発見
空を覆った影はライノスの頭上を2、3度旋回すると狙いを定め一気に急降下いや落ちてきた。
その一撃を掠めながらも必死に避けると自分の代わりに近くにあった大岩を粉微塵に砕く化け物の姿がそこにはあった。
「なっ…」
化け物は一撃で仕留められなかった苛立ちからか近場の大岩を蹴り飛ばした。
とても本気で蹴ったとは思えないような一撃だったがそれでも岩には荒々しい窪みが出来ていた。
幸いにも化け物の姿は鳥によく似ているのでおそらく陸上ではそれほどのスピードは出ないのだろう、先程から岩を蹴るばかりでこちらを再度襲うような気配は見えない、これを好機とばかりに化け物に背を向けて全力で走った。
走りながらこの極限の状況が続いているためどこか慣れてしまった自分に嫌気を感じながら隠れる場所を探していると崖に人1人がギリギリ入ることが出来る穴を見つけるとそこに潜り込んだ。
その穴は奥に意外と続いており進んでいくと広い場所にたどり着いた。
広場は洞窟の様なのかとてもひんやりとしていた、それが疲れて火照った体には心地よかった。
『ドサッ』
手足を投げ出すように倒れ込むとこれまでの事を整理するために黙々と考え始めた。
「これまでの事は一体何だったんだ…」
「第1に水場を探すために地図を見ながら歩いてたはずなのにあの地図には無かった森は何なんだ…」
そんなことより本当に時間が無い、これで3日も水を飲むことが出来ていない、これ以上は本当に危ない、何としても水を探さなくてはいけない。
ライノスは疲れて動く事を拒否している手足を無理やり立たせてこの広場の奥に何があるかを探し始めた。
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これだけ広い洞窟だ、どこかに水があっても不思議な事ではない、その考えを信じとゆうか水がこの洞窟に無かったら死ぬ可能性が一気に高まると覚悟しながら奥に進んでいった。
洞窟は以外にもシンプルなつくりで探索するにはそれほど困らなかった。
肝心の水だがあるにはあった、だがもって7日、1週間分程しか無かった、そして水を手にした喜びもあまり無かった。悲しみよりも不思議なものを見つてしまったからだ。
喉の乾きを潤した喜びなど吹き飛んでしまうほどに不可解なものを……。
投稿のペースがどんどん落ちていってますねすいません、もう少しペースを上げられるように頑張りますので宜しくお願いします。