た右腕を連続で繰り出す。


 グサッ!


「は、速い!」


 グサッグサッグサッ!


 マシンガンのように体に刺さる!

「……」

 淡々と突いて来るが全くよける事ができない。

「イタタタッ……」

 ヘルメットの目の部分に映るHPの数値が当たるたびにどんどん減って行く。


「タツオ君、スーツを着ていると言っても限界はあるわよ! 戦うのよ!」

「うりゃあーッ!」

  タツオは左腕でパンチを繰り出すもヒショウは簡単にジャンプしてかわす。

 その隙を突いてもう一度左腕のストレートで狙った。

「だぁーッ!」


「ファルコン・ウイング!」


 スカッ!


 ヒショウは背中に翼を発現させ空を飛んだ!

「なんだッ!?」

「ヒショウ君は鳥の遺伝子を持っていて空を飛ぶ事ができるのよ!」

「えー、そんな……」

「イーグル・フェザー!」

  手の中に一本の鋭い羽根型の刃物を作り出しタツオに向かって投げた!


 ……グサッ!


 肩口に突き刺さって激痛が走る。

「ギャアッ!」

 それを見ていたイエローが笑う。

「アハハハッ、弱いなー。防御だけかよ。他にないのかよッ!」


「ヒショウ君はそれまで! 最後はミミさんね」



 ライザー・ピンクのミミが中央に躍り出る。

「タツオ君、まだ大丈夫ですか? 副指令の指示ですので失礼致します」

  お辞儀した後、容赦なく身構える。

「パンサー・レッグ!」

  両脚がみるみる豹のように変化した!

「行きますね」

  低く構えた瞬間、姿が消える。

「えっ!? どこ行った?」


 ドカッ!


「あっ!?」

 背中を蹴られて前につんのめった。

「後ろにッ!?」

  後ろを振り返った瞬間、


 ガァンッ!


 後頭部にハイキックがヒットする!


 ドカァッ! ズガァッ!


「な、何だ!?」

 何の攻撃かわからず前後左右からパンチやキックが嵐のように飛んでくる。

「ミミさんの武器はスピードよ! 高速で移動してるのよ!」


 ピピピピピッ・・


 目の前のモニターが真っ赤に点滅しワーニングメッセージが表示された。

 何にもしないで終わるのか!


 ドカッ! ドコッ!


 攻撃を受け続けている。

 ……

 意識が朦朧として来て……

 ……

 夢の中なのかアルノの顔を思い出す。


「タツオ!」

 ……

 微笑みかけるその顔にはドラゴンのヒレがついている。

 ……

「アルノ……君はドラゴン……ドラゴン?」


 高速移動をしているミミが最後とばかりライズを繰り出す。


「ベアー・ナックル……」

  大きな熊の手が上から襲いかかる!


 その時、タツオの目が赤く光った!

 ミミの鋭い攻撃がスローモーションのように見える!

 左腕のライズでそれに合わせるように防御する!


 ガキッ!


「あッ! ……初めて……止められた……」

  左腕が物凄い力でミミを押し返す。

「ああッ!」

  空中で姿をあらわにし、態勢を崩した!


「ドラゴン・ウイング!」

  タツオの右腕の外側がドラゴンの翼の鋭い刃になる!


「な、何ッ!?」

「だぁーッ!」

  一瞬の閃光! 右腕の手刀をミミの首めがけて打ち下ろすように振るう。

「きゃああッ!」

  首をはねようとした瞬間、タツオは気を失い前に倒れた。


 ヘルメットのHPはゼロになっている。

「はぁ、はぁ、はぁ、最後は何だったの?」

  ヘルメットを脱いで呆然と立ち尽くすミミ。


「実践訓練、終了よ! 早くタツオ君を医務室に運んで!」


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